本来なら「素のフルサイズバン」ときたら次は「コンバージョン」と生きたいところだが、当HPでは過去に何度も紹介してしまったので(笑)、今回はちょっと思考をこらして別の選択肢を紹介する。
フルサイズバンの魅力は、まるでリビングルームのように広い室内にあるが、本当に人が暮らせるようにしてしまったクルマもある。それがモーターホームである。モーターホームは本来、キャンピングカーと呼ばれることが一般的だが、ここまで本格派となるとまさに「モーター(動く)ホーム(家)」と呼んだ方が相応しい。
ここで紹介するのは、全米のクラスB(バンクラス)のトップセールスを誇っている「ロードトレック」である。ベース車はシボレー・エクスプレスで、170が2500ボディを、190と210がエクステンドの3500ボディを元に製作している。エンジンはボルテックの6リッター。あのハマー・H2をも軽々と動かすエンジンだけあって、他のキャンパーのような非力さを感じることはないだろう。ボディ自体も低床低重心で作られているし、モーターホームとしては小型サイズなので日本で使用しても障害は少ない。なにより、モーターホームでありながらこのスタイリングはオシャレで格好いい。
この車両の取り扱いは、愛知にあるロードトレックジャパンが行っている。本社であるカナダのホーム&パーク社と協力して作った日本専用仕様車であり、日本人のライフスタイルに合わせた装備内容となっている。誰もが心配する燃費も、高速で6〜7キロは走るというから驚きだ。
余談だが、プロゴルファーの横峰さくらがツアー参戦時にモーターホームを使用していたのは有名な話であるし、竹村真琴が今年ロードとレックNew190VLでツアーフル参戦するというから興味深い。
上の写真で紹介しているのは06年型170POPULAR(左)と190VERSATILEの2台。ベースシャシーがそれぞれ2500と3500となっていて、ボディの長さが異なるため乗車定員やベッドスペースに違いはあるが、装備内容は基本的に同じだ。インテリアにカナダ産の天然メープル材をふんだんに使用したことで、温もりのある落ち着いた雰囲気がある。
温かいお湯の出るキッチンにガスレンジ、氷も作れる冷凍・冷蔵庫、電子レンジといった水回りから、薄型液晶テレビ(OP)、エアコン(クーラー&ヒーター)、温水シャワールーム、水洗トイレなどの快適装備も充実している。各所に防振対策を施しているので、走行中に室内でガタガタとなる振動音もかなり抑えられている。
何よりベース車であるシボレー・エクスプレスの性能が素晴らしく、6リッターV8エンジンのパワーや燃費は他のキャンパーを圧倒する。安全面についても、モーターホームでありながら独自の衝突安全試験を行っており、燃料システムのクラッシュテストやシートテスト、果ては室内の引火テストに至るまで様々な安全性をしっかりと確認しているのである。
ロードトレックでは、直接整備管理したワンオーナーの極上車、無事故車のみを『Guarantee Used car』として中古車販売も行っている。いきなり新車が無理でも中古車なら夢を叶えられるかもしれない。
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