今現在、レーストラックにて在庫車として展示されている4ドアタホ。その来歴は、「ザ・アメ車」と言えるほど質実剛健なものだった。
前オーナーさんが手放されて展示車となっているが、そのオーナーさんがこのタホを入手したのが2014年。その時点でなんと走行距離16万キロを刻んでいた。
その際も、それまでの整備状態の説明を受け、納得して購入。その後4万キロは全くのノントラブルで過ごし、20万キロを超えた時点で若干の整備を行ったという。
▲99年型タホ。20万キロ時点でエンジンをオーバーホール、同時にハイカムを導入する。今現在25万キロの距離を刻む。
▲後ろから見ると至って普通の4ドアタホ。ところが、エンジンを始動すると全くの別物に変化する。アメ車らしい猛烈なサウンドはこの年代ならでは。
ちなみにその後22万キロ、現時点で25万キロとなっているが、ミッションはノーマル状態をキープしているという=オイル交換等の整備が行き届いている証左である。
だが、エンジンに関しては、20万キロ時点でオーバーホールを実施。同時にハイカムを入れたことでタホのノーマル5.7リッターV8がまるで別物のエンジンかのように変貌を遂げた。
「このカムはLT4カムと言われるGMパフォーマンスのパーツです」とレーストラックの高橋氏。
取材のために同乗したカメラマンが言っていたが、アイドリングからしてまったく違う雰囲気。昔の旧車のような感じだねということだ。
▲搭載されるエンジンは5.7リッターV8。そこにGMパフォーマンスのLT4ホットカムが加わり、へダースやワンオフマフラー等の吸排気系のチューンを加えている。
▲ロングチューブへダースとワンオフマフラーとラムエアーにて吸排気系の味付けがなされている。
▲キャリパーやローターといったブレーキ系のチューンも行っている。
実際、エキゾーストやエンジンサウンドだけを聞けば、90年代のタホだとは絶対に思われないし、めちゃくちゃ高性能なスポーツカーやパフォーマンスカーのような刺激的サウンドを放つ。
90年代のアメ車は、もうかなり言い尽くされているが、現代のアメ車のような電子制御まみれの車両ではない分、トラブルや修理に関する難易度が低い。だから手をかけてやれば、(ちょっと大げさに言えば)何年でも乗れる。
それにカスタムに関しても、パーツひとつひとつの変化による効果が体感しやすい。だから面白い。
「おっしゃる通りで、弊社には90年代のタホに乗るユーザーがいまだに20人以上いるんですよ」と高橋氏。
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▲車高はあえてノーマル状態のまま、強化ショックで動きを抑えている。
改めてタホの仕様を聞くと、現段階で25万キロ走行、外装関係ではボディカラーがシャンパンゴールド、ブラックボンネットフード、ワンオフエアスクープ、18インチアメリカンレーシングホイール、強化ショック、強化ブレーキ。
エンジン&吸排気系では、LT4カム、ヘダース、ワンオフマフラー、ラムエアー。一方インテリアでは追加メーター、B&Mの4速フロアシフトを使用し、コラムシフトをフロアシフトへとコンバージョンしている。
いわゆるホッドロッド的カスタマイズが施されていることにより、またエンジン&吸排気系チューンが行なわれていることにより、往年のマッスルカーのごとき雰囲気を発するタホ。
▲交換されたステアリングや追加メーターがスポーティ。
▲B&Mの4速フロアシフトを使用し、コラムシフトをフロアシフトへとコンバージョンしている。
▲この車両の販売から整備、さらにカスタマイズまで行っているレーストラックの高橋氏は「整備しながら長く乗るという意味でアメ車は最高にマッチした車両だと思います」
だが、車高をあえて変えずに強化を図っていることにより、また4ドアであることにより、日常&家族の足としても使える柔軟性が魅力。それでいてストリートで楽しめ、アメ車ならではの迫力があるのだからたまらない。
「ある程度カスタマイズの方向性が決まっている車両ですから、今後は整備中心で長く楽しめるのではないでしょうか。距離を気にする方もいらっしゃると思いますが、長く乗ってこそのアメ車で、長く乗れば乗るほどフレームボディや強靭な足回り等の効果が発揮されると思います。ですから20万キロを超えてからがアメ車の本領発揮と言えるかもしれません」
古い年代の、走りに迫力あるアメ車が欲しいと考えている方にとって、4ドアタホは眼中にないかもしれない。だが、家族構成を鑑みてそういうアメ車は買えないと我慢している方がいるならば、このタホは奇跡の一台となり得るかもしれない!
19,404円
PERFORMANCE
6DEGREES
19,998円
PERFORMANCE
6DEGREES
3,480円
MAINTENANCE
GDファクトリー千葉店
48,070円
EXTERIOR
6DEGREES