2022年前半にステランティスから発表されたダッジチャレンジャーの生産終了。その時同時に発表されたのが、「ラストコール」と呼ばれる7台の限定モデルとコンバーチブルの登場である。
要するに最後の最後にスペシャルモデルを登場させるというメーカーからの粋な計らいと言えるだろうか。
で、今回取材したのがその時発表されたコンバーチブル。2022年型チャレンジャーR/Tスキャットパックシェイカーワイドボディコンバーチブルの新車である。
輸入したのはスペシャルモデルを独自ルートで仕入れ輸入しているスペース横浜。実は別項で紹介するが上記ラストコールの限定スペシャルモデルも輸入しており、通常モデルのみならずスペシャルモデルの輸入に特に強いショップである。
当然、社屋にはそれらモデルを整備できる最新電子デバイスを備えた整備工場とメカニックを有しており、全てを自社でまかなえるショップとして日本中のファンから支持されている。
そんなスペース横浜が自社輸入したチャレンジャーのコンバーチブルは、6.4リッターV8エンジン、ワイドボディ、シェイカーフード、そしてコンバーチブルというチャレンジャーに欲しいあらゆる要素の全部乗せといった感じであり、理想型とも言える個体であった。
まず、チャレンジャーのコンバーチブルであるが、これは本国ダッジのHPにて現地の人々が2022年からオーダー可能になっているが、ベースはドロップトップカスタムズと呼ばれるコーチビルダーが製作したもの。
具体的にいえば、オーダーが入るとダッジの車両工場から直接ドロップトップカスタムズに車両が送られ製作される。そして完成後にディーラーに戻されオーナーに納車されるという、いわゆるディーラーオプション的存在と言えるだろう。
とはいえ、メーカーが完成モデルをチェックし認証を得たのち販売されているからその製造クオリティはお墨付き。ちなみにドロップトップカスタムズは創業46年のコンバーチブル製作メーカーであり、以前から各自動車メーカーのコンバーチブルをカスタマイズで製作するビルダーとして名を馳せていた。
が、今回、改めてメーカーの認証を得たということで、彼らのカスタマイズ技術が認められたということである。
ということで取材個体である。まず、コンバーチブル化にともなって、ルーフが切られている。そして通常はめ殺しになっているリアサイドウインドーの上下動を可能とし、リアシートとトランクスペースの間に幌を収納する。もちろん、幌は電動でありトランクスペースもちゃんとある。
幌に付くリアウインドーは熱線入りのガラスウインドーだから耐候性もあり視認性も悪くない。幌の電動スイッチとリアサイドウインドーの電動スイッチは、ドライバーステアリング左側下に設置され、自動で開閉可能になる。幌の見た目の工作精度も非常に高い。
当然ながら、ボディは補強されている。まずエンジンルーム内のフレーム部分とサスペンション取り付け部を繋ぐ補強バーを入れ、ボディ下面にも補強バーを張り巡らせガッチリ固めている。
早速、電動幌の開閉を行ってみる。幌の安っぽさは皆無だからそこにクオリティの問題は全く感じない。というか正直、他メーカーの純正コンバーチブルと遜色ないような、それほどの出来である。
そして、いざ開け放ってみると驚くほどの開放感が現れる。現行型チャレンジャーはAピラーが短いチョップドルーフのようなデザイン的特徴を持っているから、ルーフを切ると当然だがフロントウインドーが短く開放感が半端ない=めちゃくちゃカッコイイ。
くわえてそのまま車外に出て全体を眺めてみたが、現行型の(真横から見るとわかる)分厚いボディにもコンバーチブルがよく似合う。というか、現行型チャレンジャーにおけるベストモデルではないか、そんな風に感じるほど素敵な雰囲気である(もっと早く出していれば・・・)。
そしてそれが最後の最後に味わえるというのだから素晴らしい。くわえてそれを販売しているのがスペース横浜だというのも心強い。彼らにはメカニズムの適正化に対処可能な技術力があるからである。
現行型チャレンジャーは、現代版マッスルカーとして世界中のメーカーに多大なる影響を与えた1台である。そしてその最大の特徴がデザインであり、パワーであり、メーカーも間違いなくそれを認識しているに違いない。だからこその「コンバーチブルとデーモン170」の登場なのだろう。
こうなると、ワイドボディではなくナローボディのコンバーチブルが見たいとか、MT車のコンバーチブルに乗りたいとか、夢は膨らむばかりであるが、実際のところはそう簡単な話ではない。なんせ生産終了直前の最終モデルであるということを忘れてはならないのである。
330,000円
AUDIO&VISUAL
あとづけ屋
283,800円
AUDIO&VISUAL
あとづけ屋
183,250円
AUDIO&VISUAL
あとづけ屋
272,800円
AUDIO&VISUAL
あとづけ屋