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最後はバイパー同士の決勝戦

Y's-CUP 2012 (Rod.28) "BATTLE GYMKHANA" vol.2

旧アメリカンスポーツが最新マッスルをなぎ倒す

現代のスーパースポーツから往年のマッスルカーまで、走り自慢のアメ車たちがジムカーナでバトルする。9月30日に筑波サーキットで開催された『Y's-CUP 2012』。2回目となる後編では、ハイレベルなバトルの模様をお伝えする。

更新日:2012.10.15

文/椙内洋輔 写真/小関一尚

取材協力/Y's-CUP公式ホームページ TEL  [ホームページ]

現代のスーパースポーツを押さえ、予選トップはコブラ!

 迫る台風をものともせず、白熱のジムカーナで沸いたY's-CUPラウンド28。主催者の佐藤義之さんを筆頭に、総勢16台が参戦したVWビートルクラスに対し、アメ車クラスにはそれを上回る24台ものマシンが参加。コルベットやバイパーといった現代のスーパースポーツはもちろんのこと、往年のマッスルカーやピックアップトラックまでが迫力の走りを披露し、イベントを盛り上げた。

 今回のコースは2009年に開催された前回と同じ。その際のベストタイムは倉鹿野選手の3rdカマロが出した21秒671というもので、トロフィーを狙う選手にとっては、これが当面の目標タイムとなる。

 練習走行の時間が終わると、さっそく午前中の予選が始まった。決勝トーナメントに参加できるのは16台のみなので、ここで8台のマシンがふるい落とされることとなる。
 佐藤さん曰く、こうした予選落ちがあるのはY's-CUP史上初のこと。今回はそれだけ多くのアメ車がそろったということで、嬉しい誤算だったようだ。いずれにしても、セッティングや準備走行の段階では「楽しんだ者勝ちだよ」と笑顔だった参加者も、この段階ではすっかり真剣そのもの。2ndカマロやC3コルベットと言ったヴィンテージマシンまでもが果敢にパイロンを攻め、テールスライドで720度ターンを決めていた。

 スタッフのスムーズな運営や参加者のマナーの良さもあり、昼食前には全参加者が各自2本ずつの出走を終了。この段階でのトップは、レコードホルダーのカマロやバイパーではなく、シルバーのコブラを駆る横山さん(No.27)。前回優勝の本多さんは2位につけていた。

 この後、敗者復活戦が実施され、ベストタイムを出したエルカミーノの石津さんが復活。決勝トーナメントの16台が出そろった。

前回のバトルジムカーナチャンピオンにして、レコードホルダーの倉鹿野さんが駆るシボレーカマロ。「1人でも多くの人にレースを楽しんでもらうには、やっぱり僕らが走っている姿を見せないと。Y’s-CUPは来年もやると聞いたので、次回はまたカップを狙いたい」とのこと。

C3世代のコルベットスティングレイで挑戦の込宮さん。「1968年式の古いクルマですし、踏んだもの勝ちの気分で、1日楽しめればいいと思っています」と仰っていたものの、本番では華麗なテールスライドで720度ターン(しかもコントロールの難しいヴィンテージカーで!)を決め、ガッツポーズだった。

アメ車クラス優勝の本多さんとVWクラス優勝の緑川さんが、本大会最強の称号「King of BATTLE GYMKHANA」をかけて激突。見事な3タテを決めて本多さんが王者に輝いた。マシンの差をものともせず、アメリカンスポーツ顔負けのパフォーマンスを披露した緑川さんにも拍手!

アメ車クラス優勝、ベストラップ賞、大会王者とY's-CUP初の3冠を達成した本多さん。「10月なんでもっと涼しいと思ったら、絶好の天気で暑かった! Y's-CUPはレベルが高くてやはり楽しい。いつもはショートサーキットだけど、今回のようなバトルジムカーナもY's-CUPならではで面白いよね。来年もまた、カップを狙いに来ますよ」

伏兵も大健闘の決勝トーナメントを制したのは……

 天候に配慮して、スケジュールを繰り上げて開始された決勝トーナメント。ここからは1対1の一発勝負。隣を走るマシンより0.1秒でも早くコースを回り、戻ってきたものが次の試合に勝ち進むこととなる。

 ここで会場を沸かせたのが、意外な伏兵の奮迅だった。なかでも目立っていたのがNo.45のシボレーC10だ。マシンを操る須崎さんは、ピックアップトラックの巨体を感じさせないスポーツカー顔負けのマシンコントロールを披露。決勝2戦目に敗退を喫したものの、その迫力の走りで本大会の「スペシャルアワード」に選ばれた。

 また、70年代のヴィンテージマシンで気を吐いていたのが、たなカマロさんの駆るブロンズのシボレーカマロだ。予選を12位で突破したカマロは、決勝トーナメントでも初戦でC5コルベットを撃破。旧車でもモータースポーツを存分に楽しめることを証明して見せた。

 そんなカマロを破ったのが、No.35のダッジバイパーを操る藤井さんだ。藤井さんはその後、準決勝で前回レコードホルダーの倉鹿野選手と激突。21秒096という好タイムを叩き出し、決勝にコマを進めた。

 決勝戦はこの藤井さんと、前回優勝者である本多さんとのバイパー勝負となった。Y's-CUPはもちろん、さまざまなレースイベントにも顔を出している本多さんは、トーナメント3回戦で新たなコースレコードの21秒067を記録。観客&エントラントの度肝を抜いた。

 奇しくも初代バイパー同士、ベストタイム21秒台同士のこの勝負。制したのは本多さんの方だった。初戦から尻上がりにタイムを縮めてきた藤井さんだが、この決勝戦ではまさかのコントロールミス。一発の早さは勿論、失敗の許されないトーナメント戦で勝ち続けられる安定感が勝負を分けた。

大柄なC10ピックアップでど迫力の走りを披露。本日の踏みっぷり番長としてスペシャルアワードに輝いた須崎さん。表彰式では「いつもと同じに楽しく走っているだけなのに賞を頂いてしまいました。ありがとう」とご謙遜の様子だった。

セカンドカマロという懐かしい車輌が登場したかと思えば、C5コルベットを撃破するなど、果敢な走りを見せる。走りも圧巻だったが、車輌のカッコ良さにしばし時を忘れた。

ヴィンテージファン垂涎のダッジチャレンジャーも白煙を上げながらのトライ。参加するのも楽しいが、これだけいろいろなアメ車が揃うと見ているだけでもかなり楽しい。

久しぶりに見たダッジバイパーRT/10。スーパースポーツながら、ジムカーナにもトライし、かなりの好タイムをマークしている。素性の良さを感じた1台だった。

快挙づくしのY’s-CUPラウンド28、次回はアナタもぜひ!

 アメ車クラスを制したのち、本多さんはVWクラスの優勝者と大会最強の称号の称号をかけて5本勝負。圧巻のパフォーマンスで対戦者を3タテし、「King of BATTLE GYMKHANA」の栄冠に輝いた。
 既に紹介している通り、本多さんは筑波1000コースで開催された昨年のY’s-CUPでも優勝。大会史上初の2連覇を成し遂げた。さらにはアメ車クラス優勝、ベストラップ賞と合わせた3冠達成もY's-CUP史上初のこと。まさに偉業づくしの今年の大会だった。

 数々の名勝負によって白熱した今年のY's-CUP。佐藤さんによると来年も秋に開催が予定されている。今年は本多さんが圧倒的な実力を見せつけて優勝したが、来年はぜひ、あなたも挑戦してみてはいかがだろうか。

【車名とドライバー】
21 1990年型シボレー・カマロ/倉鹿野厚さん
22 1990年型シボレー・カマロ/堺雅通さん
23 1968年型シボレー・コルベット/込宮英紀さん
24 1991年型シボレー・カマロ/繁田浩志さん
25 1991年型シボレー・カマロ/内藤英さん
26 1970年型ダッジ・チャレンジャー/本多元春さん
27 1990年型コンテンポラリー・コブラ/横山亮さん
28 1994年型ダッジ・バイパー/横山薫さん
29 1967年型コブラ/中川雄さん
30 1969年型フォード・マスタング/林彦之さん
31 コブラ/神山仁さん
32 1965年型コブラ427sc/多摩427さん
33 1970年型プリマス・バラクーダ/師岡秀和さん
34 1997年型ダッジ・バイパー/本多芳彦さん
35 1996年型ダッジ・バイパー/藤井馨さん
36 2000年型シボレー・コルベット/佐伯裕志さん
37 2009年型フォード・マスタング/伏見和之さん
38 1977年型シボレー・カマロ/たなカマロさん
39 1966年型シボレー・シェベルⅡ/小原啓さん
40 1969年型シボレー・エルカミーノ/大場真佐雄さん
41 1969年型シボレー・エルカミーノ/小宮山和幸さん
43 1985年型シボレー・エルカミーノ/石津達也さん
44 1992年型シボレー・カマロ/高橋里江さん
45 1977年型シボレー・C10/須崎康隆さん

タイム云々よりも、攻めてるスピード感がもの凄かったコブラ。往年の名車とはいえ、サーキットが似合うマシンであることが良くわかった。

スポーツカーとしての資質が高いコルベット。果敢なアタックが見応えあった。

アメリカ本国でもドリフトマシンとして活躍しているマスタング。今後、ジムカーナマシンとしてもオーナーが増えるような気がする1台。レーシーに仕上げればかなり面白いと思う。

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>> Y's-CUP 2012 (Rod.28) "BATTLE GYMKHANA" vol.1 を見る


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