TEST RIDE

[試乗記]

安定感抜群の289キュービックインチV8

1965 フォード マスタング

美しき初代マスタングの2ドアハードトップ

1965年型マスタングを取材した。

更新日:2023.09.04

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/ジャパンレーストラックトレンズ TEL 0356613836 [ホームページ] [詳細情報]

点火、電気、燃料供給の適正化は基本中の基本

 いわゆる旧車の王道といえばマスタングなのだろう。今年に入ってからすでに5台取材しているし、そのうちの2台がオーナーカーであったりするのだから(しかも今夏の酷暑でさえも)、めちゃくちゃ人気高と言っても過言ではない。

 というか、この企画は、旧車の肝となるエンジンやキャブレターを中心とした「扱い」に特化したものであり、これを参考に是非ともアメ車の旧車に興味を抱き、いつの日か乗って欲しいというものだから、王道&マイナーは問わず、実際に街中を走っている旧車を紹介したいと思っている。

 で、今回は1965年型マスタング。言わずと知れたファストバックではなく2ドアハードトップ。搭載されるエンジンは289キュービックインチV8=4700ccのV8エンジンであり、フロア3速ATとの組み合わせである。

▲1965年型マスタング2ドアハードトップ。若干のローダウンに17インチホイールがよく似合う。

▲自動車デザインの黄金比があれば、必ずやランクインするであろう初代マスタングの美しきデザイン。

 この年代、つまり初代マスタングは1964年の途中で発表されたこともあってデビューイヤーは64・1/2(ロクヨンハーフ)と表記され、65年型では年間約55万9000台、66年型では約60万7000台という驚くべき生産台数をマークした大ヒットモデル。

 ボディスタイルはオーソドックスなノッチバックタイプの2ドアハードトップとコンバーチブルでスタートし、65年型からは流麗なルーフラインを誇るファストバックが追加され、その基本的なデザインは66年型までそのまま継承されている。

 ちなみに67年からボディデザイン(初代後期型へ)が変更されているから、初代前期型は66年まで。取材の車両は65年型ということで66年型との大きな違いはフロントグリルの違いで見分けが可能である。

▲289キュービックインチV8は点火系や熱対策を施し安定感抜群。

▲現在は整備前の段階でサミット製のキャブレーターが装着されている。

▲現在のサミットも4バルブ2ステージだが、取材後にはエーデルブロック500cfmの4バルブ2ステージに交換され、より安定した燃料供給を行うことになる。

 搭載されている289のV8エンジンは、当時200hp、最大トルク282lb-ftを発生させたスモールブロックの傑作と言われたフォード謹製V8エンジンであり、現車にはその当時の面影がエンジンルームにきっちりと残されている。

 聞けば、「エンジン、ミッションなどはシッカリ調整された車両であり、点火系はや熱対策も施されているから、日常の足として普通に走れる」という。だが、今回、キャブレターの調整&整備ということでレーストラックに入庫している。

 さて、改めて見るエンジンルームであるが、非常にクリーンな状態である。ゴテゴテしたカスタマイズというよりはノーマルベースに効果的なパーツを組み合わせた適切な状態が保たれており、エンジンも普通に一発でかかる。

▲内外観の質感が、ヤレとはまた異なる、使い込まれたいい塩梅に変化している。

▲3速ATのシフトノブの動きも適切。

▲エアコンも稼働する。

 コブラのエアクリーナーを外すとサミット製のキャブレターが装着されており、今回このキャブレターをエーデルブロックの500cfmの4バルブ2ステージに変更するという。現段階でも普通に走るが、もう一段コンディションを上げるとともにキャブの性能を向上させるためという。

 で、4バルブ2ステージの構造は一つのスロットルボディの中に2バレルのスロットルバルブが前後に二組入っているというもの。

 そして低速から高速にかけてその前後のスロットルバルブが交互に動いたりすることでガソリン噴射と燃焼効率の変化を生み出し適切な燃焼を行うのである。

 それ以外にも点火系や各種配線がしっかり組み直されているから、旧車の肝となる「燃料、点火、電気」といった部分の整備が確実に行われ、さらなる安定が得られるのである。

▲メーター類も稼働するグッドコンディション。

▲シートの状態も非常に良い。

▲2ドアハードトップにはファストバックとは異なる良さがある。

 「エンジンを支える点火、電気、燃料供給といった部分をしっかり整備しておくことが、旧車の基本中の基本ではないでしょうか」とレーストラックの高橋氏。

 このマスタング、車内を見ればわかるが、実際に使用されている雰囲気で充満している。エアコンも作動するし、ハンドルを切っても嫌な振動や音が出ることもなく、安定したメカニズムを持つのだから十分に走れるのだろう。

 取材日は気温36度の酷暑だったが、取材中も全く根を上げることなく淡々と撮影をこなし走り去っていくマスタングに大いに感心するとともに、旧車に詳しい主治医がいることの頼もしさを改めて感じたのである。

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