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旧車といっても楽しく走れなきゃダメ?

1965年型シボレー・エルカミーノ

『走る、曲がる、止まる』という基本が大事!

1960年代のアメ車には魅力的で味のあるモデルが数多い。ここで紹介するエルカミーノもそんな1台。ただ、この辺の旧車をフルオリジナルのままで乗るのは大変。やっぱりそれなりの改造が必要になる。ここで紹介するエルカミーノはは『イイ感じ』に手が入った1台である。

更新日:2011.09.30

文/田中享(Tanaka Susumu) 写真/田中享(Tanaka Susumu)

取材協力/FLAGSHIP TEL 053-585-1194

重要なのは見た目よりも走り?

 ぶっちゃけて言えば、「何もそう『フルオリジナル』に固執しなくてもいいじゃないかな?」というのがこのエルカミの根本だと思う。 古いクルマには味がある。今のクルマにはないカッコ良さがある。ぜひとも愛車にしたい。 でも、さすがに30年も40年も前のクルマを日常の足として普通に使うのは大変そうだ。 それじゃあ必要な部分を現代的に改造してしまおう。という感じ?

 ここで紹介するエルカミーノはそんな1台。 ただ、このエルカミの場合、よくあるハイテック系カスタム達と少し趣向が異なるのが、改造内容が快適性や見た目よりも走りの方に片寄っているところ。 この辺はオーナーであると同時にビルダーでもあるフラッグシップの鈴木氏の好みが大きく影響しているものと思われる。

エンジンのパフォーマンスアップにともない、サスはトライシェビー用サスを加工装着。 さらには、ホッチキスのスウェイバーやウレタンブッシュを入れたりといった強化も施されている。

ホイールはビレットポリッシュのビンテック。サイズはフロントが7J+10、リアが8J+10。鈴木氏いわく「旧車はプラスつけないとダメだね、基本的に」とのこと。タイヤはブリヂストンのポテンザRE01。サイズはフロント215‐50ZR17、リア255‐40ZR18。タイヤのチョイスについては「走りを考えるとねぇ…」とのこと。この辺のコダワリには共感します。

普通に早く走れるエルカミーノ!

 筆者自身がそうだし、多少なりとも『走り』好きなオーナーにはよくわかる感覚だと思うのだが、 世の中には「遅い」ということをとにかく不便に感じる人間が存在する。 乗り心地とか静寂性とかいった快適性よりも「キビキビと速く走れる」ことが重要な人間が相当数存在する(と思う)のである。
 そういうタイプの人間にとって、「思うように加速しない」とか、「足がフニャフニャ」とか、「ブレーキの効きが悪い」とかいう旧車の要素は紛れもなく『ネガ』でしかない。 「フワフワの柔らかい足回りやプアなブレーキだって旧車の味でしょ?」という考え方を否定するつもりはないし、たまに乗るだけならそういうノンビリしたクルマもいいかもしれない。 けど、日常の足として毎日乗ることを考えると、やっぱり普通に速く走れるクルマがいいのである。それは旧車であっても同じこと。 ちなみに筆者の『普通』の基準はサードカマロ。足として使うのであれば、最低でも程度のいいサードカマロくらいの動力性能は欲しい。

 と、前置きが長くなってしまったが、ここで紹介するエルカミは「普通に速く走れる」という筆者的な基準を十二分にクリアーした1台。 エンジンはC4コルベットのL98・350・V8に換装されており、ミッションも同じくC4の700R4に換装。 エンジンのパフォーマンスアップにともない足回りにも必要十分な強化&セッティングが施されているし、 スペックと改造内容だけ見れば、90年代のアメリカンスポーツカーと十分に張れる仕様なのである。

エンジンはC4コルベットに積まれていたアルミヘッドのL98に換装。 ただし燃料噴射装置はTPIインジェクションからキャブレターに変更。また、エンジンと同様にミッションもC4用700R4に換装している。 鈴木氏はコルベットに憧れをもっているのだが、「コルベットはオヤジでないと似合わない」という持論から未だ購入するには到っていない。 その代わりに愛車にコルベットのパーツを流用しているのだとか。

エアコンなんかなくても速く走れればいいじゃん(笑)

 今回は残念ながら一般道での試乗しか体験できなかったが、このエルカミの加速力、コーナリング性能、制動力、安心感(これがかなり重要)は筆者が日頃足として使用しているAPカマロと比べてもなんらそん色ないレベル。 というか、出足のトルク感では明らかにLT1を搭載した4thカマロ以上であった。これだけの運動性能があれば走り好きのアメ車オーナーも納得だろう。

 また、このエルカミの試乗時に筆者が感心したのは、レカロのバケットシートを装着してたこと。 ルックス的には旧車に現代的なデザインのバケットシートは似合わないかもしれないが、ある程度本気で走ろうと思えば体を支えることができないベンチシートやツルツルのビニールレザーのノーマルシートは最悪なのである。 これは同様にポテンザRE01というタイヤのチョイスにも言えることで、BFグッドリッチやグッドイヤーではなく、あえて国産のハイグリップタイヤをチョイスしているところに鈴木氏の走りに対するコダワリを感じることができた。

 このエルカミの場合、走りの部分に重点を置いているだけに快適性に関して多少「?」なのは仕方ない。 足は固いし変速のショックも大きい。シフターは面倒だしエアコンも付いてない。けど、そういった多少の不便さが全く気にならないほどの魅力がこのエルカミには確かにあるのだ

インパネ回りはフラッグシップのオールハンドメイド。 コダワリがあってワンオフしたというよりも、「製作した時にはまだリプロダクションパーツが出ていなかったから」とのこと。

レカロのバケットシートをヘッドレストを外して装着。これはB&Mのメガシフターともども「走り」のためのチョイス。シフトライトを装着したのも「土曜の夜に遊ぶため(笑)」なのだとか。

「少なくとも2〜3回は塗り替えられているでしょ?」というホワイトのボディはお世辞にも美しいとは言えないが、筆者的には適度にヤレた感じがグッド。この年代ならではのメッキの鈍い輝きもシブくてイイ感じだ。鈴木氏の考え方としては「ボディカラーは最後でいいじゃん」ということらしいが、いずれはボディ全体の古い塗料を一度全部剥いでから美しくペイントしたいとのこと。


※この車両は約6年前に取材しました。紹介文は旧アメ車ワールドから流用しています。

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