2004年から2008年まで存在したダッジ・マグナムというクルマは、クルマとしての完成度もさることながら、カスタムのベースとして考えたときにも非常にいい素材であるといえる。アメ車のカスタムブランドとして長年の実績・経験を兼ね備えたシャインストリートをして、当時「これほどまでプッシュできるクルマもそうはない!」と言わしめたくらいである。
そのシャインストリートが、2台のデモカーを製作し新たなる提案を行っている。1台は5.7リッターのHEMIを搭載したRTをベースに、正統派カスタムで仕上げた本物志向のカスタムカーであり、もう一方は、2.7リッターV6SEモデルのをベースにした超リアリティのある価格で実現したカスタムカーである。
RTの方は、いわば背伸びの1台である。V8HEMIエンジンから繰り出される圧倒的なパフォーマンスは他を圧倒する迫力で、それをさらにDUBのエアインテークシステムとボーラのエキゾーストでチューンナップしている。
足回りはアイバッハでロワリングし、ホイールはゼネティの22インチをチョイス。ボディ全体はシャインストリートオリジナルのスポイラーで身を包み、ポイントでクロームのモールディングやドアミラーなどがエッジを効かせている。
他にも、シートの背もたれの内部にウーファーを埋め込んだボディソニックなど、内装面も至れり尽くせりのクルマなのだが、ここまで仕上げたR/Tとなると値段もかなり非現実的なものとなってしまう。
そこでシャインストリートでは、SEをベースに、見た目だけは完璧にカスタムアップした車両を製作したのである。
サイドミラーとマフラーはRT用に変更してフルスポイラーも付け、ホイールもゼネティの22インチブラックホイールで完全武装した。そればかりか、内装にはアルカンターラ張りのレザーシートまでが奢られている。ここまで仕上がってノーマルのRTよりも断然安いとなれば、グッと現実感が高まるはずである。
確かにパフォーマンス的にはRTと比べようもないが、2.7リッターでも何不自由なくキビキビと走れるし、自動車税やガソリン代などの維持費を考えたら断然経済的である。さらに当然ながら中古車価格にも反映されているから、現実的な選択肢としてオススメなのである。
シャインストリートへの問い合わせも、実はこうしたV6オーナーから多く寄せられており、そうしたオーナーの願いをかなえる形で今回このデモカーが完成したのである。
「狼の皮を被った羊」と思うかもしれないが、維持するだけで精一杯になるよりかは、これだけの内容が詰め込まれたカスタムカーで楽しめた方が満足度は高いと思う。
ダッジ マグナムの基本グレードはRT(340馬力)、SXT(250馬力)、SE(190馬力)の3種類。
このうちRTとSEとでは100万円からの新車価格差がついてしまう。その差額分を今回のデモカーのようにカスタム費用として充てることができれば、満足感は断然SEの方が高いだろう。
問題となるのはパフォーマンス面の差であるが、確かに中〜高回転域での加速の伸びはもの足りなく感じるだろうが、日本車ほどのかったるさは全然ないから、V6でもさほど気にはならない。予算が整えば、次はチューニングに向かうという選択肢もあるので、現実的な速度域で遊べる範囲が残されている分、長く楽しめる存在とも言えるだろう。
もちろんRTが買えるなら、最初からRTを買えばよろしいと思いますが。
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