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連載 REGULAR ARTICLES 新車みたいな89年型ポンティアック ファイアーバード トランザム ターボこれぞデッドストック! 走行距離は49マイル!

新車みたいな89年型ポンティアック ファイアーバード トランザム ターボ

1989 Pontiac firebird Trans Am Turbo

生誕20周年を祝い、インディ500ペースカーにも選ばれた事を記念して作られたこのトランザム。アメリカのコレクターが大事に保管していたデッドストックで、89年型でありながら走行距離が実走で21マイルというまるで新車のような1台である。

更新日:2011.05.12文/編集部 写真/編集部

取材協力

ウエストクラブ
TEL 053-427-0808 [ホームページ]

V6ターボを搭載したマニア垂涎の限定車

 ポンティアック・ファイアーバード・トランザム・ターボ・20thアニバーサリーは、その名の通りトランザム生誕20周年を記念して作られたクルマで、モデルイヤーは89年。一時は牙を抜かれたアメ車本来のパフォーマンスが再び復活し始めた時代に登場し、当時の雑誌が行ったテストでは、ショールーム・ストックの状態で、スタンディング1/4マイルを13秒8、トップスピード150マイル/hという記録を叩き出したのである。
 期待のパワーユニットは、昔ながらのアメ車乗り達の予想を大きく裏切るもので、スピードとパワーを追求するアメリカン・マッスルの心臓と言えば、大排気量で高圧縮のV8というのが常だったのだが、何とこのトランザムに搭載されているのはターボチャージャー付きのV6エンジンだった。
 これは元々、ビュイックがリーガルクーペのホットモデルであるグランナショナルに搭載したものをパワーアップしたもので、本家においてはGNXと全く同じ仕様となる。排気量は3.8リッターで、ターボチャージャーはギャレット製。エレクトロニック・シーケンシャル・フューエルインジェクションで最高出力250馬力を発生する。
 米本国のV8信奉者も、このクルマの性能は認めたらしく、このトランザムの人気はかなりのものだった。われわれ編集部的にもV6+ターボというエンジンに非常に興味を引いた1台だった。
ボア×ストロークが3.80×3.40(インチ)の231cu.in(3.8リッター)OHV・V6ユニットは圧縮比8.0:1で、ギャレット製T3インタークーラー付きターボチャージャーを装着。最高出力250hp@4400rpm、最大トルク340lb-ft@2800rpmをマークする。
生誕20周年を祝い、インディ500ペースカーにも選ばれた事を記念して作られたこのトランザムは、ボディカラーは全てホワイトとなる。
フロントマスク、フロントフェンダー、サイドスカート、バックパネルに各々独自の七宝製エンブレムが与えられるが、それ以外に関しては基本的に同年のGTAモデルと変わりない。
インディ500ペースカーならではのドアデカールは、オーナーの好みで貼ってから納車されることも、貼らずに別に添えられることも選択可能だった。
ステアリングホイールにオーディオのコントロールスイッチがレイアウトされるのは、この時代のトランザムの特徴のひとつであるが、こちらもあくまでオプションアイテムである。
インテリアは標準がタンクロス・トリムで、オプションとして同色のレザー・トリムが用意された。その他のデザインなどに関しては、アニバーサリー・モデルだからといって特に変更されたところもなく、エクステリア同様、基本的にはGTAと同じ仕様である。
ガラス製Tトップはオプションだった。

80年代終盤を代表する新時代マッスル!

 実際に乗ってみると、いわゆるどっかんターボで、2500回転くらいから急激な加速を体感できる。それは古典的なマッスルカーの加速感とは根本的に異なるものだが、市販エンジンらしからぬ荒々しいフィーリングを持ち合わせていたことは間違いない。ストリートで無闇にアクセルを踏み付ければ、かなり恐い思いをすることも十分にあり得るマシンなのである。ちなみにターボで有名といえば、タイフーンというSUVが存在したが、あちらは4駆だったために、操縦フィーリング的にはそれ以上の感覚が得られる。
 なお、このトランザムは同時に89年の5月に開催された第73回インディ500マイルレースのペースカーに選ばれ、1555台が製造された。その全てのボディカラーはホワイトで、オーナーが望めばドアに『インディ500ペースカー』のデカールが貼られて納車された。また、インテリアのマテリアルは標準がクロストリムでオプションとしてレザーが用意されたが、いずれもカラーはタンであった。
 撮影時に最初にチェックしたのは走行距離。オドメーターの数字は49マイル。輸送時に少し走行距離が延びたようだが(トリップメーターの方が28マイルとなっていた)、正真正銘の新車(新古車)であることは、状態の良さや数々の装備品が証明していた。アメリカでこのクルマを所有していたオーナーは相当几帳面なマニアだったらしく、取り説は当然として、当時の新聞の切り抜きなどもきちんとファイルして保管してあったのだ。
現在の走行距離は49マイルとなっているが、オーナーがこのクルマをアメリカのオークションで落札した際の走行距離は僅か21マイルだったという。アメリカと日本での移送で28マイルほど走ったことになる。

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