TEST RIDE

[試乗記]

バイパー専門店「コレクションズ」にあった博物館級のRT/10

2002 ダッジバイパー RT/10

通算17年で1万4000キロ走行だから年間平均820キロちょい走行

仕入れた数日後には即売してしまったバイパーRT/10を取材した。

更新日:2019.03.25

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/コレクションズ TEL 042-765-8558 [ホームページ] [詳細情報]

日本屈指のバイパー専門ショップ「コレクションズ」

 まるで博物館にでも展示されていそうな個体。ボディは艶々に輝き、まるで磨かれたような風情。聞けば「これ、買い取ってきたままですよ」という。

 この個体は、2002年型のダッジバイパーRT/10。売り物として岡山県から引き上げ、その数日後に即日売約済(これ、見た人は全員欲しがると思います。私も欲しい)。残念ながら取材前直前に売れてしまったということで試乗はなしになったが、見ているだけでも惚れ惚れするバイパーである。

 本多さん率いるショップ「コレクションズ」は、日本屈指のバイパー取り扱量を誇るショップである。

 バイパー専門店と言っても過言ではないと思うが、実際にはチャレンジャーもチャージャーも、中古のマグナムも、ジープラングラーも、さらにはクーダも。そしてコルベットZR1だって扱うショップであるから、アメ車ショップと言って間違いないのだが、個人的には常にバイパー専門店と思っている。

 それが証拠に、取材に訪れた際の店内には、2代目、3代目の売り物が2台在庫されており、またメンテナンスを受けているバイパーが3台と、やはりバイパー専門店といっていい活躍ぶりである。

コレクションズ
■神奈川県相模原市上鶴間1-5-2
東名高速横浜町田インター下車、約15分程度の距離感である。

工場内には三台のバイパーが並んでいたが、そのうち左から二台は販売車両という。この日は店内に整備車を含め計6台のバイパーがあったが、バイパーがこれほど集まるのも日本屈指のコレクションズならでは。

当サイトでも紹介したツインターボのバイパーが整備されていた。整備からチューニングまでをキッチリ抑えているからそこ、日本全国のバイパーオーナーから支持されている。

まるで磨き立てのような輝きと、中古車としてのヤレをまったく感じさせないRT/10。これぞいわゆる「お宝中古車」というやつなのだろう。

2代目バイパーのRT/10の最終モデル

 そんなコレクションズの本多氏が今回入手した一台がこれである。2002年型のRT/10。2002年型だから2代目モデルの最終モデル。

 ちなみに、初代バイパーは1991から1995年。2代目モデルは1996年から2002年となる。この2代目モデルでは、もともとタルガボディのみで始まったバイパーに、クーペモデルのGTSがデビュー。同時にレースシーンへの参戦が行われ耐久王のポルシェを撃破する等大活躍を見せた年代のモデル。

 搭載エンジンは初代と変わらずも450hpにパワーアップ。ボディ剛性向上、サスペンション、ブレーキ等の大幅な見直しが行われたモデルであり、本多さんからも「最も買いやすくてオススメなモデルですね」という話は以前から聞いていた。

 だが。とはいえ、今回のようなモデルが入手できることはまずないという。もちろん、ショップとしては日本全国、さらにはアメリカ全土にアンテナを張り巡らせ個体の価格や状態を常に気にしているというが、それでもここまで極上な個体が見られるとは、本多さん自身でもまったくの予想外だった。

 余談だが、バイパーの購入を検討した場合、やはり日本にある個体を入手したほうが金額的なメリットは大きい。もちろん、アメリカ全土にはまだまだ個体は多く存在するが、それを日本に持ち込むための費用が別途必要になる。「それが西海岸にあるのか、東海岸にあるのかでも輸送のコストは変わりますしね」。

 そういったコスト諸々すべてが、個体の金額にプラスされるわけだから、日本にあるベストなモノを見つけることがオーナーへの最短距離だろうと思う。

 今回、本多さんのアンテナに引っかかったこのバイパーは、実はもともと新車時代に輸入したショップを知っていたということで、売りに出されていたバイパーを見たときに「もしかしてと思い、当時のショップの知人に確認しました。したら、『これ、そうですよ』と返事をもらい、即買です」という。

この2台、販売車両ということだが、こちらもかなりの出物。左白は2代目モデル、右赤は3代目モデル。どちらも屋根開きモデル。3代目は個人的に超好みのモデル。

2002年型のRT/10。この年代はクーペのGTSが登場したことで、中古車の人気もGTSが高い。だが。だからこ今となってはRT/10の希少価値が高い。

GTSの走りにガツガツした感じも嫌いじゃないが、我々一般的な街中ドライバーなら、屋根が開くちょっとセレブっぽさを好む方も多いんじゃないだろうか。そんな方にピッタリのモデルだった。

希少価値の高いまさにお宝中古車

 そんな経緯を経てコレクションズに入庫したバイパーRT/10。

 本多氏いわく「これほんとに希少です。バイパーを取り扱うようになって十数年が経ちますが、初めて扱うようなレベルの個体です」

 新車並行のワンオーナー、実走1万4000キロ。赤いボディカラーにブラックレザーの組み合わせ。内装の程度は驚くほど良く、2代目モデルでよく起こるという「ドア下がり」もまったくない。ドアの開閉を数度行ったが、常にピシッとドアが閉まる。

 搭載エンジンは8リッターV10。2代目モデルは、マイナーチェンジ後に450hpにパワーアップしており、ボンネットフードにGTSと同様のクーリングダクトが装着されている。

 整理するが、この2代目にはクーペモデルのGTSがデビューしている。だが同時に初代から継続していたタルガボディのRT/10も存在していた。

 走り系のバイパーを好むなら、2代目であれば皆GTSを望むだろうから、この2代目モデルのRT/10は非常にレアな存在なのである。

「当時のまま」と言っても過言ではない室内。逆にこのまま置いておきたいとも思わせるミントコンディション。触れるのが怖いくらいの状態だった。

MTのみのバイパー。力強さを必要とするシフトチェンジに当時の趣を感じる。それでも運転に難はなく、現代の交通事情にも十分に対応できる。

新車時から17年間で実走1万4000キロ弱だから、これほど程度の良い二代目バイパーもそうはないだろう。

搭載されるエンジンは8リッターV10。450hpを発生させる。今となってはたった450hpと思うかもしれないが、当時はバケモノ的存在だった。しかも電子制御のお助けはないのだ。

2代目のRT/10だけにレアモデル

 この2代目モデルのRT/10は、マイナーチェンジ後にGTSと同様のフロントバンパーが装備され、サスペンションもアーム類がアルミ素材に変更されたり、また差し込み式のドアウインドーからパワーウインドーに変更される等、かなり改良され日本での乗りやすさも劇的に改善されていたモデル。

 もともとの存在自体がレアであるという他に、その個体の状態が極上ということもあり、常にバイパーを取り扱っている本多氏をしても「超レアな存在」ということなのである。

 さらにこの個体には、当時からバイパーのウイークポイントと言われたブレーキ性能改善のために、Movit社製のフロント6ポッド、リア4ポッドのビッグブレーキキットに変更されている(これ、自身で装備すれば100万円以上の費用がかかるとか)。

 それに伴いホイールがNEEZ社製のマグネシウム鍛造ホイール、いわゆる『マグ鍛』の特注オーダー品に交換されているということで、非常に理にかなったカスタマイズが行われており、この処理を目にした本多氏は、当時これと同様のブレーキにホイールを組み合わせたバイパーオーナーを知っており、「もしかして」と、この個体の過去の経緯に気づいたのである。

NEEZ社製のマグネシウム鍛造ホイールにMovit社製のフロント6ポッド、リア4ポッドのビッグブレーキキットに変更されている。

GTS人気により2代目モデルのRT/10は逆にレアな存在になっている。

しかもこれほどのミントコンディション。くわえて日本に存在していた、ということだから、レア中のレアになるのである。

こういった機能パーツも当然すべてが可動する。

両極端のオーナー像に応えるコレクションズ

 それにしても通算17年で1万4000キロ走行ということだから、年1000キロも走っていない(年間平均820キロちょい)。さらにボディの艶はまだまだ残り、シッカリ感も各部に残っている。もちろん、これは日本で大切に走っていたという証拠になるのだが、逆にいえばこれがバイパーオーナーの日常的な使い方ということにもなるのかもしれない。

 「両極端ですね。屋根付きガレージに仕舞いこんで、家の近所を走るだけっていうオーナーさんは確実にいらっしゃいますし、持っているだけでも誇れるのがバイパーだと思います。でもそれとは真逆に、『どんどん走りたい』という方も確実にいらっしゃる。それはそれで、スポーツカーですから当然のことだと思いますね」

 コレクションズでは、その両極端に応える努力を常に怠らない。バイパーのメンテナンスを通じ、メンテナンス箇所の情報を集める。同時に消耗品パーツを確実に在庫する等して、的確なフォローを実現している。

 一方で、バイパーに乗るオーナーさんたちが思いっきりクルマを振り回せる場所を提供する。それが数年前から回数を重ねている「オートクロス」へと繋がるのである。
(回数を重ねたオートクロスの大会模様も後に紹介します)

 今回の個体はsoldoutだが、バイパーに興味を持つのなら、今回の2代目モデルの他に、3代目、4代目、さらには最終モデルのACRだって日本に持ち込んでいるし、すでに新車販売がなくなってしまっているだけに、専門的能力を持つコレクションズに一度確認してみるのが最短距離であると思うのである。

所有することに喜びを感じるオーナーさんもたくさんいますし、逆にガンガン走らせてイジって楽しまれるオーナーさんもたくさんいます。どらが良い悪いではなく、ショップとしてはどちらにも応えたいと思っております、とコレクションズの本多氏。

ガンガン走らせるオーナーには「オートクロス」という場を設けることによって車両の挙動を覚えたり、またチューンした箇所の効果を体感してもらったり。バイパーのさまざまな「動き」を体感して、操る喜びを感じてもらっているという。このバイパーは上記整備中だったツインターボモデル。

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