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試乗記 TEST RIDE 2003 ダッジ ラムバンへダースチューンでフィーリングが激変

2003 ダッジ ラムバン

スピードにこだわらない楽しさの追求とは?

チューニングといえば「速さ」に繋がると思いがちだが、フィーリング向上による変化によっても楽しさが倍増するということを、このダッジバンは教えてくれる。

更新日:2019.10.29文/椙内洋輔 写真/古閑章郎

取材協力

ジャパンレーストラックトレンズ
TEL 0356613836 [ホームページ] [詳細情報]

2003年型はダッジバンの最終年式モデル

 2003年型のダッジバンである。2003年型といえば、1998年から始まるダッジバン後期型のシリーズモデルであり、すなわちダッジバンの最終モデルということになる。

 で、5.2リッターV8エンジンを搭載したモデルということで、今となっては非常に貴重なモデルであるが、今年、エンジンをオーバーホールし、へダースやワンオフのサイド出しマフラーを装着したということで取材した。

 2003年型といえば今から16年前の車両だが、実際にはその前から始まる90年代の車両といっても過言ではない存在。それでも良好な個体を入手して手入れをしながら乗れば、まだまだ十分に現役で走れるところがアメ車の魅力(ダッジバン)である。

 さらには、手入れをしつつ、好きなアイテムで着飾れば、それこそオンリーワンな愛車へと導くことも可能であり、フルサイズでありV8搭載でもあることから、今なお非常に人気が高い存在なのである。
エンジンをオーバーホールし、その他電気系のメンテナンスを施し、へダースを装着したエンジンルーム。すでに16年前の車両だが、今回の処置によりこの先数年は楽に乗れるだろう。
ダッジバンは、前期中期後期と3世代にわたるモデル変遷を経ており、前期が1986~1993年、中期が1994年~1997年、そして後期が1998年~2003年となり、2003年をもって生産終了となった。この車両はその最終年モデル。
シンプルなバンに過ぎないのだが、アメ車らしい、ダッジらしい雰囲気が多くの人々をいまだ魅了する。
ローダウンに245/45ZR18インチタイヤを装着しているから、バンでありながらもシャープ&ハードな乗り味を実現している。
サイドから出る二本出しマフラーの絶妙な装着感。サウンドカスタマイズの醍醐味を感じるのである。
そしてへダースとの組み合わせによる排気効率のアップも見逃せない。写真は下のへダースへと繋がる。

驚きのフィーリング変化

 今回取材した個体は、今年エンジンをオーバーホールしている。すなわち今後も末永く乗ることを前提とした処置であり、またそうした処置の合間に、同時にへダースやマフラー装着で「変化」を打ち出し、新たなるダッジバンライフを充実させる策に出た。

 その結果、エンジン始動時のサウンドの激変ぶりに、驚きの声があがったくらいである。まるで60年代の旧車のような重低音に、ハーレーのような「ドッドッドッドドドドドドッ」。不定期に訪れるもの凄い振動をともなって、「バン」が「マシン」に進化した感じである。

 スタッフいわく「へダースチューニングを行えば、エンジンのピックアップの立ち上がりが俊敏になり、中速以降の伸びが格段に変わります。仮にへダースチューニングにより、若干の低速トルクを犠牲にしたとしても立ち上がりの素早さで相殺できますし、何より乾いたキレのあるV8サウンドが、リアルアメリカンを体感させてくれると思います」

 実際に乗っても、驚きの感覚性能である。明確な数値の確証はないが、その変化がもたらすフィーリングの向上は、明らかにバンのそれではない。だから「バン」であるにもかかわらず、運転することの楽しさが確実に増している。チューニングによるこうした「変化」こそが、こうした90年代のアメ車の魅力のひとつなのだろう。

 とはいえ、こうした「変化」を求める作業がどこのショップでもできるとは限らない。それは、これだけの「変化」や「楽しさ」の向上があるにもかかわらず、へダース等のアフターパーツが販売されていないことに起因する。

車種問わずへダースチューンは可能

 へダースには、ロング、ショート、等長など、いろいろな種類があるのだが、アフターパーツ業界において、どのアメ車も対応されているかと問えば、実際にはそうではない。たとえばダッジバンは、あくまでバンであって、彼の地ではそういったパーツが求められている状況ではない。それは日本で、ハイエースにへダースを求める方がいるのか? という状況を考えればお分かり頂けるだろう。

 だがこうした状況下で、レーストラックがへダースチューニングを積極的に推進している理由は、車種を問わずチューニングが可能だからである。

 「アメ車の場合、とくに90年代頃までのアメ車のへダースは驚くほどお粗末なものです(笑)。日本車でも有り得ないレベルです。もちろんそれでも乗れるのですが、その部分を変えてやることで、だから変化が出やすいのです。お粗末だからこその利点とでも言えるでしょうか(笑)。

 それにこうしたチューニングでは、極端な速さが増すわけではありません。あくまでフィーリング変化。でも、だからこそ現代の交通事情にあったチューニングだとも思えます。いたずらにスピードを上げるチューンをしたところで、試す場所はサーキットくらいしかありませんし。へダースチューンなら、息子さんの幼稚園への送り迎えでさえ、その効果が体感できますから」

 ワンオフマフラーは、昨年車検でも認められるようになったサイド出しに変更し、サウンドの質はオーナーさんとの打ち合わせにより決めたという。へダースのエンジンピックアップの変化とそれに伴うエキゾーストノートの変化は、ダッジバンをリアル「マシン」へと昇華させたのである。
単なるバンに過ぎないのだが、バンにあらず。目を閉じて感覚を研ぎ澄ませば、マッスルカーの旧車にでも乗っている感覚に陥る。そんな感じのサウンドが得られる。本文中にあるように「街中」で十分に楽しい。
搭載される5.2リッターV8エンジン自体はノーマルというが、ヘダースとラムエアーを入れ、そしてワンオフマフラーなどの排気チューニングによって、ふけ上がりの軽さとサウンドに驚くほどの変化が起こっている。
速いとか遅いとか関係なく、アメ車らしく気持ちよく公道を走れるのがレーストラックの目指す走りのポイント。「スピード」も大事だが、今の時代、それ以上に「感覚性能」の高さが求められる。
90年代のアメ車と言えども、手を尽くせばまだまだ十分に楽しめる。逆にその年代のアメ車だからこそ、「可能」になる部分も多くあるのである。

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