最近、わけあって自宅のワゴン車をよく使う。で、乗るたびに思うこと。それは非常に便利。世はミニバンだSUVだと騒ぐけど、走行安定性と利便性を可能な限り追求したクルマは、ワゴンじゃないか、とボクは思う。だって、ミニバンやSUVには「走り」がそこそこのものが多いし、重いし、高速で飛ばすと車高が高いからフラフラすることあるし。コーナリングもそう。ワゴンならほとんどセダンと変わらない姿勢で突っ込める…。たしかに非ドライバーの方々には快適かもしれないけど、運転好きの若者が、最初から乗るべきクルマじゃないと思うよ、ミニバンやSUVには。
だから、このカプリスワゴンに乗った時、目から鱗が本当に落ちた。5.5メートルを超える全長とこれぞワゴンと言わしめる優雅なスタイル。それにディチューンされたとはいえ、コルベットに搭載されていた5.7リッターV8(94年以降から。それ以前は5リッターV8)。加えて大陸横断するためのアメ車らしいサスペンションセッティング。
さらにいえば、フロント3人がけのベンチシートは「アメリカ」を感じさせる雰囲気でいっぱいだ。ちょっと前に、日本車にもフロント3人がけを強調するミニバンが発売され、「これで家族もハッピー」みたいな宣伝をしていたが、大きいうちの子じゃ、息苦しくて座れたものじゃない。
走ってもそう。5.7リッターV8は、2リッター直列4気筒エンジンの倍以上デカくて力持ちだし(感覚的に)、街中でのアクセル開度は抜群に少ない。それに追い越し加速が欲しければ、ほんのわずかの踏力プラスアルファで、それこそ矢のような勢いで飛んでいく。
この原稿を書いていて気づいたけど(それでも編集者か?)、カプリスって先代も最終モデルも乗車定員は8名(ビックリ)。これは後ろ向きの2名用サードシートが装着されているからだけど(使用しない時は折り畳んで床下に収納できる優れもの)、これなら家族全員と大量の荷物を積んで日本縦断の旅にだって行けるじゃないか。最近は、レトロだ、ヴィンテージだと、古いものに人気が集まっていると聞く。クルマやバイクも然り。旧車テイストの新車が登場したり、旧車風のカスタムも盛んだし。だからこそのカプリス・ワゴン。
いま流行りのワゴン車は、ワゴンであってもセダンのような格好であまり好きになれないし、やっぱりワゴンならリアのオーバーハングが長くちゃ、素敵じゃない。クラシカルな雰囲気を兼ね備えたカプリス・ワゴンは、いまの時代にこそピッタリはまる。
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