更新日:2025.05.30
文/田中 享(Tanaka Susumu) 写真/ぜネラルモーターズ
1964にデビューした初代マスタングの成功を目の当たりにしてGMの首脳陣も動き出した。マスタングが開拓したポニーカーのマーケットに打って出るため、打倒マスタングを目標にしたカマロの開発が進められた。
ちなみにこの「CAMARO」というネーミングは、シボレー車はすべて「C」で始まる名前でなくてはならないという不文律があったために決まったという。確かに当時のクルマはコルベット、コルベア、シェベルなど、すべて「C」から始まる名前が付けられていた。
そして1967年に登場した初代カマロ。マスタング同様、直6エンジン搭載モデルのほか、V8エンジンを搭載したクーペ、RS(ラリースポーツ)、SS、Z28をラインナップし、コンバーチブルも存在。
そんな初代カマロは注目を浴びたものの、思ったほどの販売成績は上げられなかった。実際に買われたのはマスタングの方だった。
▲初代カマロはデビュー3年で2代目にモデルチェンジする。旧車としてはだからこその人気がある。
▲RSのヒドゥンヘッドライト。
初代マスタングデビュー3年後に登場した初代カマロが発売された翌年にはマスタングはマイナーチェンジを行いボディデザインの変更を行っている。これまた大成功。マスタングは、常にカマロの先を行き、常に成功を収めていたのである。
初代カマロも負けじとZ28等のレーシーな雰囲気を醸し出すマシンを売り出すことにより徐々にだが販売数を増やしていくが、それでも1969年までの3年という短命に終わる。そして1970年から2代目カマロへとモデルチェンジしていく。
冒頭でも触れたが、初代カマロはマスタングが作った市場に打って出るために作られたクルマ。いわば商業主義的存在とも言える立ち位置だった=全てが中途半端だったと言わざるを得ない。
だが、初代カマロを今、旧車として見た場合、魅力的なモデルが多数あるが、当時の販売競争としてはマスタングの後塵を拝したと言わざるを得ない。
▲Z28カマロ。
▲2010年デビューの5代目カマロ。
よって70年型から始まる2代目カマロは、ベビーコルベットをコンセプトとする、よりスポーティな存在へと進化していくことになる。
余談だが、2010年から発売が開始された5代目カマロは、上記初代カマロのデザインをベースに復刻されている。面白いのが、5代目カマロも初代同様デビュー3年後にリアデザインを変更しその翌年にはフロントデザインも変更。初代同様の変遷を倣っているのが微笑ましい。
6,800円
INTERIOR
GDファクトリー千葉店
19,404円
PERFORMANCE
6DEGREES
19,998円
PERFORMANCE
6DEGREES
3,480円
MAINTENANCE
GDファクトリー千葉店