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試乗記 TEST RIDE 2019 ジープラングラー スポーツ往年のジープを彷彿とさせる機動性

2019 ジープラングラー スポーツ

それでいて完成度や装備の充実度は現代的

現代のジープではあまり見かけなくなったショートモデルのラングラー、いわゆる「スポーツ」の左ハンドル車に試乗した。

更新日:2019.09.02文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力

ジャパンレーストラックトレンズ
TEL 0356613836 [ホームページ] [詳細情報]

ラングラーの躍進は4ドアモデルの登場だったが…

 昨年11月にフルモデルチェンジを果たしたジープラングラー。その本格的導入は今年4月頃からだったが、人気高のバカ売れ状態が続き、いまだに納車待ちが続いているという。くわえてV6エンジン搭載車の今年分が売り切れ、ということで、今年はすでに直4モデルかV6のルビコンのみの販売になっているとか。

 そんな人気のラングラーだが、その販売の中心は4ドアのアンリミテッド。というか、ここ数年のラングラー人気はこのアンリミテッドの登場によるところが大きく、ファミリー層が一斉に動いたわけである。

 実際、SUVやミニバンに乗っている方なら、「一度は乗ってみたい」と思うはずだし、最近よく言われているメルセデスGクラス的な雰囲気が好まれるデザイン風潮のなかで、株を上げている存在にもなっている。

 そしてさらに、現行モデルからはインテリアを含めた装備や作りがかなり現代的に進化しているわけだから、人気が出て当たり前な商品なのである。
4ドアのホイールベースが3008ミリで、この2ドアのホイールベースが2460ミリとなっている。
昔よく見ていたラングラーの2ドア。だが、近年のラングラーの躍進は4ドアにあり、最近では2ドア自体をあまり見かけなくなった。
2ドアの魅力は、車重の軽さとホイールベースの短さによる機動力の高さ。同じエンジン搭載でも4ドアモデルよりも圧倒的に速く感じる。
搭載されるエンジンは、3.6リッターV6エンジン。284ps/6400rpm、最大トルク35.4kg-m/4100rpmを発生させる。
ドアパネルやフェンダー、ウインドシールドフレームにはアルミニウムを、スイングゲートの骨格部分や内側パネルにはマグネシウムを用いることで、重量の大幅な軽量化を実現している。
インテリアの質感が激変している現行型ラングラー。左ハンドル車はステアリング位置やシフト、ブレーキ等の配置が至極スムーズである。
二眼式のアナログメーターとデジタル液晶が組み合わされたメーターが最新車両を物語る。

あえて並行輸入の左ハン2ドア車

 そんななか、「スポーツ」に試乗した。しかも左ハンドル。すなわち、並行輸入車。

 スポーツとは、売れ線の4ドアではなく2ドアモデル。個人的には昔よく取材したラングラーであり、まるでスポーツカーのような特殊な存在だった。=だから、あまり売れず(笑)。でも乗れば相当に面白い存在だった。

 現在のディーラーラインナップにも、この「スポーツ」は存在するのだが、受注生産になっており、各ディーラーにもよるのだろうが、半年くらいの待ちが必要になるという。

 実際、この車両を購入したオーナーさんは、とあるディーラーに行ったら上記のように言われたため、レーストラックにて並行輸入してもらい、ガスレポートを取得する等して入手している。

機動力の高さが2ドアモデルの最大の特徴

 もちろん、若干の金銭的負担は増えたが、それでも「欲しいものを手に入れる」ための苦労として、あえて承知した上での購入になった。

 ちなみにこの車両は、お年を召したご夫婦での、もしくは一人乗車がメインということで、4ドアの大きさが必要はないが、それでも冬の新潟の別荘へ向かう足が必要ということで4駆を求めていたのである。

 正直、この型の2ドアは初めての体験だったが、過去に乗った思い出が早々に蘇るほど機敏な走りが魅力のジープだった。

 しかも左ハンドルはやっぱりいい。もちろん、D車の右ハンドルにも何ら違和感は感じないが、やはり左の方がステアリング、シフト、ブレーキといった各パーツの配置がまったく自然な感じで収まっているし、他のFCA車両にも通じる安定した感触が伝わってくる。

 それでいて意外に小さくも感じるボディの左ハンドル車として、日本でも十分に扱いやすく乗りやすい。くわえて同様のエンジンを搭載する4ドアよりも、正直、圧倒的に速く機敏である。

 搭載されるエンジンは、3.6リッターV6で284ps、最大トルク35.4kg-mを発生させるが、その最大の違いは車重である。

 2ドアは1794kgであり、4ドアは1905kg。=111kgの差があり、この差と2ドアのホイールベースの短さが断然効いている。
ヘッドライトおよびフォグライト、テールランプ、デイタイムランニングライトのすべてをLED化した、ラングラー史上初のLEDライト搭載モデル。
245/75R/17インチという、扁平率の低さが、現代の路上でもゴツゴツしない快適な乗り味を提供してくれる。
2ドアだからといって、室内空間が狭いということはない。シートも快適。なお、2ドアでも4人乗車は可能だし。
ミッションは8速ATであり、至極スムーズ。車重も軽いために山道等での四駆利用時にも有利に働くだろう。

ラングラーの本領発揮

 実際、街中を走るだけでも十分に軽さを感じるし、街中の角を曲がるだけでも楽しい。それでいて昔のように足回りがバタバタしていたり、室内からミシミシガタガタ音が聞こえたりすることがないのだから、まさしくファントゥドライブなジープである。

 聞けば、「実際には、ステアリングレシオやロックトゥロックの回転数は、4ドアの方が数字が低く=俊敏に動く設定がなされています。逆に2ドアに同じ比率のステアリングレシオ等を与えてしまうと、機敏過ぎるようになってしまうから、2ドアの方のレシオをあえて落としているくらいなんです」

 それでも乗れば十分過ぎるほど体感で軽さと機敏さを感じのだから、2ドアジープの楽しさと満足感はここにアリ、なのだろう。

 ディーラー車が存在する中でのあえての並行輸入車ではあったが、左ハンドル車のジープ、しかも2ドアということで、それを入手するだけの価値は十分にあると思うのである。しかも購入先がレーストラックであるから、カスタマイズも当然可能であるし。

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