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[試乗記]

待ちに待った復刻版ブロンコの実車がスペース横浜に入庫

2021 フォードブロンコ 4ドア

固有のデザインを持った現代SUVとして人気は確実

全米で取り合い状態となっているほど大人気ヒット作、ブロンコが日本上陸。2台を早速取材した。

更新日:2021.11.09

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/スペース YOKOHAMA TEL 0455300139 [ホームページ] [詳細情報]

正式デビューまでに5年かかった待望のSUV

 2000年前半から始まったフォードの復刻物語。フォードGT、サンダーバード、マスタングといった歴代モデルの復刻現代版をデビューさせたフォードは、2015年に「ブロンコ」の復活に触れ、コンセプトモデルを発表した。そして2018年にはデビューという情報が駆け巡ったのだが、その後まったくの音沙汰なし。

 フォードにおける復刻物語は頓挫と誰もが思ったわけだが、2019年末、「ジープラングラーを仮想敵とした本格的オフロードモデルとしてデビューする」と突如発表され、スクープフォトがこれまた業界中を駆け巡った。

 しかもその後、コロナウイルスによる工場停止ともにリーク情報が溢れ、様々な憶測というよりは、ある程度確実な情報がメディアを席巻。そして2020年に7月に発表された。

 デビューまでに約5年かかったわけだが、発表されたモデルは予想以上の反響だった。そして発売開始が2021年の春。だが、コロナ禍ということで遅れに遅れ、さらに予想以上のプレミア価格ということもあり、そして空前の大ヒット作ということで、当然ながら入手するのがかなり困難な状態だった。

 そんな現代版ブロンコのデザインベースとなっているが1966年型ブロンコで、丸目ヘッドライトを有する意匠。旧型と比較すればわかるが、誰が見ても復刻モデルと認識できる一方で、全体の雰囲気はイマドキのSUV風情。

 ジムニーやFJクルーザー、ラングラーといったモデルたちが絶大なる人気を誇っているが、それらモデルたちの良い面をすべて詰め込んだオフロード風SUVといった感じだ。ちなみに、旧1966年型には4ドアモデルは存在していない。

▲Outer Banksだからフェンダーがボディ同色になっており、さほどオフの雰囲気を感じさせないのも好感。素晴らしく魅力的な現代的SUVだ。

▲Area51と呼ばれるボディカラーと幌とのコンビネーションも素敵。

▲直線基調のボディスタイルが復刻版であることを物語る。サイズ的にはさほど大きさは感じさせないから日本の道路で困ることもそうはないはず。

▲同じ「Outer Banks」ベースだが、搭載エンジンが異なり、フロントマスクにブッシュガードが装備されている。

搭載エンジンは直4ターボとV6ツインターボの二種類

 ということでまずは概略。ボディサイズは4ドアで全長×全高×全幅:4810×1854×1928ミリ、ホイールベース:2949ミリであり、同じフォードで言えばエクスプローラーより一回り小さいサイズ感で、ミッドサイズSUVにカテゴライズされる。

 このサイズ感に組み合わされるエンジンは2機種。2.3リッター直4エコブーストターボで270hp、最大トルク310lb-ftを発生させるスタンダードエンジンと2.7リッターV6エコブーストツインターボで310hp、最大トルク400lb-ftを発生させる上級エンジンである。ともに10速ATと組み合わされる(7速MTもあるが、2.3リッター直4エコブーストターボのみに搭載可能)

■2.3リッター直4エコブーストターボ:270hp、最大トルク310lb-ft 7速MT or 10速AT
■2.7リッターV6エコブーストツインターボ:310hp、最大トルク400lb-ft 10速AT

 面白いことに、ボディには伝統的なブルーオーバル(フォードのバッジ)が貼られることはなく、フロントグリルには「BLONCO」のバッジ。またルーフはソフトトップが基本で、オプションの脱着式ハードトップは3段階の取り外しが可能。なんとドアまで脱着式である。

 また足回りはフロント独立懸架、リア5リンクという構成の4WD仕様。前後共にハイパフォーマンスオフロードスタビリティサスペンション+ビルシュタインのポジションセンシティブダンパー(グレードによる)を備え、地上高やサスペンショントラベル、アプローチアングルといったオフロード性能に最大限注力されている。

▲Area51に搭載されるのが2.3リッター直4エコブーストターボで270hp、最大トルク310lb-ftを発生させ、ブラックには2.7リッターV6エコブーストツインターボで310hp、最大トルク400lb-ftを発生させるエンジンが搭載されている。

▲ブルーオーバル(フォードのバッジ)が貼られることはなく、フロントグリルには「BLONCO」のバッジが。とにかく顔が印象的(まるでパグのようで可愛い)。

▲まっさらの新車であること、さらにオフを意識した足回りや装備が装着されていることが分かる。

▲ブロンコには6つのモデルがあり、モデル別にある程度の装備が決まっている。今回上陸したのは「Outer Banks」。

2台の Outer Banks が日本上陸

 一方インテリアは、初代ブロンコをテーマにデザインされ、各種メーターやゲージ類の視認性が良く、使用されているマテリアルにはアウトドアを意識した素材を使用し、一部のモデルには水洗い可能なゴム引きの床が使用されているなど、本格派アウトドアマシンとしての機能性を持ち合わせている。

 センターコンソールには標準の8インチタッチスクリーンの他、12インチモデルが備えられ、最新のインフォテインメントシステム「Sync4」にも対応している。

 さて、このブロンコには6種類のモデルが存在「BASE」、「Big Bend」、「Black Diamond」、「Outer Banks」、「Wildtrak」、「Badlands」し、11色のボディカラーがチョイス可能となる。

 今回スペース横浜に入庫したのは、2台のブロンコ。ブラックが2.7リッターV6ツインターボエンジン搭載の「Outer Banks」、もう1台がArea51と呼ばれるブルーグレーのような原色カラーの2.3リッター直4ターボエンジン搭載の「Outer Banks」。

 ブロンコは、モデル別にある程度の装備が決まっており、「Outer Banks」は18インチアルミ、255/70R18サイズタイヤ、LEDヘッドランプ&テールランプ、クロースシートヒーテッド、12インチタッチスクリーン、ボディカラーフェンダーフレア、パウダーコートサイドステップ等といった必要十分な装備が付帯しているグレードである。

 今回の2台はともに「Outer Banks」であり、搭載エンジンの違いとブラックのみブッシュガードが装備されているが、基本的な見栄えの違いはそれだけであり、シンプルなのが特徴的。

 なお、世界的な半導体不足等が絡み、こだわりのグレードや装備をオーダーすると半年から一年以上待たされる可能性があると言われている。

▲復刻版ブロンコと言うよりは最新SUVに相応しい質感のインテリア。使い勝手や質感がよく、さらに大型モニターとイマドキの必要要素を全て網羅している。

▲デジタルとアナログを融合させたオリジナルメーター。

▲搭載エンジンに組み合わされるミッションは10速ATで他メーカーを一歩も二歩もリードする。

▲ツートーン柄のシートに安っぽさは皆無であり、レザーではないが質感や作りに不満な点は全くない。サポート性もかなりある。

「復刻モデル」と言うより「最新SUV」が相応しい

 さて、初めて見る現代版ブロンコだが、予想以上にいい。個人的には旧ブロンコに何ら郷愁を感じないから、あくまで現代SUVとしての評価であるが、素晴らしく魅力的だ。

 巷でよく言われる、丸目こそ最強(ミニ、ポルシェ、ビートル、ゲレンデ、ラングラー)、といった外車の法則らしきものにも則っているデザインは固有のもので、デザインいいし、サイズ感もいいし、さらに全体の質感もいいから、「ラングラーほどアウトドア感はいらない」という方にピッタリではないか。

 それでいてラングラーに近い悪路走破性は備えているわけだから、さらに室内空間もラングラー以上に広いし快適であるわけだから、見てみるだけでも価値はあるはず。

 ちなみに、幌を外してフルオープントップも当然可能だから、ラングラーにできることはブロンコでも当然可能であり、アクティブにも使い倒せるだけの魅力を持ち合わせていることも付け加えておく。

 さらに、撮影後に工場に戻る際に走り去る Area51カラーのブロンコを見ていたが、幌とボディカラーとあのデザインが今時の明るい日差しと相まって痺れるほどカッコよかった!

 ブロンコは、単なる「昔の名前を使ったSUVです」というものではなく、現代の最新SUVとして非常にまともにできているから、「旧ブロンコのことは知らない」という方が、単に「可愛いから」と選んでも確実に失敗しないだけの性能が担保されている(エコブーストターボ、ツインターボ、さらには10速AT、安全装備等)。

 プラスして、これまで何度も報じているが、常に最新のフォード車を扱っているスペース横浜だからこその安心感もあり、最新のリンカーンナビゲーターからブロンコスポーツに至るまでのフォード車を販売&整備対応している店舗であるから、フォードの最新デバイス・VCM3をすでに使いこなしており(もちろんブロンコにも確実に対応可能だから)、直輸入に対する不安を可能な限り払拭することができるはずである。

▲リアシートはまずは足元スペースにかなりの余裕があるから、はっきり言ってこの部分に関してはラングラー以上に使える。

▲リアハッチはご覧のように開く。リアには必要十分な荷室もあるからアクティブに使い倒せる。

▲参考までに幌を外すとご覧のように。素晴らしく開放的なスタイル。

▲巷ではラングラーが大人気だが、もう少し新車の販売台数が見込めるようになって安定して日本に直輸入可能になれば、それこそブレイク必至のSUVではないだろうか。

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