4thカマロが生産終了したのが2002年。だが、後継車が出ることなくそのまま7年が過ぎる。が、2009年に復活(2010年発売開始)。それが5代目カマロである。
だから7年間、まるまる一世代分の空白期間があったようなもんだが、実際に登場した5代目カマロは、その空白期間をも飲み込んだ二世代分の進化を果たし、同時に車格も価格も上昇していたのである。
そういう意味では、5代目カマロに4代目カマロまで見え隠れしていたひ弱さは微塵も見えず、その当時では別格の品質感をもって多くの人々に驚きを与えた。
そんな5代目カマロの最大の魅力は、ガッチリとしたステアリング(支持剛性の高い)とボディ骨格、そしてかなりのレベルまで追い込まないと破綻を見せないシャシーetc。
すなわち、タイヤ、ショック、ブレーキ等の消耗品のヤレは避けられないが、中古車となってもクルマの骨格となる骨太さはまったく失われず、その魅力を理解する方にはもってこいの1台になるに違いない。
くわえてV6エンジン搭載車ならV8よりも消耗度は確実に低い。それに2016年から登場する6代目カマロにおいてはV8と直4にラインナップが変わってしまっているから、V6モデルは今となってはレア度を増す。
ちなみにボディデザインについてであるが、 5代目カマロの姿は、「美しい」とか「カッコイイ」とか、そういう単純な言葉ではとても言い表せない「迫力」というか「存在感」で包まれる。実車を見ると、ただひたすらそのボディに漂う異様な雰囲気に圧倒される。
初代カマロのデザインモチーフの引用とか韓国人デザイナー云々などといった予備知識や先入観はどうでもいい。思わずその場で立ちすくんで息を飲んでしまうほど強烈な個性を放っている。とにかくカッコいい!
ただし、個人的に思うこの迫力は2010年~2013年までの5代目前期型のみにあるものだと思っている。
2014年から登場する5代目後期型は、デザイン的な破綻(後付け感)を感じるから好みではない。ただし、2016年から登場する6代目カマロは、この後期型をベースに上手くまとめあげているとは思う。
そういう意味で、2016年以降のカマロにはまた違った魅力を感じるし素敵だと思う。だが、この5代目前期型デザインの個性は別格であるから、あえて今から乗ってみたいと思わせる。
搭載されるエンジンだが、3.6リッターV6DOHCで、327ps/6800rpm、最大トルク38.4kg-m/4800rpmを発生させる。ちなみに、当時の6.2リッターV8エンジンが405psを発生させていたから78psの差となる。
さて、長くなったが取材個体である。2013年型LTRSでディーラー車ベースの中古車。なんと走行8000キロの個体である。何かの間違えかと思い聞き直したが、メーター内にも8036キロ弱の走行距離が記されている。
そして驚きのコンディションであった。もうびっくりするほどシッカリしているというのが第一印象。ステアリングも剛性の塊だし、ブレーキフィールもガッチリしている。もちろんミッションの変速もそうだし、想像以上の個体だった。
これまでにも数度5代目カマロの中古車を取材してきたが、そのどれもが同じようにシッカリした感じだった。が、今回に限っては別格。1万キロにも満たない5代目カマロの中古車は、本当に驚きの剛性感で素晴らしい。個人的に好きなシルバーのボディカラーも良い。
くわえてディーラー車ベースであるから素性も良いし、中古車とはいえ安心感が違う。ちなみに、2013年型ということで今から約11年前の個体だから、ディーラー車ベースの中古車として人気が高い「認定中古車」ということにはならない。
だが、次項で紹介する工場での作業様子を見れば、ディーラー車ベースであることの重要性を認識するはずである。つづく
12,810円
PERFORMANCE
6DEGREES
17,298円
PERFORMANCE
6DEGREES
18,420円
PERFORMANCE
6DEGREES
2,090円
MAINTENANCE
6DEGREES