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[試乗記]

デザインから見るコルベットのオリジナリティ

シボレー コルベット C3

日本で「コルベット」といえばこのカタチだった

1968年に登場した3代目コルベット。通称C3。歴代コルベットを見渡しても類を見ないほど過激なスタイルをしているが、この時代のファンは意外にも多い。だが歴史を見れば、そのデザインは異端とも取れるの…。そんな時代のコルベットは、今こそ「アメリカの象徴」として語られるのである。

更新日:2020.05.11

文/椙内洋輔 写真/ゼネラルモーターズ

デザイン変遷で分かる異端児度数

 例えばポルシェ911。歴代911を時代変遷ごとに並べれば、どの年代を見てもひと目でポルシェ911と分かるデザインをしていたことがわかる。

 だが。コルベットは時代を追うごとに様々なデザインテイストを経て、現代に至る。C1、C2、C4、C5、C6、C7は、テイストは異なるが、ある意味欧州車的なスポーツカーデザインと言われていることに異論はない。

 すなわち前後オーバーハングをどんどん切り詰めて性能重視のFRスポーツカーに成長したということだ。

 一方で。C3だけは、まったく異なるテイストではないかと思う。ある熱狂的なファンは「アメリカ」を象徴しているデザインとも。

 大きく膨らんだフェンダーにロングノーズ&ショートデッキのフォルムだが、そのあまりにも長いフロントオーバーハングを見た当時のヨーロピアンは、「スポーツカーとは呼べない、あれじゃ曲がれない」と、ほくそ笑んでいたというが…、果たしてどうなのか。

 というわけで、FRコルベットにおける異端児(?)C3コルベットとはいかに、をテーマにその独自性を振り返る。

歴代を並べてみると、中央にいるC3のアグレッシブさ、グラマラスさが良く分かる。

72年までのアイアンバンパーを好む方々が多いが、一般的にはメイン写真のようなウレタンバンパーがメジャーのような気がしてしまう。

アメリカの「パワー」を象徴するかのごとく

 C3コルベットとは、68年にデビューし82年まで生産された三代目モデルの通称名である。

 コークボトルラインと称されるメリハリのあるデザインは、歴代モデルの中でも最もグラマラスなスタイルを持っていると言われ、当時はコルベット・スティングレイの愛称で親しまれ、その力強いデザインはアメリカの「パワー」を象徴するものだと絶賛されていた。

 C3の特徴はなんといってもそのボディライン。なかでも、C3の中期モデル最後の年となる(73~)77年型コルベットまでのファンが多いと言われている(73年にバンパーがウレタンのボディ同色タイプになっている)

 一部には72年以前のアイアンバンパーを好むマニアも多いと言われるが(確かにカッコいいが)、C3のイメージとしては、この中期型ボディが日本人にとっては一番なじみ深いのではないだろうか。

 と同時に、この77年モデルまでのボディの特徴は、垂直なリアウインドーを持ったノッチバックスタイルを持っていたことである。ボンネットは77年型からパワーバルジが大型化され、逆にエアスクープがなくなっており、この年にはAピラーのペイントがボディ同色からブラックに変わっている。

 そして77年までの呼び名コルベット・スティングレイの「スティングレイ」のエンブレムがこの年から外されている。一部では「デザイナーのビル・ミッチェル(C2とC3を担当)が引退したのに合わせ、スティングレイのエンブレムを取り外した」という噂もあったらしいが、真偽のほどは定かではない。78年のマイナーチェンジをにらんでのものだったのかも知れない。

77年モデルまでのボディの特徴は、垂直なリアウインドーを持ったノッチバックスタイルを持っていること。

ノッチバックスタイルとは写真のようなデザイン。

78型以降は、リアウインドーがスラントしたハッチゲートになり、現代のコルベットに通じるリアデザインとなっている。

アメリカ的オリジナリティを求め今からC3を

 78年型からはC3の最終型になる(〜82年まで)。もっとも変わったのはリアウインドー回りで、リアウインドーがスラントしたハッチゲートになり、実質的にカーゴルームの容量が大きくなっている。

 しかし、個人的にはスポーツカーらしい潔さがあった77年型までの方がカッコいいとは思う。

 とはいえ、その後、この78年以降のリアウインドースタイルは、コルベットのアイデンティティとして、現在まで受け継がれているのである。

 じつは、ある程度お年をめした方々が「コルベット」と聞いて思い浮かべるクルマは、意外にもこのC3コルベットなのである。ある意味、大半の日本人が想像する形のクルマと言っても過言ではない。それほど、当時のC3コルベットのインパクトは凄かったのだ。とくにフェンダーの盛り上がりが!

 だからこそ、新しい時代のコルベットが出るたびに、次こそは唯一無二の登場をどこかで期待してしまう。「アメリカ イズ No.1」の象徴としてのコルベット。性能重視も確かに重要なのだが、ある程度のパフォーマンスを持つ今の時代に必要なのは、アメリカ的オリジナリティだと思うからである。

 C8コルベットからミッドシップに移行したことで、この想いが成就することはなくなった。だからこそ、あえてC3を今こそ入手して、その独自性を存分の堪能してもらいたいのである。

写真の79年型とは、すなわちC3コルベット最終の82年型へ向けた最終デザインと言える。

グラマラスなコンバーチブルも存在したが、そのスタイリング関しては、クーぺほどの迫力はない。C3後期には安全性の問題から生産中止となり、C4時代の1986年までコンバーチブルは存在しなくなる。


72年以前のアイアンバンパーですね。

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