妄信的なV8呪縛からそろそろ解き放たれても良いのではないだろうか。確かにV8エンジンが存続の危機に瀕している今、V8への憧れは一層強くなるのかもしれない。
だが一方で、十数年前から直4エンジンを使用したエコタイプの低排気量エンジンが多数登場し、アメ車人気を押し上げた。
それは、V8モデルよりも価格的に買いやすく、それでいてV8モデルと同じボディ形状をしているのだから、「(少しでも安価に)アメ車に乗りたい」というユーザーを確実に増やしていった。
くわえて、そうした直4モデルの性能は非常に高く、ユーザーの満足感を高め、下位モデルという認識も全くなくなった。
▲2021年型マスタングコンバーチブルのBCD車両。走行約3.7万キロの個体。
▲BCD車両とはBUBUカリフォルニア支社が厳選した本国車両で、三重のチェックを受け販売車として名を連ねる個体のこと。コンバーチブルは幌を下ろした時のスタイリッシュな雰囲気が最高。
そんな中で「屋根開き」という付加価値が加われば一段とV8から離れやすいかもしれない=コンバーチブルなら先のモデルチェンジやパワーアップ等を気にせず10年所有しても飽きがこないかもしれないから。
同時に幌スタイルは断然スタイリッシュだ。「アメリカンマッスル」という強烈な個性は半減するかもしれないが、屋根開きには欧州車にも対抗できる高級感やセレブっぽさが伴っている。ただしその場合、ボディカラーやインテリアカラーが非常に重要になるのはいわずもがなだが…。
ちなみにそれがマスタングコンバーチブルなら、なおのこと満足感が高い。見た目はスタイリッシュだし、実際に乗ってもボディの取り回しで苦労することはなく、ボディの剛性感が低いわけでもなく、逆に全域で気持ちよく、低速で走っている時にも楽しく、雨が降っても耐候性が高いわけだから。
くわえて、310hpを発生させる直4ターボエンジンが搭載されているから飛ばせば間違いなく激速だが、飛ばさなくても気持ち良いのがコンバーチブルの魅力でもある。そういう意味では色々な面で余裕のある人にこそコンバーチブルは似合うのかもしれない。
▲搭載される2.3リッター直4エコブーストターボエンジンは、310hp、最大トルク350lb-ftを発生させる。
▲幌を閉じた時の耐候性の高さは十分にある。
▲リアウインドーはガラス製のため耐久性や視認性が良い。
▲純正18インチグロスブラックのホイールがよくマッチしている。
ということで取材車である。2021年型コンバーチブル、走行3.7万キロのBCD車両。ボディはブラックであるが、シートがオフホワイトとのツートーンカラーとなっている点がポイントである。さすがはオープンカーの国のクルマ。
「よく分かっているなあ」と唸らされる。「汚れる」と思うかもしれないが、当然屋根を開けて走るからこそ、オープンだからこそ、オシャレじゃなきゃいけない。郷に入れば郷に従え、である。
それにしてもカッコイイ。オープンにすれば内装が丸見えだから、ひと目につくし相当目立つだろう。ブラックのボディに内装オフホワイト的なコンビネーションは断然お洒落だし、他と異なるセンスが発揮できる。
搭載されるエンジンは、2.3リッター直4エコブーストターボ。310hp、最大トルク350lb-ftを発生させ、10速ATと組み合わされる。
これまでに何度も試乗しているし、コンバーチブルにも複数回試乗しているが、直4ターボは想像以上に強烈なパワー感を発生させるエンジンであるから、十分に楽しめるのは間違いない。
▲BCD車両としてインテリアの状態が非常に良い。オフホワイトのシートが入るだけで全体が明るい。
▲直4エコブーストターボと10速ATとの組み合わせで本領発揮する。
▲パドルシフトでの操作も可能。
コンバーチブルの幌は電動仕様で、シートに座り頭上の手動ロックを外しボタンを押せば約10秒ちょっとでトップが開く。もちろん幌を閉めた状態での耐候性や静粛性は十分あり、クーペとしても使えるほど完成度は高い。
「今や幌の耐候性は格段に向上していますから、日本の気候でも十分に対応できます」と実体験を踏まえた、マスタングコンバーチブルの能力の高さをBCDスタッフが説明してくれたが、本当に納得できるほどの幌の出来である。
くわえて4座のコンバーチブルというのがオシャレであり、それが映画やドラマで見た、あのマスタングというのだから素晴らしい。
今やアメリカ製のオープンは非常に良くできているから、ネガティブな要素を考える必要がまったくない。幌を閉めた状態と開けた状態とで二度楽しめるわけだから、逆に美味しいクルマである。
しかも本場のオープンである。一年中オープンにできるような国が作った手馴れたオープンカーだけにシルエットは美しく、それでいて電動開閉といった操作性や幌の質感は日本車やその他外車と同等レベルを保っている。走りは当然お墨付きだし、夜の都内をオープンで走れば最高に気持ちイイ。
▲アナログのメーター類が装備される。
▲頭上にあるホロ開閉のボタン。操作中は、ボタンを押したままの状態を維持する必要がある。
▲オープンにすれば内装カラーが必然的に見えるからインテリアカラーは非常に重要な要素。ブラックのボディにオフホワイトのシートがよく似合う。コンディションも良好。
例えば、現在マスタングのクーペに乗っている方が、もうじき車検を迎えるとする。もちろん、継続車検を取ることに異論はないが、もし乗り換えを検討するなら、「次はコンバーチブルいかがでしょう」と提案したい。
マスタング自体の進化を味わうことが可能だし、コンバーチブルという変化を得ることもできる。それにくわえてディーラーに匹敵するBCDのような存在があるわけだから、乗り換えもスムーズに行える。
この車両を販売しているBCDは、2015年以降のマスタングをかなりの数販売してきている。のべ数で言えば100台を超えているかもしれない。
そういう意味では数をこなしている分だけ情報量や整備量が違うし、常時モデルを扱っていることもあって、常にフォードの最新メカニカル内容にも触れているから購入後の安心感が全く違う。同時に、直接ショップに出向いて個体を見て営業マンの話を聞いてもらえれば、筆者の言っていることに納得してもらえるはずである。
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JAPAN CORVETTE FUN MEETING 2015(Facebookイベントページ)
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