更新日:2019.07.04
文/椙内洋輔 写真/FCA
事の流れはこうだ。コルベットのミッドシップ化による進化を見たマスコミたちがバイパーの復活を記事にする。で、「どうせ復活するならミッドシップで」、と。
だが、その記事の信憑性は極めて低く、あくまで記者たちの希望。だが、その記事をみたファンたちが、「どうせならバイパーのエンジンだけでも生かして欲しい、何ならチャレンジャーに積んでしまえ」と。
というのも、バイパーのV10を搭載したチャレンジャーのコンセプトカーがかつて登場していたから。要するに、「過去に作っていたわけだから、できるでしょう」という流れ。
で、本国ではかつてのV10搭載のコンセプトカーが人気に。YouTube にも過去の動画が再構成され新規で投稿される等、結構なブームになっている。
しかもそれは、バイパーファンのみならずチャレンジャーファンにも飛び火している。というのも、現行チャレンジャーには毎年進化モデルが登場するものの、ちょっぴり食傷気味。パワーアップモデルの登場は毎回刺激的であるものの、根本的な大きな変化がまったく起こらないから。
正確には、2015年にマイナーチェンジが行われデザインに若干の変化が起こったとともに、ヘルキャットの登場が最大のインパクトを残したが、それ以外に(それ以前の2008年から含め)大きなデザインの変化が起きないことが、すなわちフルモデルチェンジが起きないことが、若干の「飽き」をもたらしているというのである。
で、その不満のはけ口になっているのかどうかは不明だが、(どうせモデルチェンジしないなら)、既存のパワーユニットにプラスしてV10搭載マシンの登場を願っているというのである。
ちなみに写真のV10マシンだが、2008年のセマショーに出展されたコンセプトカー。当時のバイパーV10エンジンから6速MTをまるまる使用して製作されている。搭載エンジンは8.4リッターV10で600hp、最大トルク560lb-ftを発生させる。それを駆動するミッションは6速MT。サスペンションのショックにはビルシュタインが用いられ、ブレーキには大径のブレンボ。組み合わされるタイヤは前Pirelli P-Zero 275 / 35R20インチ、後Pirelli P-Zero 275 / 40R20インチである。
エクステリアは、トルネードレッドで塗装され、カーボンファイバー製のフードに1970年型ヘミ クーダをオマージュするシェイカーフードを装備し、くわえて当時のバイパーACRを真似たフロントスプリッターやリアスポイラーを装備し、ダウンフォースの確保とバランスを維持する設計がなされている。
われわれ編集部では、2021年に現行チャレンジャーのフルモデルチェンジが行われる、という予定を情報として持っているが、「V10エンジン搭載」の情報はまったくない。
だが、V10搭載のチャレンジャーが一部に望まれているという話は事実であり、これがFCA首脳陣に届けばいいなあ、とは思っている。
現時点でまったくそんな事実はないが、「もし出たら(限定1000台あたりか)」、チャレンジャーSRT10は極めて趣味性の高いマッスルカーになっていたはずだし、殿堂入りマシンとして認定されるに違いない、と勝手に思っている。
後半にはしっかり走っています。
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