TEST RIDE

[試乗記]

707hpだが、ドアが4枚あるという事実

2015 ダッジチャージャーSRT ヘルキャット (DODGE CHARGER SRT HELLCAT)

他メーカーのどんなスポーツモデルよりも速いセダン

世界最速のセダンと呼び声高いチャージャーSRTヘルキャットの現地テストリポート。707hpセダンがたたき出す各種タイムや記録は、他メーカーのどんなスポーツモデルよりも優れたものだった。

更新日:2015.01.05

文/Sean Murray (訳) 椙内洋輔 写真/クライスラー

2105年で再び激変したチャージャー

 2104年までの強面マスクのチャージャーが、ひとつの完成型と考えられていたが、2015年ではある意味激変したチャージャーが登場した。そのひとつがエクステリアの変貌だ。LEDを採用したフロントマスクやリアテールには賛否両論あるだろうが、何よりこれまでのイメージを全面的に変えてしまったデザインの波紋は大きいかもしれない。さらにインテリアの進化。加えて各部メカニズムのアップグレードである。

 で、その最たる存在がヘルキャットだ。707hp。しかもアメリカンフルサイズセダンで、だ。2015年型ダッジチャージャーSRTヘルキャットは、かつてないほどパワフルな生産車である。トップスピードは328キロ/h。クライスラーは言う「名実ともに最速のセダンである」と。

 チャージャーヘルキャットの賞賛すべきポイントは、ドアが4つあるということ。すなわち、同エンジンを搭載するチャレンジャーヘルキャットやかつて絶賛した580hpを発生させるシボレーカマロZL1とも比較対象とはならないということである。

 チャージャーヘルキャットは、707hp、最大トルク650lb-ftを発生させる6.2リッターV8スーパーチャージャーエンジンを搭載し、ZF製の8速オートマチックトランスミッションと組み合わされ、その巨大なパワーと路面へと伝える。ちなみに、チャレンジャーヘルキャットには6速MTも存在するが、チャージャーはATのみである。

2015年のダッジチャージャーはマイナーチェンジによってフロントマスクの形状を変えている。ヘッドライトのLED化による見た目の変化も激しい。一方ヘルキャットのエクステリアは、熱対策によるものか、エアスクープやダクト類によって凄みが増している。

リアは小ぶりのリアスポイラーとリアフェンダー下部のエアダクトがポイントとなっている。ちなみにこの装備はSRT392と同一である。

個人的には旧モデルの強面顔が好みだったが、このマスクはヘルキャットの存在によって、今後メジャーになっていくのだろう。

全車電動アシストによるパワステを採用する中、ヘルキャットは従来通りの油圧式を維持しているだけあって、リニアなステアリングフィールを示す。

車重を感じさせない爆発的な加速力

 一方チャージャーヘルキャットに装着される20インチの鍛造ホイールには、275/40R20インチのピレリPゼロタイヤがセットされるが、このサイズ設定は、パワーの割りに細く感じるかもしれない。

 というのも、1999-2002年のカマロZ28のオプションタイヤサイズが275/40R17だったし、2003-2004年のSVTマスタングコブラも同サイズだった。Z28は、当時305hp、マスタングコブラが390hpだったから、この2台分のパワーを足してもヘルキャットには及ばないのだから(笑)。

 だが、車重2069kgにもかかわらず、チャージャーヘルキャットは0~60mphを3.7秒、0~1/4マイル加速を11.8秒で走りきる。ちなみにメーカー公表値は11.0秒というから凄まじい。さらに余談だが、ジャガーFタイプクーペRは0~60mphを3.9秒で0~1/4マイル加速が12.1秒だった。

 2069kgという車重を考えれば、1798kgのジャガーよりも速いという結果は驚くべきものであり、これらはタイヤサイズを含めた絶妙なセッティングのおかげである。またまた余談だが、日産GT-Rニスモが記録した0~60mphを2.9秒、0~1/4マイル加速を11.1秒という数字がわれわれがテストした2014年度のベストタイムである。

搭載されるエンジンは、新開発の6.2リッターV8スーパーチャージャー。707hp、最大トルク650lb-ftを発生させる。6.4リッターV8NAエンジンとはまた違った魅力を持ったまさにモンスターエンジンである。

2015年型ではインテリアも同時に激変している。全体の雰囲気が一段と明るくなり、質感が向上している。メーターのレタリングや視認性は歴代モデル随一。各部分のタッチやフィーリングも良好である。

T字型をしたATシフト。握りやすく、操作性が向上している。インテリア全体のデザイン性もアップしているのが嬉しい。ただし、ヘルキャットの場合、パドル優先で走りを楽しむ方が似合っている。

街中ではおとなしく走ることも可能。だがアクセルひと踏みで別世界が待っている。

メーカー保証がついた707hpの化物セダン

 こうした加速数字に対して、ハンドリングも非常に印象的なドライブフィールを味わわせてくれた。テスト場でおこなったスキッドパッドでは0.94gを示し、八の字旋回テストでは24.5秒/アベレージ0.91gを記録。同じくトライしたチャレンジャーヘルキャットをわずかならが上回ったのである(24.7秒/0.85g)。

 対してブレーキは、60mphからの制動距離が31.7mを記録し、これまたチャレンジャーよりも1.5m手前で止まったことを報告しておこう。

 こうしたフル性能に対して、一転街中での走りは非常に穏やかな印象である。ボンネットフードのエアスクープ等が見る者にあからさまな高性能を予感させるが、街中での交通量に即したスピードで走っている限りにおいては、洗練された申し分ない乗り味を示してくれる。だが、アクセルひと踏みで別世界が待っている(笑)。

 今回テストした2015年型ダッジチャージャーヘルキャットは、現地価格6万4990ドルにいくつかのオプション装備が付属しているが、7万ドルに満たない価格で手に入る。この価格が高いか安いかは人それぞれだろうし、この価格以下でもっとパワフルなクルマにチューンするのも可能かもしれない。

 しかし、このヘルキャットのように5年、10万マイルのパワートレインメーカー保証がつき、EPAが13(街中)/22(高速)/16(街中+高速)mpgという立派な数値を示す707hpのセダンは、そう簡単には作れないだろう。

赤いクロス地とレザーを併用したフルバケットのパワーシート。4ドアセダンと言えどもモンスター級のパワーを支えるためには必要不可欠と言えるだろう。

20インチの軽量鍛造ホイールに275/40R20インチのピレリPゼロタイヤが組み合わされる。ホイール内に装備されるブレーキはブレンボである。

ZF製の8速ATは、6速直結となる加速重視のAT。ステアリング裏に装備されるパドル操作にてシフト操作がコントロールできる。

リアテールライトのLED化によって一段と個性的になった。

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>> 2015 ダッジチャージャー SRT392 (DODGE CHARGER SRT 392) を見る

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