TEST RIDE

[試乗記]

改めてV6モデルに試乗

フォードエクスプローラー V6 LIMITED (FORD EXPLORER)

直4エコブーストとの違いを探る

以前紹介したフォード エクスプローラー 直4エコブースト の試乗記。あれから約2ヶ月が経過した今、エコブーストモデルの受注がもの凄いことになっているという。と、同時に「V6とどっちがいいの?」という声も! ということで、まだ直接触れていなかったV6モデルに、遅まきながら試乗してきました。

更新日:2012.04.11

文/石山英次 写真/田中享(Tanaka Susumu)

取材協力/フォードジャパン リミテッド TEL  [ホームページ]
     フォード新滋賀 TEL 0749-28-1149 [ホームページ] [詳細情報]

ラインナップはエンジン2機種の3モデル

 まずエクスプローラーのラインナップを整理しよう。2011年5月から正規販売が開始された時点ではV6エンジンのみの販売だった。その後、直4エコブーストエンジンが追加され、発売が開始されたのが2012年の2月末。つまり、現在ではV6、直4というエンジン2機種の3モデルラインナップとなる。

●エクスプローラー LIMITED:V6/530万円
●エクスプローラー XLT:V6/440万円
●エクスプローラー XLTエコブースト:直4ターボ/440万円

 上記を見て、おや? っと思った方もいるだろう。上2台のV6エンジンは、装備の違いによるものだから価格差にも納得できる。ところが、XLT V6とXLT 直4の価格が同一。なんでだろうか?

●エクスプローラー LIMITED:V6/AWD
●エクスプローラー XLT:V6/AWD
●エクスプローラー XLTエコブースト:直4ターボ/FF

 V6エンジンを搭載するモデルは基本的に4WDである。一方直4エコブーストはFFモデル(エクスプローラーがすでにFFベースの4駆になっていることは、いまさら説明しないが)。直4エコブーストを選択すると自動的に4駆は選べないということになる。
 一方でV6エンジンを希望すれば、自動的に4駆となり、FFは選べない。価格で判断せずに、エンジンや駆動方式でモデルをセレクトするならば、自動的に選べるモデルが決まってしまうのである。

 だからこその同一価格なのだろうか(勝手な推測)。XLT V6とXLT 直4とでは、実は装備にこれまた違いがあるのだが、ユーザーが迷った場合にも「とりあえず、同じ価格なんだよな〜」と、どちらも積極的に選べるような戦略的な価格設定がなされているのであろう(選ぶ側も心情的にも納得できるはずだ)。ちなみにAWDとFFでは車重等も異なるから、動力性能も確実に異なるはずである。

●エクスプローラーV6:4WD/車重:2170kg(LIMITED)
●エクスプローラーV6:4WD/車重:2130kg(XLT)
●エクスプローラー直4:FF/車重:2020kg

 今回試乗するV6モデルは、LIMITED。V6にはこのLIMITEDとXLTの2つのラインナップが存在し、価格差が90万円。その差の内訳は基本的な装備内容によるものだ。たとえば本革シートだったり、サンルーフだったり、ボディカラーだったり。動力性能には違いがないので、そこはオーナー次第ということになるだろう。ただ、これら装備によって車重が40kg(約子供一人分)違うので、何かしらの差が出る可能性はある。

搭載されるエンジンは、3.5リッターV6。294ps、トルク35.2kg-mを発生させる。重厚感あり、V6の咆哮ありで、アメ車らしいのは確実にV6である。

インテリアは、見た目にも、実際に触れても、非常に質感高く、居心地の良い空間が構築されている。メーター周りなどは、良い物を手にしている実感がひしひしと伝わって来るほど。アメ車は安物との間違った印象をお持ちの方は、驚くに違いない。

個人的にどのモデルにも対応している、頭痛の種。フォードマイタッチとオーディオ、空調システム。これって、短時間では処理できない情報量が満載(泣)。センタースクリーンのタッチパネルでいろいろ操作できるのだが、スマホ未経験の身としては、ワンタッチで操作できず。一瞬思考が止まるので、走行中の操作にも難儀。あくまで個人レベルだが、今回で3度目の正直とはならず、また苦戦した。

名実共に新世代アメリカンSUV

 V6モデルを借り出して、都内と首都高をメインに走ってみた。以前直4エコブーストに試乗しているので、その差にも触れることができるだろう。 

 相変わらず、見た目の印象と乗ってみた感覚が違うクルマである。しかもその差は、他のどんなアメ車よりも大きい。外からみると、普通にアメリカンSUVしているなぁと。だが乗ると、明らかにデカい。外から見た感覚よりも1.5倍くらい大きなクルマを操っている感覚である。だから慣れるまでが大変。自分の感覚が慣れるまでは、おっかなびっくりだ。

 たとえば、良く使うフレーズに「ウインドーに片肘ついて、片手運転」みたいなものがあるのだが、エクスプローラーの場合は、「ここにドアがあるだろう」と肘をつこうとすると、そこにドアはない。さらに10センチくらい外側まで、肘を伸ばす必要があるのだ(少なくとも自分には)。
 だがこれは、車内空間が予想外に広いということを意味しているのであって、決して中傷しているわけではない。他車との比較でいえば、運転席周りの空間がもの凄く広いので、その感覚に慣れるまでに、結構時間がかかるという意味だ。で、それが原因で車両感覚を掴むまでにも時間がかかるのだが、一時間も走ればとりあえずは普通に走行可能となる。

 前置きが長過ぎたが、V6エクスプローラー、結構いいです。個人的な評価としては直4エンジンよりもパワー感があり、スムーズかつダイレクト。踏み込んだ際の咆哮もちょっぴりアメ車っぽい。またボディ全体を含めた重厚感が好ましい。直4もかなりキビキビ走るし、パワー不足を感じることはないのだが、V6比でいえば線の細さは否めない。しかもアクセルのつきは、明らかにV6の方がいい。

●3.5リッターV6:294ps/6,500rpm、トルク35.2kg-m/4,000rpm
●2リッター直4エコブースト:243ps/5,500rpm、トルク37.3kg-m/3,000rpm

 都内を徘徊し、事務所付近に戻り、狭い通りなどをわざと移動しながら試乗してみた。
 ボディの大きさに慣れさえすれば、エクスプローラーの評価はかなり高い。ボディの剛性や足回りの確実性、そしてエンジンの加速、ハンドリング、ブレーキなど、個人的には文句の付けようがない。2トンを超えるボディもきっちり止まるし、ATの操作性も良い。6速SST(セレクトシフトオートマチックトランスミッション)の反応がかなり良く、街中でも積極的に使えるのである。

 ちなみにこのミッションは、シフトレバーを「M」に入れ、シフトノブサイドの「+/−」のボタン操作をすることで、マニュアル感覚でギア操作できるイマドキのものなのだが、変速タイミングがかなり優れている。時差がほとんどなく、かなりダイレクトなのだ。
 このシフトとブレーキを併用すれば、ストップアンドゴー時に痛痒を感じることはほとんどないと言って良いだろう。

 一方、高速道路でのマナーも素晴らしく良かった。車体の基本性能の高さが、道路を選ばない走りの質を提供してくれる。エンジン、ミッション、足回り…、すべてにおいて満足感は高い。今回は首都高から横浜方面に進み、一号線から湾岸線を一周してきたのだが、直進安定性、コーナリングともに終始安定していた。横風にも車体を乱すことなく、圧倒的なパワーはないが、不足はまったく感じない。最先端のメーターパネルを眺めつつのドライビングは、非常に痛快だった。

 今回の試乗で、V6エンジンの良さを改めて認識し、新世代アメリカンSUVを名乗るだけの実力は、確実に備えているということがわかった。次回、機会があればV6と直4を同時に乗り比べてみたい。

<関連記事>
>> 直4 エコブーストモデルの試乗記を見る
>> 旧型エクスプローラーのモデルガイドを見る

弊社使用の駐車場に入れてみた。多少気を遣うが、国産モデルと同様に出し入れ可能。ドライバーが大きさに慣れれば、まったくもって普通に扱えるだろう。

ボディ四隅の感覚を掴んでしまえば、結構普通に走れる。またATの出来が良いので、常にシフトを握り6速SSTをコントロールしながら走ると、ボディの重量感などをまったく感じず、かなりのペースで気持ち良く走ることが可能だ。

この6速SST(セレクトシフトオートマチックトランスミッション)は、シフトインジケーターを「M」に入れ、シフトノブサイドの「+/−」のボタン操作をすることで、マニュアル感覚で操作可能となる。ボタン操作の質感も高く、反応も格段に素早い。ちなみに通常走行したい場合は「D」に入れればよい。

V6の良さは確認したが、AWDの性能というか、必要性までをも確認するには至らなかった。現実的に考えて、都内に住む筆者のような人間にAWDが必要な時期は限られている。年に10度もないはずである。そういうことを鑑みれば、筆者なら直4エコブーストを選ぶことになる。お気に入りはキャンディレッドのボディカラーだ。

ARCHIVES

[アーカイブス]

アメ車の修理&整備の最前線

SPECIAL ARTICLES

UG アーバンガレージ

ハーレーダビッドソン尾張清須 第一回ツーリング

REGULAR ARTICLES

ハーレーダビッドソン尾張清須

2017 キャデラックXT5

SPECIAL ARTICLES

シボレー カマロ Z28

REGULAR ARTICLES

ウエストクラブ

NEWS & INFORMATION

[ニュース&お知らせ]

SPECIAL ARTICLES

[特集]

CAR

[新着アメ車]

フォード37型フォード2ドアセダン
フォード37型フォード2ドアセダン

888万円

年式:年

走行距離:

ガレージダイバン

シボレータホLSリフトアップ新車並行
シボレータホLSリフトアップ新車並行

価格応相談

年式:1997年

走行距離:53,990km

ガレージダイバン

ダッジチャレンジャーRTプラス
ダッジチャレンジャーRTプラス

798万円

年式:2019年

走行距離:11,368km

ガレージダイバン

フォードマスタングエコブースト50イヤーズエディション
フォードマスタングエコブースト50イヤーズエディション

428万円

年式:2015年

走行距離:49,998km

ガレージダイバン

PARTS

[新着パーツ]

AC Delco ブレーキパッド 17D1718M リア シボレー コルベット C7 アメ車
AC Delco ブレーキパッド 17D1718M リア シボレー コルベット C7 アメ車

12,810

PERFORMANCE

6DEGREES

AC Delco ブレーキパッド 17D1082CH リア フォード マスタング
AC Delco ブレーキパッド 17D1082CH リア フォード マスタング

17,298

PERFORMANCE

6DEGREES

AC Delco ブレーキキャリパーASSY 18FR1379 フロント左 エスカレード アストロ タホ サバーバン サファリ
AC Delco ブレーキキャリパーASSY 18FR1379 フロント左 エスカレード アストロ タホ サバーバン サファリ

18,420

PERFORMANCE

6DEGREES

ACデルコ エンジンオイルエレメント PF64 シボレー コルベット カマロ キャデラック ATS CTS
ACデルコ エンジンオイルエレメント PF64 シボレー コルベット カマロ キャデラック ATS CTS

2,090

MAINTENANCE

6DEGREES

スーパフォーマンス・ジャパン公式HP有限会社 スペース YOKOHAMA

CAR

[新着アメ車]

フォード37型フォード2ドアセダン
フォード37型フォード2ドアセダン

888万円
支払総額928万円

年式:年

走行距離:

ガレージダイバン

シボレータホLSリフトアップ新車並行
シボレータホLSリフトアップ新車並行

価格応相談
支払総額32万円

年式:1997年

走行距離:53,990km

ガレージダイバン

PARTS

[新着パーツ]

AC Delco ブレーキパッド 17D1718M リア シボレー コルベット C7 アメ車
AC Delco ブレーキパッド 17D1718M リア シボレー コルベット C7 アメ車

12,810

PERFORMANCE

6DEGREES

AC Delco ブレーキパッド 17D1082CH リア フォード マスタング
AC Delco ブレーキパッド 17D1082CH リア フォード マスタング

17,298

PERFORMANCE

6DEGREES

スーパフォーマンス・ジャパン公式HP有限会社 スペース YOKOHAMA

ページトップ