1999年型までの角形サバーバンからモデルチェンジし、2000年から2006年まで存在したモデルの2003年型5.3リッターV8搭載車がベース。
エンジン自体はノーマルでありながらも、ロングチューブへダースを装着。これにより中速以降の伸びが格段に良くなった。本来なら、さらに排気系チューニングへと行きたいところだが、近隣住宅への配慮が高じて、今回はへダースのみチューニングとなった。
また同時に、勢いのついた巨体を止めるべく大径ブレーキ&キャリパーを装着し、その際のバネ下重量軽減を狙ってHREのオーダーホイールをセッティングしている。
「へダースだけでそこまでいらないでしょ?」と思うかもしれないが、さにあらず。2000~4000回転前後が気持ち良く回る軽快な加速感と野太いエンジンサウンドに、まるで別物と思うほどの「変化」が体感できるのだ。
「ロングチューブへダースなんで、低速域を若干犠牲にしますが、そこはアメ車のV8。それを補って余りあるほどの十分な力がありますからね。で、中速以上は今まで以上に活発に生かすようにセッティングしています。若干の低速トルクを犠牲にしたとしても立ち上がりの素早さで相殺できるし、乗ればわかりますが、アクセル踏めば『ブヮ』っと伸びの良さが感じられます」とは高橋氏。
極端に言えばサバーバンじゃない感じ。ひと回り小さいSUVを運転しているイメージといえば分かりやすいだろうか。それに超軽量のブロンズゴールドに輝くHREの22インチが車体の動きに即応したハンドリングをもたらすために、余計に軽いクルマに乗っている感じが伝わって来る。
くわえて勢い余って踏み過ぎたスピードを確実に殺すKIBA製ブレーキキャリパーが、アクセル踏むことを躊躇わせない。
「今回はチューニングの第一弾としてのへダース交換です。これでちょっと様子を見て、しばらくしたら次にマフラー行きましょうか。そんなようなステップアップが可能ですし、それ以上を求め吸気系と組み合わせるなどすれば、ボルテックV8の性格をまるっきり変えることも可能ですよね」
一見すると大径ホイール履いた大人しいサバーバン。だがその実、中速以上で走るとかなり速いスピードキラー。しかもまだまだ余力を残しているから、この先10年は余裕で楽しめる。さすがアメ車である。くわえてSUVという乗員への配慮も欠かさない。スポーツカーやスポーティカーでは決して真似できない大人数での移動体である。
現段階でもコレだけ楽しいサバーバン。旧型モデルだが古さを全然感じさせず、さらに重量級のアメリカンSUVがここまで変わるならば、あえて新型や欧州SUVに乗り換える必要性などまったく感じないし、この先時間をかけて、極めていく楽しさを追い求めるのも面白いだろう。長く楽しめるのもアメ車の醍醐味であるし。
183,250円
AUDIO&VISUAL
あとづけ屋
272,800円
AUDIO&VISUAL
あとづけ屋
3,553円
MAINTENANCE
6DEGREES
1,881円
MAINTENANCE
6DEGREES