更新日:2012.02.19
文/椙内洋輔 写真/フォード
ドイツで生産されるヨーロッパ フォードのコンパクトクロスオーバー。デビューは2008年のことで、日本では2010年に販売開始。じつに2年半ぶりの欧州フォードモデル復活となった。
プラットフォームは当時のフォード フォーカスやマツダ アクセラなどと共通。本国では2リッターディーゼルやFF、6MTなどもラインアップされているが、日本仕様は2.5リッター+5速AT+フルタイム4WDの組み合わせのみ。ターボで過給された直5エンジンは、最高出力こそ200psと控えめながら、トルクは1600rpmの低回転域から32.6kg-mの最大値を発揮。1.7トンのボディを力強く加速させる。
一方、その外観にも表れている通り、車内の造りや使用感はSUVと言うより「腰高のハッチバック」といった感じ。荷室の積載性も先達のエスケープに一歩譲る。しかし骨太なフットワークやヨーロッパ フォードならではの「キネティック・デザインコンセプト」を取り入れたエクステリアデザインなど、他のアメリカンSUVとは一味違う独特の魅力を湛えているのも事実だ。グレード展開は日本導入時から変わらず、ベーシックな「トレンド」と本革シートの「タイタニアム」の2種類を設定する。
なお、フォードはこれまでの北米、欧州、アジアと地域によって分けていたモデルラインアップを、今後はグローバルに統一すると発表。クーガもエスケープと統合され、次世代SUVのヴェルトレック(コンセプトモデルであり、まだ正式名称は未定)に後を託すことになる。同車はフォード・ジャパンにより日本へも導入される予定なので、エスケープともども欲しい人はディーラーへお早めに。