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特集 SPECIAL ARTICLES 2016トヨタ タンドラ SR5 TRDパッケージリフトアップ系スタイルとローダウンの融合

2016トヨタ タンドラ SR5 TRDパッケージ

トラッキンカスタムの新たな潮流か

昨年のセマショーに出展されて注目を集めた現行トヨタ・タンドラのボディキット『ハニーD』を装着&ローダウンした大迫力の1台。オフロードとオンロード、リフトアップとローダウンという相反するカスタムの要素を絶妙なさじ加減でブレンドしたこのタンドラのスタイルは、日本におけるトラッキンカスタムの世界に新たな潮流を作るかもしれない。

更新日:2016.08.04文/田中享(Tanaka Susumu) 写真/田中享(Tanaka Susumu)

取材協力

ナッツモーターカンパニー
TEL 082-840-3012 [ホームページ] [詳細情報]

リフトアップ系スタイルとローダウンの融合

 1990年代、日本でC1500やC10といったGMのフルサイズピックアップトラックが流行した際に人気だったカスタム手法はローダウンだった。

 当時のローダウンの手法は、2WD車をベースに、フロントがローダウンサス&スピンドルで、リアがフリップダウンキット。下げ幅はフロントが3~4インチ。リアが5~6インチというのが一般的で、このタイプのローダウンが施された車両は俗に「4/6ダウン」などと呼ばれていた。

 当時はそれが例えピックアップトラックであっても、車高は低ければ低いほどカッコイイという風潮があった。ローダウンと逆のリフトアップ系カスタムは、アメリカでは当時から主流だったが、日本ではピックアップトラックに関してはあまり流行ってはいなかった。

 日本のピックアップトラックのローダウン系カスタムは90年代後半から加速度を増していき、2000年代に入り、エアサスを使って自由に車高の調整が出来るようになった頃から、Cセクション(Cノッチ)やフレームスライス、チャネリングなど、「より低く」を目指して、そのカスタム手法はどんどん過激になっていった。そして、最終的にはフルスラムド(=着地)に到達した車両も珍しくないという状況になっていったのである。

 と、以上はオジさんの昔話。40代以上のアメ車ファンであれば「そーそー、そうだった!」と懐かしく思い出す方も多いだろう。

 C1500のローライダーから始まった日本におけるピックアップトラックのカスタムの方向性は、行き着くとこまで行き着いた後に徐々に変遷していった。「低ければ低いほど偉い!」という風潮だったのが、いつの間にか風向きが変わり始め、USトヨタのタンドラ&タコマなどの逆輸入車が最初に流行し始めた頃には、ローダウンよりも「ちょい上げ」と呼ばれるマイルドリフトが主流となっていったのである。
ベース車両は2016年型トヨタ・タンドラSR5 TRDパッケージ。昨年のセマショーで話題となったハニーDのボディキットを装着。また、ボデイカラーに合わせて前後バンパーのメッキの部分をブラックにマッチペイント(部分的にマットブラックを使用)。
TRDパッケージのデカールはあえて剥いでいる。大迫力の外観は、かなり悪っぽくも感じるが、決して下品ではないのがポイントである。
フロント3インチ&リア4インチのマイルドローダウンが新しい。
フロントはストラットの構造は変えずにダウンサス&ダンパーの取り付け位置を下げる事でローダウン。リアはリーフを上下逆に付け替えるフリップダウンキットとシャックルを使用。使用したパーツは前後ともタンドラレーシング製のキット。
ホイールはKMCのロックスター。タイヤはニットーのデューングラップラーをチョイス。いずれもオフロード系カスタムでは定番のアイテム。バンパースポイラーはタイヤに干渉しないようにフロント側に2インチほどオフセットされている。
荷台にはベッドエクステンダーを装備。タンドラやタコマといったUSトヨタ系ピックアップトラックのアフターパーツとしては人気の商品で、荷物を積載する際に役立つ実用性はもちろん、ビジュアル的にも役立つアイテムと言える。

タイヤ&ホイールはオフロード系

 そして今やピックアップトラックのカスタム傾向はリフトアップ全盛。アメリカでも日本でも、車種やグレードを問わず、さらには4WD、2WDさえも問わず、チョイ上げのマイルドリフトから小山の様なハイリフトまで、多種多様なカスタムカーが製作されているという状況にある。

 ここで紹介する車両は、近年の主流に背を向けるかの様なローダウン仕様。もっとも、ベース車両は4WDであり、そのスタイルは昔懐かしいC1500やC10などのローライダーとは完全に別物。それどころか、オーバーフェンダーやKMCホイール&マッドテレインタイヤなど、どうみてもリフトアップ系(というかオフロード系)のパーツがチョイスされている。

 このタンドラ、片側4インチという超ワイドなオーバーフェンダーを装着することで、全幅は約230cmと巨大になっているが、車高はノーマルよりも低くなっているので運転時の操作性は思いのほか悪くない。

 また、ローダウンしているとは言っても、基本的な足回りはビルシュタインダンパーなどTRDパッケージのパーツをそのまま流用しているので、マッドテレインタイヤ分のゴツゴツ感を差し引けば、乗り心地や運動性能の劣化もほとんど感じない。
5.7リッターV8エンジン搭載で381hpを発生させるため、ローダウンされた安定感ある足回りとの相性も相当いい。

チョイ下げならではの使い勝手の良さ

 ベース車は2016年型トヨタ・タンドラSR5 TRDパッケージ。ボデイカラーに合わせて前後バンパーのメッキの部分をブラックにマッチペイント(部分的にマットブラックを使用)し、TRDパッケージのデカールはあえて剥いでいる。

 足回りは、フロントはストラットの構造は変えずにダウンサス&ダンパーの取り付け位置を下げることでローダウンし、リアはリーフを上下逆に付け替えるフリップダウンキットとシャックルを使用。使用したパーツは前後ともタンドラレーシングである。

 同時にホイールはKMCのロックスターをチョイス。で、タイヤはニットーのデューングラップラーの組み合わせ。いずれもオフロード系カスタムでは定番のアイテムである。バンパースポイラーはタイヤに干渉しないようフロント側に2インチほどオフセットされているという。

 つまり、ここで紹介しているタンドラは、見た目だけでなく性能面でもリフトアップ(オフロード)スタイルとローダウン(オンロード)スタイルの良いとこ取りで製作された車両であり、大迫力の外観とチョイ下げならではの使い勝手の良さは特筆もの。「なるほど、この手があったか!」言える仕様といえる。

 ジープやSUV系カスタムの世界の一部で流行っている「オフロード・ラグジュアリィ」というスタイルにも通じるこの車両の提案するスタイルは、ノーマル車高かチョイ上げが定番となっているタンドラのカスタムの世界に一石を投じる存在になるかもしれない。
マフラーはマグナフローのデュアルタイプをチョイス。派手過ぎないビジュアル&いかにもV8エンジンらしい重低音を奏でるマフラーで、タンドラファンに人気の高い商品だ。
ベッドカバーは雨の多い日本でピックアップトラックに乗る際の必需品と言えるアイテム。昔はハードトノカバーが人気だったが、最近の流行は収納可能なタイプだ。

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