ここに登場するのは1993年モデルのGMCバンデューラ2500をベースとしたコンバージョンバン。
本来、バンデューラ2500のレギュラープロダクションモデルにショートホイールベースバージョンはラインナップされておらず、ましてや移動の快適性を追求したコンバージョンモデルであるわけだから、ボディも長い方がいいに決まっている。
それなのに、世の中には意外とショートボディを載せたバンデューラ2500ベースのコンバージョンバンが存在する。それは、なぜか?
その答えは、想像ではあるが、まず間違いなく、その方が可愛いからだ。おそらく2500のショートホイールベースは、レギュラープロダクションモデルにはなくともフリートモデルには用意されていたのだろう。
おかげでヘビーデューティなフルサイズバンながら、ずんぐりむっくりしていて可愛らしい猛獣の赤ん坊のようなコンバージョンモデルが生まれてきたというわけだ。
このコンバージョンを手掛けたのはオートフォームというメーカーで、ロールーフのままワークホースにフィクスド・ウィンドーを足しただけ風の素っ気ないエクステリアながら、インテリアはモケットに包まれた色香漂うコンバージョンバンならではのいい意味でイヤらしいゴージャスさに溢れるという、見事なコントラストを描いている。
それにはバンデューラという存在もひと役買っており、ベースとなるエクステリアデザインは1970年代から引っ張りつつも搭載されるドライブトレインは4.3リッターV6に4速ATという、変わらぬ良さと最新の利便性がコンバージョンの快適性と渾然一体となって、この魅力的な存在を形成しているのである。
なお、この車両を扱う8282スタイルは、ラムバンのイメージが強いが、実はGM系にも強いショップ。取材個体は新車並行車で走行7万9000キロ。燃料系から点火系、エアコン、水回り一式に手が入っており、今まさに絶好調という状態だった。
このバンデューラはホワイトのボディが適度にヤレているのも好印象で、むしろワークホース的なワイルドさが際立って見える。
ルーフに90年代らしいハイマウントストップランプと70年代っぽい華奢なルーフレールが混在しているところも面白い。ショートボディはサイド、リアともにダブルドア仕様だ。
エクステリアはクラシカルでワークホース的な素っ気なさの中にも可愛気があり、しかしインテリアは毛足の長いカーペットにモケット・トリムでゴージャス、そしてメカニズムは新しくクレバーで燃費が良く手間もほぼほぼ掛からない、もし仮に、そんなモデルがあったなら……。
12,810円
PERFORMANCE
6DEGREES
17,298円
PERFORMANCE
6DEGREES
18,420円
PERFORMANCE
6DEGREES
2,090円
MAINTENANCE
6DEGREES