先日、会社所有のクルマのバッテリーが逝った。すでに8年所有の中古車となるので消耗品と割り切れば納得できなくはない。
だが、驚きだったのがこの5年間一度もバッテリーを交換していなかったこと。すなわち、いつ寿命を迎えてもおかしくはない状況だったわけである(知らないって怖い。ただし、ラジオもなく、エアコンもつかわず、夜はほとんど乗らずで、たまたま生きながらえていたらしい)。
そんな経緯があって交換すべきバッテリーを探すために、バッテリーについて少し調べてみた。
現在のクルマは、相変わらずバッテリーに厳しい環境下にあり、最近では当たり前となったアイドリングストップなどはとくに厳しく(アメ車にはあまり関係ない)、かなりの負担を強いているという。また、エンジンオフにしてクルマを降りてもコンピューター等がまだ動いており、ある一定時間内は電力消費を行っているという(アメ車も当てはまる)。
こういったクルマ、特に最近のコンピューター制御が複雑になったクルマや高級車などは、だからバッテリーの寿命が短くなっており(よってAGMと呼ばれる放電に強い高性能バッテリーが純正で積まれている車種が登場しているが、交換時の価格が高いのがネック)、ある程度の年数が経過したら改めてチェックすることを勧めているショップもある。また当然ながら、一定年数を超えた中古車なども当然チェックの対象になるから気にかけた方がいいだろう。
で、じつは最近知ったのだが、バッテリーに厳しいのは冬場だとばかり思っていたが、夏が一番厳しいという。聞けば気温35度で、気温24度時の2倍の自己放電量を発するという。しかも乗ればほぼ100%エアコンを利用し、その他の電力を多分に使用する。それでいて渋滞路にハマればストップ&ゴー状態でオルタネーターの発電量が増えず、バッテリーは常に放電のみ…。
つまり、これからの暑くなる季節にこそ、バッテリーの厳しさがより一段と増すわけである。しかもトラブルは突然やってくる(不思議と)。ということで、本格的な夏を前にバッテリー関連の2つの商品を取材した。
と、その前に、NOCO(ノコ)という会社をご存知だろうか? もしくは名前くらいは聞いたことがあるだろうか?
たとえばバッテリーを交換するときにバッテリーターミナルの端子腐食を防止するための輪っかのようなモノをご存知だろうか?
この輪っか、フエルトに腐食防止のケミカル剤が染み込ませてあり、その輪っかを端子に巻きバッテリーをつなぐことで希硫酸による端子の腐食を防いでくれるプロテクターである。これは日本車ディーラー等でも積極的に使用されており、意味は分からずとも「ノコ、ノコ」と口ずさんでいるメカニックは多い。
すなわち、ノコを知らずとも、愛車のバッテリーに使用されている可能性が非常に高いパーツであり、ある意味、縁の下の力持ち的な存在とも言えるのである。
ということで、そんなNOCO(ノコ)カンパニーは、今から100年以上前の1914年に設立され、世界で一番最初にバッテリー端子の腐食を防止するケミカル剤を生み出し、「腐食防止のNOCO」として世間にその名を広めてきたのである。
その後もクルマの進化とともに、電気機器類やバッテリー関連製品を幅広く展開し、現在では北米、カナダ、ヨーロッパ、オーストラリアなどで販売されているのである。
今回取材してきたのは、1世紀以上に渡りバッテリーに携わってきたその知識とノウハウを生かした、そんなNOCOの製品たちである。
クルマの機能向上と同時にバッテリーへの負担が高まる現在、さらにアクセサリー機能を増やし、たとえばドライブレコーダーを使用する等、これまたバッテリーに負担をかける状況で、そしてより一層バッテリーに厳しい夏を迎える状況で、今現在搭載のバッテリーの調子を整え、一日でも長く使用したいと考える場合、バッテリーの自己放電が避けられな状況下でやるべきことといえば、補充電である。今考えられる最善のケアとも言えるだろう。
で、今回取材したNOCO(ノコ)のソーラーチャージャーなら、自宅ガレージで充電器をつないでバッテリーを充電することが可能なのである。しかも充電元は太陽光パネルだから、電気代がかからずお財布にも優しい。
このソーラーチャージャーを愛車につなげば、それだけで自動的に充電してくれる。もちろん、バッテリーが満充電となれば自動的に充電が止まるため過充電の心配はないし、バッテリーにとっても常にいい状態が保たれるのである。
このソーラーチャージャーは、常時充電ならシガーソケットを介してつなぐことが可能であり、別売りソケットにてOBDIIやバッテリー直結タイプがチョイスできるなど、自分の状況にあったコネクターで充電可能である。
最初にセッティングしておけば、毎回ボンネットを開けずにアクセサリーを常時バッテリーに接続しておき、ソーラーチャージャーを繋ぐ際には、コネクターにカチッと繋ぐだけで補充電開始となるわけである。
ちなみに、クルマのバッテリーに充電するには15V必要になるが、このソーラーチャージャーは日中の野外の曇りで15~18V、晴れの日では22V発電する。とはいえ、さすがに屋内駐車場では充電が難しいが、別売りの延長ケーブル等を駆使してケーブルの繋ぎ方と設置場所を変えることも可能で、パネルは防塵、防水仕様であるから工夫次第でパネルのみ屋外に設置することも可能だろう。
このソーラーチャージャーは、最新車両だけでなく旧車等にも対応可能であり、たとえば年に数回しか乗らないからキルスイッチをつけたり、マイナス端子を外している車両なんかにもオススメ。マイナス端子を外したところで自己放電だけは避けられないため、補充電しておくのがバッテリーに良いのは言うまでもないことだろう。
なお、このソーラーチャージャーは、あくまで補充電のためのアイテム。完全に上がりきってしまったバッテリーを充電することはできないので注意が必要である。
それにしても、たとえば夏場の行楽地(海や遊園地やキャンプ等)なんかで長時間駐車している間にダッシュボードにパネルを置き補充電しておけば、帰り際にバッテリーの寿命が突然起こりエンジンがかからずJAFを呼ぶなんてことも起きないだろうし、複数所有している愛車であまり乗らない車両等にも効果的だろうから、想像以上に使い勝手が良いというか便利なアイテムではないかと思うのは筆者だけではないだろう。
このソーラーチャージャー、意外にも別の使い道があり今話題である。いわゆる大手中古車販売店でも使用を検討しているディーラーが複数あるという。最近の欧州車はCPUメモリー等が搭載されておりバッテリーを上げてしまうと非常に面倒な車両があり、大手ディーラーでは中古車全台にこのソーラーチャージャーを繋ぎ、バッテリーのメンテナンスを行うことを検討しているのである。しかも、来場したお客様にも一発でエンジンがかかる状況を見せることが可能であり、一石二鳥という面から実益のともなった商品として注目なのである。
繰り返すが、バッテリーをダメにして高いバッテリーを買い直すぐらいなら、もしくは突発的な寿命(理由はちゃんとあるはずだが)によってレッカーを呼ぶぐらいなら、ソーラーチャージャーの使用を検討してみてはいかがだろうか。
■NOCO BATTERY LIFE+ソーラーバッテリーチャージャー
5Wタイプ:10500円(税別)
2.5Wタイプ:5500円(税別)
330,000円
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