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試乗記 TEST RIDE 2016 ダッジチャレンジャーSRTヘルキャット名実共に歴史に名を残す最強のアメ車の一台

2016 ダッジチャレンジャーSRTヘルキャット

707hpエンジンの余力は物凄い

出た頃は名前とパワーだけで評価されていた部分があったが、それから3年が経ち、その実績や耐久性を含め、評価が激変したヘルキャットである。

更新日:2018.07.20文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力

BUBU / ミツオカ
TEL 0120-17-2290 [ホームページ] [詳細情報]

BUBU横浜
TEL 045-923-0077 [ホームページ] [詳細情報]

ベースエンジンの凄まじき余力に翻意

 仕事柄いろいろなアメ車を見ているから年々目が肥える。しかもそれなりの知識や経験も増えるから、見た感じで良否も分かる(気がする)。だから自分でチャレンジャーを買うなら間違いなく6.4リッターNAV8エンジンを搭載するSRT392だ。もちろんヘルキャットが出た後でも、である。

 707hpの凄さは言わずもがなだが、「そこまではいらない」というのが本音だし、392のNAエンジンをMTでドライブする方が面白いし、価値がある行為だと思っていたのである。だからSRT392のシェイカーが理想の一台だと。

 だがつい最近、翻意した。とあるショップでチューニングカーを取材したあとのことである。707hpのヘルキャットが900hp超え。それもちょちょいのちょいとパーツを交換し吸排気系とコンピューターのチューンのみでだ。

 聞けば、「そのくらいベースエンジンに余力がある」。くわえて「ベース車の熱対策も凄い」と。「正直、いじればデーモンなんか目じゃないし壊れないし、買うなら絶対ヘルキャットですね」と言われたわけである。しかも、同乗させてもらったが、死にほど速かった(笑)。いまさら速さにはまったく興味はないが、でも、この速さを生み出せるマシンは本気で欲しい。

 さらに言われたのが、「8速ATだとより速さを生かせます。MTじゃ、この息継ぎなしの俊敏な変速は無理でしょう」とも。

 個人的に思っていた理想の一台は392だったが、それは間違いかもしれない。ヘルキャット、本気で凄い。何ならエンジンだけでも欲しい。そのくらい価値のあるマシンである。

 このアメリカ史上最強パフォーマンスを持つ量産エンジンはあえて新設計され、707hpのための強化と熱対策が念入りに行われている。だからこその本国5年、10万マイルのメーカー保証である。
赤いボディにアルミフードを備えたヘルキャット。ヘルキャットにはグリル内の装飾が一切ない。また20インチホイールに前後ブラックスポイラー、そして巨大なブレーキといった専用パーツが装備されるが、他のチャレンジャーと比較して大きな変化はない。
リアは至って普通のチャレンジャー風情。良い意味でも悪い意味でも現代版チャレンジャーらしいところ。
普通に街中に溶け込むこともできるし、圧倒的な速さでリードすることもできる。707hpにもかかわらず、その柔軟性が素晴らしい。
搭載されるエンジンは、新開発の6.2リッターV8スーパーチャージャー。707hp、最大トルク650lb-ftを発生させる。まるでチューニングマシンのような707hpの市販車ということで、熱対策はかなりのもの。実際、チューニングしても正しい作業であれば壊れない。しかもあっという間に900hp超。
赤と黒との2色のキーが用意され、赤だとフルパワーが味わえて、黒だと最初からパワーが500hpに制限される。二つのキーを持って乗り込むと自動的に黒キーが優先されて500hp仕様となる。だが、車内で707hpにセッティング変更することは可能。こういったギミック的要素も素敵だ。
この年代のヘルキャットには、油圧パワステが使用されているから、車庫入れからしてフィールが違う。

後追いのGMもフォードも勝てない凄さ

 同時に、この最強エンジンを倒すために新たに開発されている各メーカーの新車たち。たとえば新たに登場したシボレーコルベットZL1は755hpだし、この先登場するフォードシェルビーGT500も750hpオーバーと言われているが、このたびFCAから発表されたヘルキャットレッドアイは、一気に797hpである。

 このレッドアイのエンジンも同様にヘルキャットベースのハイチューン版であり、上記チューニングカーが示したベースの余力を生かしたものと思われる。すなわち、他メーカーがどんなに苦心して開発しても、ヘルキャットのエンジンを越えるのが難しいのである(クルマは総合力勝負なのだが、アメ車の場合はなにはともあれパワー命だろう)。

 そしてその後、翻意して初めてのヘルキャット取材である。2016年型の2500キロ走行車。価格が798万円。

 驚きの価格である。2015年当時、日本に直輸入された車両は軒並み1000万円超えだった。なかには1300万円なんて販売車両もあったくらいである。それが今や約800万円。もちろん800万円は超高額車両だが、当時の熱狂ぶりを知る者からすれば、激安の感は否めない。

 しかも、実車も見てさらに驚いた。使用感がまったくない。とくにインテリアのコンディションは別格であり、「まだまだこのレベルの車両が入手可能なんだな」ということを知って嬉しくなった。
このクルマの価値は、チューニングカーのような707hpを大メーカーが作り上げたこと。普通、チューニングカーじゃ、こんなに安定して走れないだろうし、安楽だし。二度と生まれないアメ車だと思う。

余力と余裕のそぶりが最高に素敵

 改めて見る搭載エンジンは、当時の新開発モデル。6.2リッターV8スーパーチャージャーにて707hp、最大トルク650lb-ftを発生させる。SRT392の6.4リッターではなく、あえて6.2リッターで開発した意気込み。

 まるでチューニングカーのような707hpの市販車ということで、当時は信頼性等に不安を感じたものの(それが個人的な低評価だったわけだが)、実際に日本を走っているヘルキャットにトラブル事例はほとんどない。熱対策はかなりのものということで、今や絶賛。メーカーが本気で製作した米国最強のモンスターエンジンに惚れ惚れする。

 ちなみに、ヘルキャットには赤と黒の二本のキーが用意されている。赤だとフルパワーが味わえ、黒だと最初からパワーが500hpに制限される。なお二つのキーを持って乗り込むと自動的に黒キーが優先されて500hp仕様となる。だが、車内で707hpにセッティング変更することは可能というが、借り物で赤キーは試せないだろう(笑)。

 実際に走ったが、ATで街中を走れば、それこそ普通のチャレンジャー風情である。若干スーパーチャージャーの唸りが響くが、街中では力を発揮する場面はほとんどない。だが、それでもいい。パワステは電動ではなく油圧でフィールは絶品だし、ブレーキも優れているし、何より秘めた力を蓄えている安心がたまらなくいい。
このスタイルはいつまで続くのか。アメ車好きとしては、一度はチャレンジャーに乗りたい!
ブラック一色のインテリアよりも、キャメルカラーのダコタレザーの方がアメリカンな印象が強まる。赤いボディカラーとも最高に似合っている。
組み合わされるATは8速。これまではあまり気にしていなかったATだが、速く走ろうとすればするほど、このATには意味があるという。それほど変速が素早い。
パドルの効能も体感可能。あえてMTをチョイスしても良いが、ATで普段の足として使用できたら最高だろう。
赤いボディカラーにダコタレザーは最高の組み合わせだろう。
BCDのショールームには宝の山のような車両たちが続々と集合している。
新車購入から中古車に至るまで直輸入を可能とし、長期保証を含めアフターフォローに重きを置いているBCD。今後の車両展開にも期待だ。

ヘルキャットレッドアイを含め続々直輸入される予定

 だから普通にコンビニにも行けるし、時に新東名の200キロ巡航だって可能だし。その余力と余裕のそぶりが最高に素敵である。

 個人的には、チューニングカーのようなパワーなのに、荒々しさや使い難さがないのがホントにいいと思うし、今更ながらにヘルキャットにゾッコンである。マジでコイツを毎日の足に使えたら…。バイパーオーナーのセカンドカーにどうでしょうか?

 取材先のBCDによれば、これまで販売したチャレンジャーの中でも別格のヘルキャットは、日本全国に15を越える台数をすでに納車しているという。

 だが、車両のコンディションは常に安定しており、日常的に十分に使いこなせるといい、その部分においても極めて普通であるという。さらに今後も複数台の個体が海を渡って直輸入される予定というから嬉しい。

 また、ヘルキャットの新車をファクトリーオーダーすることも可能だし(ボディカラーやインテリアおよびオプション装備に凝れる)、2019年に登場するヘルキャットレッドアイ(797hp)のオーダーも受付中というから、気になる方は確認してみるといいだろう。

 BCDは、基本、販売車両は常に在庫保有しているから、実車を確認して購入することが可能である。車両によっては試乗することも可能だし、グレード違いの比較も可能。

 そう言う意味では写真だけを見て購入する他店とは、購入前後の不安感が異なり、購入後もまるで国産ディーラー並みのアフター保証等が期待できるのである。

 で、ヘルキャット、同じチャレンジャーの姿をしてはいるが、R/TやSRT392とはまったくの別物であり、作り、性能、あらゆる面において、歴史に名を残す最強のアメ車の一台と宣言していいだろう。

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