コルベットとは、スポーツカーとしての基本理念が高く、運動機械としての基本設計に正しく、そして個性強く存在感にたくましい一流のスポーツカーである。それはもはやアメリカ代表という枠を超え、世界レベルで語れるスポーツカーという高みに登っている(正確にはC5以降のモデルに限った話である。C4以前はドメスティックな存在としての魅力が多数あるから、そちらに共感する方がいても不思議ではないし、それを愛するのもコルベットファンとし ては当然の流れである。
それはデビュー以来60年間、たゆまぬ改善を積み重ねて進化してきた歴史的事実によって証明されている。
そうした一連の努力に共感し「いつかはコルベット」という強い想いを抱いているアメ車ファンも多いはずである。ちなみに筆者もそのうちの一人だ(単純にカッコいいから好きという理由であるが)。だからこそ、そういったファンにとってコルベットとは常に最高の存在であって文句のつけどころがない。
だが、その最高の存在たるコルベットという存在の中にも、「最上」が常に存在するということを忘れてはならない。すなわちそれは60年の積み重ねの集大成=「最新のコルベット」=「C7コルベット」に他ならない。今や世の中的には、「コルベットといえば最新のC7」というのがごく当たり前となりつつあるくらいだし。コルベットファンたるや、「いつかは最新コルベット」である。
ただ。その最上たるC7は、「今の時点で最高だ」という存在ではあっても、来年も3年後も心から満足できる「最上」であるとは限らない。これからニューZ06が出るし、2年後にはマイナーチェンジで30hpアップ、5年後には更なるバージョンアップモデルが出ることすら考えられる(あくまで予想だが)。これもまた、過去の歴史的事例が物語っている、ある意味悲しい現実である。当たり前だが、常に「最新」を追いかけるのは精神的にも金銭的にも辛いものである。
話は変わるが、C7コルベットの発表会にて「C7とC6 ZR1のどちらが速いのか?」という、ちょっと意地悪な質問をした方がいたのだが、それに対してGM側の人間が「ZR1はそんなに悪いクルマじゃないよ…」とにこやかに答えていたのが非常に印象的だった。
何が言いたいのかといえば、最新モデル以外にも、時の流れに左右されない価値ある魅力的モデル(絶対的速さでは最新に劣ったとしても)があるということだ。それはGMの開発陣たちがよっぽど良くわかっている話なのだ。
搭載されるエンジンは、7リッターV8LS7エンジン。505hp、最大トルク470lb-ftを発生させ、0-60mphの加速が3.8秒、1/4マイルの加速タイムが11.8秒、最高速304km/hを実現させる。このLS7エンジンは、ドライサンプ潤滑システム、チタン製バルブ、コネクティングロッド等、コルベット・レーシングの技術をフィードバックしたものであり、熟練の職人がハンドメイドで組み上げている。
ボディは、クーペ版Z06をベースにZR1のパーツを各所に散りばめた迫力あるスタイル。すなわちカーボンファイバー製のフード、フェンダーを装着した他、フロントスプリッター、ロッカーパネル、、リアスポイラーを装備することで、魅力的なワイドボディを実現している。
フロント19インチ&リア20インチのライトウェイト・マシンフェイス・カップホイールを装備している。ホイール内部には、シルバーにペイントされた大径キャリパーにブレーキが装備される。
オープン、ハイパワーエンジン、マニュアルミッションといった、スポーツカーの個性として語られる三種の神器を備えた、まさにレジェンドといった存在。
今、そんなクルマの筆頭が427コンバーチブルだと思う。
コルベット427コンバーチブルとは、2013年に迎えた生誕60周年記念モデルかつC6コルベット・ファイナルエディションとして登場したスペシャルな1台。だがそれは、単なるコレクターズアイテムとしてではなく、世界最速のコンバーチブルとして価値ある、超一流のスポーツカーである。
「427」というマッスルカー全盛時代に人々が畏敬の念を込めて発音した伝説の数字をネーミングに使用していること自体が、何より自信の現れだろう。
具体的には、ポルシェ911ターボSコンバー、アウディR8スパイダー、アストンマーチンDBSコンバー、フェラーリカリフォルニアコンバーといったライバルになり得るハイパフォーマンスカーたちよりも、パワーウエイトレシオ(加速力を示す指標)が格段に良い。加えてベースとなるコルベットという、基本設計に正しい資質の上に成り立っているからこその運動性能が味わえる(もっと言えば、その中でも突出したZ06がベースなのだからお墨付きだろう)。
すなわち「世界最速500hp超の2座オープンスポーツカー」である。
エンジンには名機、Z06に搭載される7リッターV8LS7ユニットを搭載し、そいつは505hp、最大トルク470lb-ftを発生させる。ボディには、カーボンファイバー製のフード、フェンダー、フロアパネル等を使用した他、マグネティックライドサスペンションを装備し、車重は1522kg。クーぺ版のZ06よりは車重が若干増えたが、上記のライバルたちよりは圧倒的に軽い。ちなみに、この車重増加だが、クーぺ版は固定ルーフにより軽量化を果たしていたが、オープン化に伴いピラーが減った分の剛性対策を行っている関係上である。
1522kgという軽量な車重と相まって、世界最速のオープンスポーツカーとして歴史に名を刻んでいる。なお、オプションで写真のようなパールシルバーブルーのスティンガーストライプも用意されていたというが、筆者としては、取材車両のようなシルバーボディにノンストライプの組み合わせが最高にシブいと思う。
ワイドボディ+コンバーチブルという組み合わせによって、フロントウインドー上端がひと回り短くなったスピードスターのような、超スポーティな雰囲気を醸しだす。
インテリアは、基本ノーマルコルベットと変わるとこはないが、427コンバーチブルはトランスミッションが6MTのみとなっており、ある意味ドライバーを限定しているところに「らしさ」を感じさせる。
写真のシルバーボディの427は、BUBUの『B.C.D』がいち早く入手した1台である。走行距離2100キロ、ワンオーナーという極上コンディションのそれは、パフォーマンスエキゾーストを備えており、エンジンをかけた瞬間の爆音からして違う。
見た目も、ノーマルコンバーチブルと違い、ボディの抑揚やマッチョな雰囲気が一層たくましく、フェンダーの膨らみやZR1と同じカーボン製フロントスプリッター&サイドスカートとの効果と相まって凄まじいオーラを感じさせる。特に驚きなのが、ボディの前後バランスであり、通常ノーマルコンバーチブルだとボディが細長く見え、スポーツカーというよりはザ・オープンカーという感じなのだが、この427はまるでスピードスターのごときまとまり感を携え、フロントウインドー上端がひと回り短くなったような錯覚を与えるほどスポーティな雰囲気を醸しだす。
余談だが、この427にはヘリテイジパッケージというオプションが存在し、それを装着している車両には左上の写真のようにスティンガーストライプを入れることが可能だったというが、個人的にはストライプがない方がマッチョなボディラインがより強調され、大人っぽい(落ち着いた)雰囲気が出ているような気がするのだがいかがだろうか。
コルベットをフルオープンで走らせる気持ち良さは格別である。しかもただのフルオープンじゃない。最強エンジンを搭載した究極のコンバーチブルである。この7リッターV8が醸し出す金属的な咆哮は、6.2リッターV8では絶対に聞けないレーシーなサウンドであり、しかもMTで操る世界最速のレジェンドである。そいつは特別の、比類ない体験だろう。
だからこそ、隣に最新のC7が並ぼうが、脇をZR1が抜いていこうが、何にも気にならないし、この先10年乗って多少古ぼけようが、その価値はまったく減らないに違いない。
427コンバーチブルは、もはや新車では手に入らない存在だけに入手が難しいのは間違いないが、もしコイツを手に入れたなら、世の中には「最新の機械を超える、魅力ある何かが必ずや存在する」ということを教えてくれるのである。
シフトレバー右横には、磁性流体を使い瞬時に減衰力を可変させるマグネティックライドコントロールのダイヤルがセットされる。ちなみにシャシーは、1Gを超えるコーナリング性能を実現する。
6.2リッターV8とはまったく別物の7リッターV8が醸し出す金属的な咆哮は、非常にレーシーなサウンドであり、427コンバーチブルはそいつをオープンで直に聞けるのだから、ステキな体験である。
2000キロ弱の超極上コンディションということで、レザーシートにもヤレ等は一切ない。良質な車両を入手することができるB.C.Dならではの膨大なネットワークによるものである。
427コンバーチブルは、歴史に残る最速のコンバーチブルとして、最新モデルを超える魅力を与えてくれるのである。
19,404円
PERFORMANCE
6DEGREES
19,998円
PERFORMANCE
6DEGREES
3,480円
MAINTENANCE
GDファクトリー千葉店
48,070円
EXTERIOR
6DEGREES