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特集 SPECIAL ARTICLES クワッドドライブ【ショップinfo】真のメカニックとしての姿を感じさせる一人

クワッドドライブ【ショップinfo】

メカニックの不勉強が結果的にユーザーの「負担増」へと繋がる

もう20年以上もこの業界に接しているといろんなことが少しずつだが見えてくる。なかでも日頃アメ車を整備しているメカニックに関しては、ちょっと話をしただけでもその方のレベルがわかる。100%正しい判断ができているか否かは正直微妙だが(笑)、少なくとも松竹梅レベルでいうところのだいたいのレベルが想像できるし、直感として伝わってくる。しかも、自身の努力によってその道を切り開いてきた方々には、言葉の重み以外に自信に裏打ちされたオーラのようなものまでもが伝わって来るから不思議である。で、筆者が感じた凄みを持ったメカニックが日本中で4人ほどいるのだが、そのうちの一人がクワッドドライブの林氏である。

更新日:2017.06.22文/椙内洋輔 写真/古閑章郎

取材協力

クワッドドライブ
TEL 048-281-5853 [ホームページ] [詳細情報]


テスターはクルマの状態を示すツールに過ぎず、示された文字や数字から車体の状況を理解し、修理のために必要な方法を考えなければならない。だからテスターを入手しただけでは何の役にもたたない。

用意周到な準備をもたらす神経質さ

 氏とはここ9年くらいの付き合いで、すでに何度も取材で話を聞いているが、氏の「常にぶれずに前進する推進力と結果を追い求める学ぶ姿勢」に共感するし、なによりひと言、かなりの神経質な性格である。

 だが、その神経質さがユーザーの車両に向き合った時に最高の結果をもたらすのである。トラブルシューティングに関しては、求められるひとつの回答に対して、あらゆる方向性から原因を考えアプローチし、最終決断を下すまでに少なくとも氏の頭の中では何百もの過程を通過する。

 だから、「ミッションの調子がおかしい」と修理の依頼が入っても、結果的にミッションじゃなくエンジンの調子が悪い場合でも起こりうるミッション不調の事実を経験的に知っているし、仮にミッション自体が本当に調子が悪くても、それにまつわるエンジンやCPUの確認までを疎かにしないのである。

 なのでここでいう神経質さとは、あくまで用意周到な準備という意味に通じるものであって、性格的な難を示したものではない。

 ちなみに、筆者が知っているもうひとつのパターンは、「ミッションの調子がおかしい」という修理依頼が入れば、試乗して、ATFを見て、そして最後に「この年式の●●●はミッションがすぐにダメになるからオーバーホールかもね」と、過去の事例に当てはめて即断してしまう者であるから見極めが必要である。

車両の高度化に対するメカニックの能力の向上

 林氏を見ていて思う最新のメカニック事情とは、車両の高度化に対するメカニックの能力の向上である。すなわち、常に最新車両に対応していくために必要な能力がどんどんと増えており、そのための日々の勉強が必要になるということである。

 そのひとつが、以前のエントリーで紹介したテスター等の電子デバイスの使用である。だが、このテスターは持っているだけでは何もできないから注意が必要である。以前にも紹介したように

1.テスターを使いこなす能力
2.英語のサービスマニュアルを理解する語学力
3.テスターに表示される数値を評価する知識


 が必要になり、言ってしまえばテスターはあくまでクルマの状態を示すツールに過ぎず、その示された文字や数字から車体の状況&状態を理解し、そしてその修理のために必要なアプローチを考え出さなければならず、単に数十万円もするテスターを入手しただけではまったく何の役にもたたないわけである(今だにテスターが使用できず、全バラしをおこなっているショップもあると聞く。それらはすべてユーザーへの料金に還元される)。

 で、今回話を聞いたのは、上記のテスター使用以前に必要なメカニックとしての基本能力の部分であり、ある種アナログ的な修理に対応する能力である。

4.異常を見抜く洞察力、観察力
5.乗って直接感じる能力


 ひと昔前のアメ車の整備に関しては、上記の4や5の能力を必要とすることが多かったのに対して、今ではパソコン能力、データー把握、語学力といった1~3も不可欠であり、総じて1~5の能力のバランスが必要になり、さらに日々それらの情報を更新して自分自身が進歩していかなければならない。だが、逆にこうした努力を地道に行えば、アメ車業界においては臆することなく新旧さまざまな車両に接することが可能になるのである。

 余談だが、アメ車業界では、事実、1~3を積極的に使いこなせる人物は極少数に限られており、自由自在に使いこなせる人物ともなれば1%にも満たないのではないかと思う。

 ということで、今回は4~5について話を聞くために車検依頼の車両の診断に付き合わせてもらった。

車検依頼の総合点検においては、自らテストドライブし、目で見て乗って感じてテスターの数値を確認し判断しているという。そのためのコースも選定してあり、自信をもって車両の見極めをする。

メカニックとしてのセンサーが備わってます?

 まずは車両のテストドライブである。聞けば、車両を把握するためのコースやスピードレンジが数パターンあり、状況によって使い分けているらしい。しかも、そのコースを走りきっている間に当該車両の状況を把握し、場合によっては異音修理等のトラブルシューティングに繋がる原因の見極めが可能になるという。

 実際、いろいろな部分の車両のコンディションが把握可能という。たとえば、 サスペンション追従性、異音、ステアリングの応答性、アライメント、タイヤの偏摩耗、トランスミッションのシフト、エンジンの振動、吹け上がり、車体振動、デフからの歯当たり音やベアリング音、ブレーキローターの歪み、ブレーキパッドの特性、ヘッドライト光軸、ステアリング感応式 etc

 なるほど、たしかにテスターがなくても上記のような車両の状況は、メカニックとしてのセンサーにて情報収集可能であろう。逆にこれだけのことがわかるメカニックであれば、本気で信頼できる。

 「こういったセンサーがメカニックとして備わるようにならなければいけないと本気で考えます。最新の車両は、テスターがないと修理困難な状況が多々ありますが、テスターが『故障』と判断できないレベルの不具合であれば、最終的にはメカニックが感じて判断しなければならないですから」

 たとえば、上記のミッションのような事例は、数多くの経験によってある程度は想像がつくようになるというが、単純な「異音」の修理依頼のような、原因が無数に考えられ、闇の中からトラブルポイントを探るような場合だったらどうだろうか。

 もちろん闇雲にあれやこれやのパーツ交換をするわけにもいかず(やれば全部がユーザーへの料金負担になる)、できるだけピンポイントで修理をしたい。それが結果的に車両にもユーザーにも良いからである。=その異音の発信源を聞き分け、運転しながら感じる取ることが重要。それを直感的に感じる能力こそ、テスターを使用する能力の他に磨かなければいけない能力であるという。

「正直、ちょっとレベルが違い過ぎるな」というのが、これまでに様々なショップのメカニックを取材してきた筆者の感想。歌って踊れるじゃないが、真のメカニックとは、とにかく説明(話)が上手いのも特徴。

新旧のアメ車に対応できる真の職人メカニック

 そういう意味で車検依頼の不具合部分の見極めこそ、じつは非常に難解な実技であり、メカニックの腕見せどころでもあるという。車検整備シートに記載されている事項以外での不具合を見極めることこそが、4~5に通じる能力そのものであるからである。

 「車検の際の総合点検は一見簡単そうに見えますが、決められた点検時間内で車両の隅から隅までの見極めはとても難しい作業です。法定点検は油脂類に始まり、サスペンション、ブレーキ、エンジン、ミッション、コンピューター…、すべての診断技術の集結です。ですから、よくある一般的な法定点検は決められたチェックシートにマーキングするような簡単なものであって、そういったベルトコンベア的な(機械的な)点検では見逃し部分が必ず発生してしまうのです。そういう意味で、依頼されたことした作業できないメカニックでは、自主的に不具合を発見することはできないのです」

 クワッドドライブでは、上記の理由から点検時にチェックシートは一切使っていない。すべてはメカニックが目で見て、乗って感じて、テスターの数値を確認し判断している。そしてそれこそが、職人として一番大切な部分であると考えているのである。

 林氏の言うこういった能力は非常に高尚なものだと聞いていて思うが、そういうことを堂々と唱える、そして人一倍努力し感覚を研ぎ澄ましている林氏に、真のメカニックとしての姿を感じるのである。

 そしてそれらは結局のところ「ユーザー本位」のためにも必要な能力である。読者のなかには経験があるかもしれないが、何度修理依頼しても治らないトラブル。あれは、結局のところ修理依頼された人物の見立てが足りないか、間違っているか、それともその見立て以前にまったくの無知によるものかであって、感じる能力も異常を見抜く洞察力もない方に整備を依頼したことが原因に尽きる。

 すなわち、「メカニックの不勉強=ユーザーの負担大」へと繋がることになり、林氏が求める高尚な能力こそが、アメ車ユーザーの負担を減らすことに直接繋がるわけである。

 ということで、この記事を読み始めた当初は「何をメカニック講座を始めやがって」と思ったかもしれないが、この企画の趣旨は日本にもズバ抜けた努力によって素晴らしい感性と洞察力を持つメカニックが存在するということ、同時にアメ車ユーザーさんにもそんなメカニックを見抜く目を養って欲しいということをアピールしたいがためのものである。

 最後に、クワッドライブがメカニック(研修生可)を募集しているという。もし、今現在アメ車業界のメカニックとしての仕事を望んでいるなら、上記のような厳しい(求められるものが多い)世界だからこそ、氏のようなスペシャリストの元で学ぶのもひとつの選択肢であり近道でもあると思うのだが、いかがだろうか。


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