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試乗記 TEST RIDE シボレー コルベット ZR1 (CHEVROLET CORVETTE ZR1)ラインナップの中で最高にお勧めの1台

シボレー コルベット ZR1 (CHEVROLET CORVETTE ZR1)

高級セダンとスーパーカーの二面性を持つ

アメ車の中でもとりわけスポーツ度の高いコルベット。中でもZR1は、歴代最強と言われ、世界のスーパーカーたちと肩を並べるハイパーフォマンスを持ちながらも、圧倒的に安価なプライスが魅力的。個人的には、ラインナップ中でも、一番魅力的なモデルだと断言します!

更新日:2016.02.21文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力

ゼネラルモータースジャパン [ホームページ]

市販車世界最高レベル

 コルベットZR1は、2008年に登場し、2010年に日本導入が開始された超ハイパフォーマンスカーである。
 注目はLS9と呼ばれるエンジンだ。6.2リッターV8 OHVエンジンはベースとなるクーぺと変わらぬままだが、パフォーマンスビルドセンターで手組みされるこのエンジンの中身は、まったくの別物。数々のレーシングテクノロジーが投入され、さらにスーパーチャージャーの搭載により、欧州製スーパーカーをも凌駕する超ド級のスペックをマークする。
 具体的には、チタン製のコネクティングロッドやインテークバルブ、ドライサンプ式オイルシステムなど、数々のレーシングテクノロジーが注入される。さらにイーストン社製スーパーチャージャーとインタークーラーが組み合わされた珠玉の逸品は、647ps/6500rpm、最大トルク83.5kg-m/3800rpmを発生させ、コルベット史上最強エンジンとの呼び声も高い。

 このエンジンに組み合わされる6MTには、クロスレシオのギア比が設定され、レーシングカー同様のトランスミッションオイルクーラーを装備しているという。またツインディスククラッチが採用され、パワー伝達と放熱性と耐久性に優れた仕様となっている。

 足回りには、レーシングレベルサスペンションと名付けられた、電磁を利用して最適なダンピング確保するマグネティックセレクティブライドコントロールが装着されているが、コイツは他車に装着されているものとは異なり、専用チューンとなる。ブレーキもまた本格的で、6ピストン(リア4ピストン)にブレンボ製のカーボンセラミック クロスドリルドローターの組み合わせだ。

 一方で、スポーツカーとしての要ともいえる軽量化にも抜かりはない。フレームをアルミ、一部ボディパネルにはカーボンを採用したボディ(ルーフ、ルーフレール、ロッカーパネルなど)の車重は1530kg。V8スポーツカーとしては驚異的な軽さを達成しているのだ。余談だが、ひと回り以上小さくエンジンも3.7リッターのV6でしかない日産フェアレディZと同等の軽さといったら、ZR1の凄さが理解できるだろうか?

 このスペックでのパワーウエイトレシオは、驚異の2.36kg/ps。0-400m加速は11.3秒を誇り、世界の高速マシンのメッカ、ドイツ・ニュルブルクリンクサーキットの北コース(全長20kmを超える)を7分26秒4で走り抜け、世界最速の市販車ラップを記録したのである。
このクルマのカラーリングは、インフェルノオレンジメタリック。オレンジっぽい赤といえば分かりやすいだろうか? カーボンパーツとの組み合わせも分かりやすく、見た目にも美しいカラーリングだ。
チタン製のコネクティングロッドやインテークバルブ、ドライサンプ式オイルシステムなど、数々のレーシングテクノロジーが注入された6.2リッターV8スーパーチャージドエンジン(LS9)は、イーストン社製スーパーチャージャーとインタークーラーが組み合わされ、647ps/6500rpm、最大トルク83.5kg-m/3800rpm発生させる、コルベット史上最強のエンジンである。
リアルカーボンボンネットに貼られた樹脂製のクリアパネル。その中には、珠玉の名機が見えており、常にZR1であることを主張する。
幅広くカーボンパーツが使用されたボディと、全体のマッチングが取れたボディカラーのコーディネートが非常に美しい。

ところで、Z06との違いは?

 コルベット全体のラインナップを俯瞰すると、最強マシンと唱われる2台のコルベットが存在していることに気付くはず。当然ながらZR1がそれであり、もう一台がZ06である。

<コルベット主要諸元>
●クーぺ 車重:1520キロ 6.2L V8(LS3):436ps/トルク58.6kg-m
●Z06 車重:1440キロ 7L V8(LS7):511ps/トルク64.9kg-m
●ZR1 車重:1530キロ 6.2L V8(LS9):647ps/トルク83.5kg-m
 
 上記簡略スペックを見るとわかるが、Z06には7リッターのV8NAエンジンが搭載され、ZR1には6.2リッターのV8スーパーチャージドエンジンが搭載される。パワーウエイトレシオもZ06の2.81kg/psに対するZR1の2.36kg/ps。だが走りの感覚は、「軽さがもたらすZ06の方が切れ味鋭い」というもっぱらの評価である。価格はZ06の985万円に対してZR1の1490万円。

 話は若干逸れるが、ポルシェというドイツ製スポーツカーをご存知だろうか? ポルシェにも当然ながら複数のバリエーションが存在し、中でもクーぺに対するターボがあり、サーキットスペシャル的な軽量版のGT3というモデルがあったのを記憶しているのだが、このコルベットのバリエーションがそんなポルシェの関係性に似ていると感じている。

 クーぺに対するスーパーチャージャー装着のZR1。そしてサーキットスペシャルのZ06。そんな風に見て行くと、サーキットを積極的に走るなら硬派なZ06。一方で街中をハイパワー&ラグジュアリーなスペシャルマシンとして走りたいならZR1ということになるだろうか(ZR1はサーキットを走っても速いのだが…)。

 ちなみにこれまた余談だが、ポルシェターボとコルベットZR1を比較すると、以下のようになる。
●全長×全幅×全高
ZR1:4480×1935×1250ミリ
ターボ:4450×1850×1300ミリ
●車重
ZR1:1530kg
ターボ:1570kg
●搭載エンジン
ZR1:V8スーパーチャージャー/647ps、最大トルク83.5kg-m
ターボ:フラット6ツインターボ/500ps、最大トルク66.3kg-m
●価格
ZR1:1490万円
ターボ:1883万円

 ボディスペックは、若干ZR1が大きいが、それ以外に関しては、圧倒的にZR1の性能が勝っている。というか、ZR1の凄さがこれまたお分かりいただけただろうか?

 話を元に戻すが、ZR1とZ06は共に最強マシンに違いないのだが、戦う場所が異なるマシンである。一方は街中でも快適に速い最強マシンであり、もう一方はサーキットを主戦場とした切れ味鋭いスペシャルマシンといった具合だ。だからと言って両者の使い方を限定してしまうものではないのだが、考え方としてそういったイメージを持っていると分かりやすいと思うのである。

 ということで、この両者は別の方向に向っている、似て非なるクルマ。仮に単純な速さを比べることはあったとしても、両者が同じステージでライバルになるということはないのである。
前後オーバーハングの短さがC6コルベット全体の特徴といえるだろう。そして車重を抑えて、パワーを上げたZR1の機動力は、サスペンションの仕上げと共に格段に向上している。
ZR1ではレザーとカーボンをあしらったカスタムレザーラップインテリアが標準となるため、基本構造は同じながらも、雰囲気は大きく異なる。フロントウインドーにはヘッドアップディスプレイが標準され、メーターはブースト計のついた専用品である。
手首のひねりでコントロールできる、非常に正確かつ小気味よい6MT。クラッチも至って軽い操作性が自慢。専用にチューニングされたマグネティックセレクティブライドコントロールはダイヤルを使用し「TOUR」「SPORT」と切り替えが可能。
バケットタイプのレザーシートはツートーンのハーフレザーになり、ヘッドレスト部分にはZR1のロゴが刺繍される。ドアパネルの内張もツートーン仕上げ。

一番お勧めなコルベット

 試乗車は、インフェルノオレンジメタリックという目新しいボディカラーをまとっていた。またハイパフォーマンスパッケージというオプションが装着されたことで、ライトウエイトブラックアルミホーイルが装着されている。ZR1のボディには、数々のカーボンパーツが装着されいてるが、それらが一体となったこの試乗車の雰囲気は非常にファッショナブルなものだった。ボディカラー、カーボンパーツ&ブラックホイールが見事マッチしており、質感も高い。アフターパーツで身を固めたチューニングカーとは決定的に異なる、高次元なバランスでまとめられている。

 インテリアは、運転席と助手席がセンターコンソールで分断されるコルベット特有のディアルコックピット形式。ノーマルモデルでは若干質素な感じは否めないが(ベースはすでに8年目となるため作りに古さを感じることも)、ZR1ではレザーとカーボンをあしらったカスタムレザーラップインテリアが標準となるため、基本構造は同じながらも、雰囲気は大きく異なる。個人的には、ちょっとびっくりした程の印象の変化だった(良い意味です)。

 クラッチを踏み、プッシュボタン式のエンジンスターターを押すと、647psを発生させるモンスターエンジンはいとも簡単に目覚めた。そしてビックリするほど軽いシフトを1速に入れ、これまた一般的な軽さのクラッチ操作で、いとも簡単に走り出す。このツインディスククラッチは自然な軽さであるため、MT車を運転できるドライバーならごく普通に操作することが可能である。
 
 走り出して一番最初に感じることは、各部操作系の軽さである。前述したクラッチもそうだが、何より驚いたのがMTの進化。過去にコルベットのMT車を何度も体験しているが、シフトの軽さと正確性と小気味よさ&楽しさを兼ね備えたMT車は、このZR1が初めてである。

 またブレーキペダルの剛性とそのストッピングパワーの確実性にも驚かされる。ブレンボ製のカーボンセラミックローターがおごられるブレーキフィーリングは、これまでに体験したことのない別次元のもの。驚くほど効くのだ。ブレーキペダルに足を置いて少し力を入れた瞬間のソリッドな感触、踏力に比例してじわじわと立ち上がる制動力など、これまで経験したどんなクルマのブレーキよりも素晴らしい(メンテナンス代は高そうだが)。
 
 マグネティックライドコントロールの恩恵か、乗り心地もかなり良く、超ワイドタイヤを履いているとは思えないほど快適である。低めの着座位置とリアフェンダーの膨らみ(多少運転時に気になる)と少し大きめのエグゾーストノートが普通でない雰囲気を一瞬漂わせるものの、慣れてしまえば街中を走らせる程度ならまさに快適至極。超ハイパフォーマンスカーを運転していることを忘れさせるほどである。

 ……、というようなことを田中に報告したら、「最近のハイパフォーマンスカーは、みんなこんな感じだよ」と言っていたが、その後知人の某有名自動車サイトの編集者にも話したところ「ポルシェターボとかフェラーリとかももの凄い乗り心地いいよ。今は、速いけど快適でない、みたいな一世代以上昔にあったようなクルマはほとんどないよ」と教えてくれました。

 ちなみに今回の試乗は主に街中ベースで行っており、高速走行はしていない。だからフル加速とか、そういった話は後に田中が別項ですると思います。けど最高速度330km/hというスーパーな一面が顔をのぞかせる瞬間、のけぞるような加速感は何度か体験した。そのワープ感というか、一瞬の出来事は、貴重な体験ではあったが、正直、ZR1の真の姿は垣間見るには一般道ではリスクがつきまとうし、正直、ドライバーが怖じ気づく…。

 すでに8年目となるC6コルベットをベースとして、ここまでのマシンを造り上げたことは、正直驚くべきことだし、ZR1は、GMの技術力の集大成と言っても過言ではないだろうと思う。そしてその対価が1490万円となるのだが、前述のポルシェターボを再び引き合いに出すならば、個人的には安いとさえ思えてしまう。
 個人的な評価としては、コルベットの中でZR1がベストな存在だと思うし、ラインナップ中で一番楽しく一番お勧めなコルベットであると思う(高価だが、実際の価格以上の価値や存在感あり)。もし、「C6モデル末期の記念に一台買うか」みたいにお考えの方がいましたら、是非ともZR1を! 「男子一生の買い物」に相応しい逸品だと思いますね。

<関連記事>
>> コルベットZ06の試乗記を見る
>> コルベットZR1の試乗記を見る
ハイパフォーマンスパッケージとは、ライトウエイトブラックアルミホイールとミシュランPSカップタイヤ、クロスレシオ6MTが備わる、ニュルブルクリンクでタイムを出した使用となる。今回の試乗では、タイヤのみ通常のラジアルタイヤに戻して試乗した。
野太いサウンドを奏でるセンター4本出しのエキゾースト。2000回転を越えた辺りから、スピードメーターの針の勢いも変わり、音質も俄然レーシーなものとなる。
極端な話、走り出すまでの印象は、カーボンパーツが貼られたノーマルのC6。ところが、エンジンON時から俄然高性能な雰囲気を醸し出し、走り出してからは、超高剛性のサルーンに乗っている印象に変わる。そして…。アクセル踏むと一気にスーパーカーレベルのマシンに生まれ変わる。非常に乗りやすく、毎日の足としても十分使えるし。唯一の不安は、段差とかで、スポイラー割ったら、「高いだろうな〜」という不安くらいか。

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