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試乗記 TEST RIDE 2021 ジープ レネゲード街中の景色を変えてしまうレネゲードのデザイン的魅力

2021 ジープ レネゲード

一般走行メインの「リミテッド」にオフロード派の「トレイルホーク」

今現在、ラングラーに負けず劣らずの販売実績を示すレネゲード。その魅力を改めて取材した。

更新日:2021.05.26文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力

ジープ西東京
TEL 042-460-6633 [ホームページ]

都心で映えるレネゲードのデザイン的魅力

 以前取材した時に「現在のジープブランドの主力販売車はラングラーとレネゲードですね」とジープ西東京のスタッフに聞いていたからか、最近やたらと目につくジープレネゲード。

 特に都心中心部でよく見かけ、そしてカッコイイ。先日外苑前から青山にかけての道すがら所有者らしきオシャレな若者とレネゲードを見かけたが、非常によく似合っていたし、その絵柄にちょっと感動した。

 国産車では決して出せない品みたいなものが感じられたのも、レネゲードのデザイン性によるものだろう。

 個人的にも過去、レネゲードを借り出して横浜界隈をドライブした経験があるのだが、あーいったオシャレな場所に非常によく似合うがレネゲードなのである。

 というのも、レネゲードは丸型ヘッドライトのデザインを有しているから。そうしたデザインのクルマは外車に多く、一部に熱狂的なファンがいる。

 余談だが、取材したジープ西東京にはつい先日発表された「ジープラングラーアイランダー」が展示されていたが、展示後即sold outという。
フロントマスクの意匠に変更を受け、ラングラー風のデザインに近づいた。デイタイムランニングライト、ロービーム、ハイビーム、フォグランプのすべてがLEDになっている。
リアもコンビネーションランプの変更を受けている。その昔、米軍がガソリン運搬用に使用したジェリー缶。その表面の「X」 マークがレネゲードのリアテールを含めたデザインテーマとなっている。
余談だが、好きな方だと瞬殺されるほど魅力的なアイランダー。この車両を購入された方は、丸目ヘッドライトのデザインが好きだという。
かつてレネゲードを借り出し横浜界隈で取材した時のシーンだが、レネゲードは横浜にもよく似合う。
高速走行は得意だし、小回りは効くし、それでいてデザイン性も高く街の景色によく映えるから、いわゆる外車の持つ魅力として総合的に高い。

丸目ヘッドライトのデザインは多くの人々を虜にする

 購入された方はBMWミニに乗られていた方で、丸目デザインが好き、そしてアイランダーのライトブルーが一瞬で気に入ったということらしいが、とにかく丸目ヘッドライトのデザインはいまだ多くの人々を虜にするのである。

 で、レネゲードも例に漏れず、そうしたファンに支えられている。特にライバルはBMWミニであり、シティ派デザインのミニに対してオフロードやミリタリーをイメージさせるレネゲード。

 こうしたデザイン的な部分に感度の高い方々は、クルマオタク的な走行性能云々というよりは見た目の印象を重視するらしく、レネゲードのオシャレな部分に惹かれるというわけである。

 さて、そんなレネゲードを取材。レネゲードは2019年2月にマイナーチェンジを実施しており、その時点でラングラーとの関連性を強めたデザインに進化。それによって一層魅力的に感じるようになった。
ブラックのボディカラーにフロント周りのシルバー系パーツがよく映える。奥に見える白いレネゲードはPHEV。今回は触れず、次回以降取材する予定である。

安っぽさを全く感じさせない

 取材したレネゲードは「リミテッド」。ボディカラーはブラックだが、フロントデザイン周りにメッキパーツが多用され、そのシルバーの質感とブラックのボディカラーが非常によくマッチしており、ちょっとした高級感すら感じさせる。

 レネゲードは経験上、ポップなカラーやミリタリーなカラーが非常に似合うと思っていたが、今回のブラックも非常によく似合う。

 ということで、早速試乗。それにしても、毎回思うのがレネゲードの乗降のしやすさ。とにかく足入れ感素晴らしく良く、シートに座った瞬間の着座位置から視界の広さに至るまでどこにもなんらストレスがない。

 それでいて、「安っぽさ」を感じさせないがさすがのブランド品。こうした居住性を重視した国産車は多数あるが、センスと質感が伴った車両はやはり海外ブランドのクルマたちに多い。

 もちろんだから高価なのだが、それでもあえて高いものをチョイスする方々の気持ちが、こうした品質を感じるたびに理解できるのである。
レネゲードは、とにかくカッコ良く個性的。それでいて使い勝手の悪さやストレスが一切なくドライブしての気持ちよさや満足感が圧倒的に高い。
取材車両の「リミテッド」に搭載されるエンジンは、1.3リッター直4マルチエア2エンジンで、151ps、最大トルク270Nmを発生させる。
組み合わされるミッションは6速DCT。このデュアルクラッチ式ATは、以前よりも変速のキレと柔軟性が増し、ギクシャクすることなくレネゲードを走らせる。
ボディサイズからは想像もできないほど広いインテリア。インパネ全体の質感が高く、デザイン的意匠にもチープさを感じさせない。「リミテッド」ではレザー巻きのステアリングホイールが標準装備されているから手に触れる箇所の質感も高い。
デジタル表示とアナログメーターが融合したセンターメーター。デザイン的なセンスが高く、必要な情報の収集がしやすい。安全装備の車両逸脱の警報等もこのメーター内に表示される。
8.4インチのタッチスクリーンが備わったセンターコンソール。車載インフォテインメントシステム「Uconnect」には地上デジタルテレビチューナーが加えられ、Apple CarPlayやAndroid Autoにも対応するようになった。
足入れ感の優れているレネゲード。「リミテッド」にはレザーシートが標準装備され、フロント8ウェイパワーシートやシートヒーターが標準装備されている。

サイズ感を超える広い室内空間

 さらに見た目のボディサイズ感からは想像できないほど室内居住空間が広く、運転席回りに窮屈さは微塵も感じない。くわえて立ち気味のフロントウインドーや短いボンネットフードによって視界の良さが格別であり(サイドミラーもデカイ)、車両感覚が手に取るようにわかるから知らない道を走っても怖さが一切ない。

 これまた余談だが、リアの居住性も良く、肌感覚だが、ラングラーよりも広く感じるほどだった(のちに聞けば、実際にはラングラーの方が広いらしいが)。

 さて、気になるエンジンであるが、1.3リッター直4マルチエア2エンジンが搭載され、151ps、最大トルク270Nmを発生させる。

 このエンジンは、セントラルダイレクトインジェクションやインタークーラー付ターボチャージャー、スタート&ストップ機能を備えており(カットボタンもある)、パフォーマンスと燃費の両立をより一層高いレベルで実現したもの(ハイオクガソリン指定)。

 現在の日本仕様のグレード構成は、FFシャシーの「ロンジチュード」と「リミテッド」、そして4WDの「トレイルホーク」の3機種であるが、旧モデルに存在した2.4リッター直4エンジンは廃止され、「トレイルホーク」にも同様の1.3リッターマルチエア2エンジンの高出力モデル(179ps)が搭載されるようになっている。
1.3リッターエンジンは、想像以上にパワフルだから、街中でもたつきを感じることは皆無であり、気持ち良く走らせること可能である。

想像以上にキビキビ走る

■「ロンジチュード」:FFシャシー / 151ps / 6速DCT
■「リミテッド」:FFシャシー / 151ps / 6速DCT
■「トレイルホーク」:4WD/ 179ps / 9速AT
(今回はPHEVには触れず。次回以降改めて触れる)

 ダウンサイジングと聞くと否応なしにパワー不足を連想しがちだが、この1.3リッターマルチエア2エンジンにはアクセルを踏み込んだ時のグッと背中を押されるような加速力が健在であり、聞けば「高速走行でも不足を感じることは一切ない」というし、過去に筆者自身も走った経験があるが同じように不足を感じることは皆無だった。

 このエンジン、最大トルクを2000以下、正確には1850rpmという低い回転で発生することが効いており、この回転域は街中で一番使う回転域でもあり、高速走行でも瞬時に加速体制に入れるほど低速域が充実しているから、1.3リッターという低排気量でもまったく臆することなく走りきることができる。

 逆に想像以上にパワフルだから、街中でももたつきを感じることは皆無であり、キビキビ走ることができるのである。

 と同時に、このエンジンを支えるシャシーがかなりガッチリしており、街中では若干硬いかなとも思わせるほどシッカリしている。だから直進安定性が極めて高く、街中では若干重めのステアリングに品質感を感じながら気持ちよく走らせることが可能なのである。

 ちなみにブレーキに関しては若干クセがあるから慣れが必要かもしれない(筆者は一時間も乗っていたら慣れたが)。

 こういったキレのあるドライブを可能にしているもう一つの要因は、熟成した6速DCT。

 以前よりも明確に精度があがったDCTは、普通に乗っていれば単なるATと間違えるほど普通に変速し、巷で流行りのCVTとは明確に一線を画す。
背もたれの角度にもクセのないリアシート。ボディサイズ以上の広さを感じさせる。感覚的にはラングラー以上のものを感じさせる。中央シートを倒せばカップホルダー付きのセンターアームレストが現れる。
リアには使い勝手の良い荷室空間があり、必要に応じた収納が可能である。ボディサイズに応じた最大限のサイズである。
「トレイルホーク」にのみ、リア荷室スペースの下部にスペアタイヤが収納されるということで、その分のスペースが若干小さくなるということだ。
排気量からは想像がつかないほどの加速感を体感させてくれる。足回りもシッカリしており、安定感ある走りもレネゲードの特徴。
映えるデザインに個性的な乗り味のレネゲードは、「あえて外車」に乗るという満足感を与えてくれる。
「以前はポップな赤や黄色などの原色が人気でしたが、最近では白や黒の人気が高いです。特にブラックは、フロント周りに使われているシルバー系のパーツとのコントラストが非常に素敵であると感じます」と語る加賀美氏。

「リミテッド」か「トレイルホーク」

 さらにスポーティに走らせたければシフトレバーを前後に駆使し1.3リッター直4エンジンを思いっきり使い倒すことも可能であり、その変速制御が以前よりも確実にキレが増しているからこそトータルの質感向上に寄与しているのである。

 一方、インテリアであるが、まず目に付くのが大型化された8.4インチディスプレイを備えたセンターコンソール。タッチパネル式のナビもインストールされ、このオーディオナビシステムの「Uconnect」には地デジチューナーが標準装備となった。同時にApple CarPlayやAndroid Autoにも対応している。

 この8.4インチディスプレイには、リアバックカメラの映像が映し出され使い勝手が格段に向上しているのも嬉しい。こういった装備は今やプレミアムな外車にはマストな装備だけに、レネゲードも当然ながらそのレベルに達している。

 レネゲードはジープブランドの中でいえば末弟ということになるのかもしれないが、実際に乗ってみると他車(同セグメントの国産車&外車)に対しての優越感の方が遥かに大きかった。

 とにかくカッコ良く個性的。ひと目で「ジープ」と分かる存在感。それでいて使い勝手の悪さやストレスが一切なくドライブしての気持ちよさや満足感が圧倒的に高い。

 今回試乗した「リミテッド」は、グレード内の真ん中に位置するが、それでも運転支援システムや緊急時の衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警報、ブラインドスポットモニター、リアパークアシストといった安全装備が充実しているし、バックカメラ等のリアパークアシストといった補助機能も標準装備しているから、それ以外のオプション装備に迷う必要性がほとんどなく、唯一のポイントであるボディカラーにだけ悩めばいいのも嬉しい。

 今回取材したジープ西東京の加賀美氏曰く「街中から高速道路中心という使い方であれば『リミテッド』で十分かと思います。逆にレネゲードでオフロードを考えているのであれば『トレイルホーク』という選択肢もアリかと思います」

 ジープブランドが放つ現代版SUVのレネゲード。街中の景色を変えてしまうほどデザイン的魅力が高いだけに、さらにマイナーチェンジを受け走りに一段と磨きがかかっただけに、要注目のジープである。

レネゲードはラングラーに次ぐ人気車種

 最後に西東京の加賀美氏にまとめて話を聞いた。「ジープ」と聞けば今や誰もがラングラーをイメージするかと思いますが、ここ2年くらいの間に都内でよくレネゲードを見かけるようになりました。私の家の近くに白いレネゲードのオーナーさんがいますし。実際、レネゲードの販売はどういった感じでしょう?

 「まずは、ジープブランドとしての主力商品がラングラーとレネゲードとなります。その中で最初はラングラーを見に来て、最終的にレネゲードを選ばれる方もいらっしゃいます。おそらく、フロントマスクのラングラー色が強くなったことで入りやすくなったとも言えると思います。

 また現状、品質も高く些細なトラブルもほとんどなくなりました。それと「リミテッド」ではほとんどの装備がフルで装着されておりますので、どうしても4WDがいい、というようなことがなければお買い求めしやすいグレード構成にもなっておりますので迷いにくいというのもあるかと思います」

 では以前の旧モデルと比較して何か変化はありますか?

 「ボディカラーでしょうか。以前はポップな赤や黄色などの原色が人気でしたが、最近では白や黒の人気が高いです。特にブラックは、フロント周りに使われているシルバー系のパーツとのコントラストが非常に素敵であると感じます」

 個人的にはレネゲードの最大のポイントはボディカラーだと思っているし、またそのチョイスによっていかようにも変化するのが魅力である。

 たとえば以前旧モデルで限定発売されたモハべサンドカラーはかなり好きなカラーだった。だから、もし今後レネゲードを購入する気になったならボディカラーには本当に悩んだ方がいいと思う。

 ちなみに、旧モデルであってもジープ西東京には複数台の認定中古車が存在するから比較検討も可能である。

 ということで「街中を走っても映える」のはラングラーだけではないということに多くの方々が気付きつつあり、今回取材したレネゲードはまさしく街中の景色を変えてしまうほど魅力的な車種であった。

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