SF映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でタイムマシンとして登場した「デロリアンDMC-12」が来年、米国で復活することが分かった。
米メディアによると、製造は300台、愛好家が多い幻の名車が「新車」として発売されるという。
跳ね上げ式のガルイングを備えるなど近未来的な外観のデロリアンは、1981から翌1982年に計9000台程度が生産されたと言われている。
今回、米国の法令改正に伴い、規模が小さい企業が少ない数のレプリカ車を製造しやすくなり、約35年ぶりとなる生産への道が開かれた。
跳ね上げ式ガルウイングを含む外観はできるだけ再現する。価格は未定だが10万ドル前後から売り出されてるという。
上記のニュースが流れたのが1月27日。要するにデロリアンDCM-12の復活である。詳しく見ていこう。
この動きは、米国で新たに制定された法律によって動き出している。「25年以上前に生産された自動車と共通した外観を持つ『レプリカ』の車両に限り安全基準が免除される」という法律である。
自動車に求められる安全基準は年を追うごとに厳格に強化され、基準の緩かった時代の自動車を現代の基準で再登場させることは非常に難しいわけだが(だからこそ復刻デザインと称したチャレンジャーやマスタングが登場したのだ)、上記の法律によりクラシックカー復活のチャンスが巡ってきたわけである。まさにアメリカらしい自動車文化のなせるわざだろう。
デロリアンは、1981年に登場し、イタルデザインのジウジアローがデザインした総ステンレスボディの外版に跳ね上げ式ガルウイング採用のミッドシップ車等、当時から近未来的なスタイルが特徴となり、上記映画によって世界的な知名度を獲得するに至っている。
このデロリアンDMC-12は、デロリアン社によって生産&発売されたが、デビュー翌年に倒産。たった2年という生産期間で約9000台製作されたのみだった。だがその後、車両の生産は終了したが、デロリアン社はデロリアン・モーター・カンパニーとして生まれ変わり、現在は補修用パーツやギフトを世界中のデロリアンオーナーやファンに販売する事業を行っているという。
ただ、今回制定された法律は、あくまで車体外版に関する安全基準を免除するという内容であり、また別の大きな壁が存在するのも事実である。「排気ガス規制」の問題である。
現代の基準をクリアする必要があるということだが、それはすなわち、小規模メーカーとなるデロリアン社にとっては新たなエンジンを調達する必要があるということ。
その当時、デロリアンに搭載されていたエンジンは、2.8リッターV6SOHC(5速MT、3速AT)だが、このエンジン、じつはPRV製といってプジョーやルノーやボルボが使用していたエンジンであった。馬力的にも130hp程度と今となってはかなりの非力であり、それにイタルデザインのボディと足回りがロータスチューンということで、「なんだかどこの車がわからんな(笑)」という世界合作車でもあったわけである。
ということで、エンジンに関しては現代的なV6(たとえばクライスラーペンタスターエンジンとか)が搭載され、それに伴いシャシーやタイヤ、ホイール等もインチアップされることが予測されるが、その一方でそういったリニューアルにアレルギーを起こす方も出るかもしれないが…。
いずれにせよ現時点で生産台数は300台と公言されており、発売は2017年で、価格は10万ドル程度と確定事項ではないが、そういう情報が発信されている。その当時、買い逃した方にも、映画を見て興味を持った方にも、いろいろな方に注目してもらいたい名車の復活である。
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