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90年代のアメ車オーナーに聞く

1997 シボレータホ 4ドア

現代のアメ車が無くしたダイレクトな体感性能こそが魅力

90年代のアメ車は、今現在、かつてほどの人気は得ていない。だが、時代の変遷によって今60年代のアメ車が人気のように、必ず復権を果たすはず。そんな時のために今から準備しておく「90年代アメ車に、今乗るにはどうすれば良い?」

更新日:2018.05.21

文/椙内洋輔 写真/エーカーズ

取材協力/ジャパンレーストラックトレンズ TEL 0356613836 [ホームページ] [詳細情報]

まだまだ仕上げ途中だが、変化を体感中

 90年代のアメ車は、そのまま乗っても味わい深く、手を加える素材としても非常に楽しい。だが、90年代のアメ車はいまだに普通に乗れるのか? 「確かに新車のようにはいかないでしょう。中古車を買えば初期化する部分も必要でしょうし、その作業に金銭的な負担がかかることは事実です」と高橋氏。

 でも、そういった部分を乗り越えれば、いつしかオンリーワンな愛車が誕生し、現代の最新アメ車では味わえない濃密なアメ車ライフが送れるかもしれないのである。

 というわけで、そんな90年代のタホに乗っている新倉さんに話を聞いた。

 「すでに三年ちょいですかね、入手して。まだまだ仕上がっていませんし、今後に期待の車両と書いてください(笑)」と謙遜して語るのは、97年型シボレータホLTに乗る新倉康一氏。

 にこやかに、そして言葉滑らかにタホとの思い出を語ってくれる新倉氏だが、ここに至るまでには結構色々なことがあったという。

 「自ら探した、自らのラッキーカラーであるグリーンのタホでしたが、最初からつまずきました(笑)。乗ってみると何ともレスポンスが悪い。時速100キロに到達するまでに相当な時間がかかる。

 当時購入したショップに聞けば『古い年式の車両なのとゆったりと運転するクルマなので、そんな感じだと思います』といわれ。でも納得できず、すでに知り合いだったレーストラックで点検してもらい、スロットルバルブを交換。すると激変。本当に恐ろしいくらいの変化でした」

 その後も不調は続く。エアコン系の修理を行い、今年3月には二回目の車検を迎えたのだが、全輪のショック交換に始まり左前輪のハブ交換、ステアリングタイロッド、スタビライザー、パワステの高圧ホースオイル漏れ等、かなりの整備費用がかかったという。しかも、本来ならそれらの費用で「へダースとマフラー交換を行いたい」と思っていたにもかかわらず、だ。

約3年前に購入した97年型シボレータホLT。レアなグリーンのボディカラーということで即買。グリーンは新倉さんのラッキーカラーということでコダワリがあったとか。それにしてもカッコイイ。

ボンネットルーフとオプションのオーバーフェンダーのブラックカラーがお気に入りのポイント。今後は、定期的な整備の他に吸排気系のチューンや強化スタビ、インチアップ等を検討している。

購入当初にスロットルバルブの交換を行っているが、それ以外は車検整備にて快調を維持している。今後は、5.7リッターV8のフィーリングを一段と色濃くするためにへダースとマフラーの交換を検討している。

修理とカスタムを同時並行で

 「確かに予定通りには行きませんね。ですが、そのつど高橋氏に『不調の原因と解消法』を丁寧に説明してもらい、実際に作業してもらうと激変して帰ってくる。簡潔に言えば『年々快調になってきている』感じです。

 ですから、カスタムプランは色々あるのですが、その前に『まずはクルマの調子を上げなくてはいけないよ』という高橋氏のお言葉が、今になって理解できた気がします」

 取材当日、新倉氏の横に乗せてもらったのだが、話を聞いていなければ「非常に良いコンディションですね」と言えてしまうほどの絶好調なタホだった。特に、この年代のアメ車に多い「ミシミシガタガタ」といった異音低級音がまったくなく、至極スムーズ。エンジンも想像以上にパワフルだし、何といっても大人三人以上が同乗しても狭さを感じさせないアメ車の魅力がたっぷり味わえる。

 「ここまで来るともう手放せないですね。次こそはへダースやマフラーを交換したいですが、そのうちボディの塗装も何とかしたいですし、この先まだまだやることがありますね」

今年3月に迎えた二回目の車検時に足回り系のガタやヤレを徹底的に整備したことで、驚くほどの変化を体感させてくれている。ハンドリングや乗り心地に明確な違いが起こり、「これこそが真の姿かも」と新倉氏も大満足。

新倉氏は「レザーシートのひび割れが気になる」というが、ベージュのインテリアは、想像以上に良好なコンディションだった。またこの年代特有の足元や空間全体の広さが、今の時代には非常に新鮮だった。

購入時は不調を感じたものの、すでに二回の車検を受け年々快調に。最近ではエンジンの力感が気持ち良くて、ついついアクセルを踏み過ぎてしまうという(笑)。

現状のコンディションにするまでには、何度か諦めもあったという。だが、ひと山越えるたび変化する愛車に、新たな刺激をもらい、もはや「もう手放せないです」と言わしめるところまで来るのである。

世話できるショップを探すこと

 以前から述べているように、90年代のアメ車といえども「何事もなく淡々とは過ごせない」。だが、ひと山越えるごとに激変するのが90年代の良いところであり、その山を越えるたびに愛着が増し、オンリーワンな愛車へと変貌を遂げていくのである。

 最後に。高橋氏に聞いた。実際のところ、90年代のアメ車って維持できるのでしょうか?

 正直、「100%安心できます」とは言えない状態でしょう。年式的にはすでに20年以上前の個体もありますし。だからパーツも純正品にこだわると厳しいかもしれません。それに、いろいろなパーツの互換性の情報等を知らないと修理も厳しいかもしれません。

 なので車両を販売はできるショップは数多くあっても、売った後もずっと乗り続けられるようにお世話できるショップは数少ないと思います。

 なるほど。さすがプロの直し屋さんのお言葉。「純正パーツがなければ互換性あるパーツを探せばいい。それでもなければ作ればいい。そしてメーターが動かなければメーター自体を分解して中身を直せばいい(アッシーでは入手困難品多し)」。そういう技術力があるからこそ、いまだ自信をもって90年代をオススメする。

 それは、いまなお増え続けている「by レーストラック」のアメ車ユーザーたちを見れば、ハッキリとお分かることである。

高橋氏いわく「どうにもならないほどのトラブルに見舞われることは少ないと思います。ですが、まともな状態にするまでにはある程度の費用と労力が必要になるという」。

レーストラックには複数の代車がある。写真のC1500もそんな一台。運が良ければ愛車の修理中にまた別のアメ車に乗れる。新倉さんは、ジャストのタイミングで代車のC1500をゲット。約3週間の修理期間も楽しく(?)過ごせたという。

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