今から約20年ほど前、20世紀後半から21世紀初頭にかけての関西圏には多種多様なアメ車専門店が存在し、しのぎを削っていた。
ナカジマモータース、マルカツ、サンコーエアポート大阪、ブルーリバー、ヒーローズ、セガワズ、カーボックス、ウッドストック、etc。元気なアメ車屋さんがたくさんあって、東京&横浜を擁する関東以上のアメ車ブームを牽引していた。
そして、彼らが主催する関西のアメフェス (アメリカンカーフェスタ)は、富士スピードウェイで開催される関東のアメフェス (スーパーアメリカンフェスティバル)以上の盛り上がりを見せていた。現在では信じられないかもしれないが、40~50代のアメ車ファンにとっては懐かしい昔話である。
しかし、平成も終わろうかという現在、前記したお店はほとんど残っていない。仮に会社としては存在していても、既にアメ車屋さんとしては営業していない。かつてのアメ車全盛期を知る人間にとって、現在の関西圏は実に寂しい状況となっている。
そんな関西に、BUBU阪神がグランドオープンした。ただのBUBUではない。BCD(BUBUカリフォルニカダイレクト)で直輸入された車両を中心に販売する「アメ車専門店」である。
BUBUは日本で最大規模のアメ車販売ネットワークであるが、実はアメ車のみを展示販売しているアメ車専門の店舗はBUBU横浜しか存在しない。BUBU横浜以外の店舗では、アメ車以外にも欧州車や同グループの光岡自動車の車両を併売している。
しかし、2月1日に兵庫県尼崎市にグランドオープンしたBUBU阪神は、グループでもトップクラスの敷地面積を誇る大型店であるにも関わらず、BUBU横浜に続いて2店舗目となるアメ車専門店として設定された。BUBUをよく知る筆者だからこそ、これには正直驚いた。なんというか、BUBUの本気度が垣間見える気がする。
前記した通り現在の関西圏はアメ車ファンには寂しい状況となっている。アメ車ファンが少なくなったからショップが減っていったのか?元気のあるショップが減るとともにアメ車ファンが少なくなったのか? まぁ「鶏が先か?卵が先か?」を論じる様なものなのだが、現実問題として、現在の関西圏に最新のアメ車を多数在庫して販売しているショップがほとんどないのは事実だし、アメ車を楽しんでいるユーザーが昔よりも減っているのも事実である。
そんな状況の関西圏に、あのBUBUが本気の専門店をオープンさせた。約1300㎡の敷地内には新旧合わせて20台以上の魅力的なアメ車を常設展示。しかも今回のグランドオープンに合わせて2019年モデルのフォードマスタングを9台も用意したというから凄い。
さらには、リフト4機を設備する広大なサービス工場には腕利きのメカニックが常駐。自社販売車両以外の修理や整備にも対応してくれるという。
現在の関西圏のアメ車事情を考えた場合、いくらBUBUとはいえ、最初は数台のアメ車を展示するだけの小規模店で様子を見るのが普通だろう。しかし、BUBUは今回グループでも最大規模の店舗をいきなりオープンさせたのである。
もちろん、BUBU阪神一店舗のみで現在の関西圏のアメ車を取り巻く環境が激変するということはないと思う。しかし、BUBU阪神の存在がキッカケになる可能性は十分にあると思うし、BUBU阪神のグランドオープンが、関西圏のアメ車文化の復興の狼煙になる事を期待せずにはいられない。
BUBU阪神
〒661-0012
兵庫県尼崎市南塚口町4-3-37
・TEL:06-6427-5151
・FAX:06-6427-5152
・MAIL:hanshin@bubu.co.jp
・営業時間:午前10:00~午後7:00
・定休日:毎週火曜日
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