TEST RIDE

[試乗記]

バイパー亡き後、ダッジの最高峰マシンとして君臨!

2012年型 ダッジ チャレンジャー SRT8 392 (DODGE CHALLENGER SRT8 392)

誰もが痺れるデザインと存在感で魅了する

レアルトレーディングが輸入した2012年の最新モデル。このダッジチャレンジャーSRT8は、392に進化するとともに、パワーやスタビリティ、ハンドリング、ブレーキ等における動力性能が著しく進化しているのである。

更新日:2012.08.29

文/石山英次 写真/石山英次

取材協力/レアルトレーディング TEL 0429601611 [ホームページ]

過去のデザイン遺産を現代風にアレンジ

 バイパー亡き後、ダッジの最高峰マシンとして君臨していたダッジチャレンジャー。一部ではそろそろ生産末期とも囁かれるが(2013年モデルは存在する!)、その「存在感」はいまだかなりのものだ。
 
 いわゆるLX系モデルたちと同じプラットフォームを使うがゆえに(ホイールベースは短い)、「チャージャーでも300Cでも同じでは?」との声も聞こえてくるが、実際に実物を目の前のすると、そのオーラは凄まじい。なんというか、このクルマならアメ車とかモパーとか、そういった経緯を知らない方々が見ても、恐らく十中八九「カッコいい」と言うに違いない(見た目のインパクトがハンパない)。
 稚拙な表現で申し訳ないが、そのくらい痺れるデザインだと思う。特にフロントマスクとフロントフェンダーからリアフェンダーに流れる独特のキャラクターラインが素敵だ。

 LX系モデルの中でチャレンジャーのみ、過去のデザイン遺産をうまく現代風に改め直し、『過去』を思い起こさせるデザインを採用している。というか、「まんま昔のチャレンジャーじゃん」っといっても過言ではない(70年型をモチーフにしているというが、ボディの厚みが現代的)。
 だからかこのクルマに抱く感覚は、某国車「ミニ」に相通じるものがあるのだろうと思うし、逆にこれからの進化がどうなるのかが不安になるくらい、今現在のデザインがすでにまとまっている。だからこそ進化できずに、生産中止もあり得るのかもしれない…(これをベースにしたクーダも見てみたい気がするが)。

 ま、余談が過ぎたが、このチャレンジャー392。レアルトレーディングが輸入した2012年の最新モデルである。ブラックボディにシルバーのセンターストライプがよく似合う。

 そもそも392自体は、2011年早々に登場しており、ダッジチャージャーSRT8 392が2012年モデルから登場していることを考えると、「まずはチャレンジャー優先」というメーカーの姿勢が感じられ、さすがフラッグシップとうなずける。

搭載されるエンジンは6.4リッターV8HEMIエンジン。470馬力、最大トルク470lb-ftを発生させる。6.1時代は425馬力だったから、45馬力のアップとなる。大排気量NAエンジンらしい息の長い加速感は、今やダッジ系でしか味わえない特別なものになりつつある。

インパネはシンプルな印象を与えるが、旧型比較で言えばこれでもかなりの変化が加えられている。まず全体の質感が確実に上がっており、各部の作りやタッチが明らかに良くなっている。殺風景と揶揄された6.1時代とは明らかに別物である。

レザーとスエードのツートーン素材を使用しているバケット風のフロントシート。スポーティカーに相応しい、きつ過ぎず緩過ぎずの適切なホールド感が味わえる。

フロントフェンダーからリアフェンダーに流れる独特のキャラクターラインがチャレンジャーの魅力のひとつ。現代の新車でこういった形状を実現しているクルマは皆無であるし、オリジナルの雰囲気を上手く再現していると思う。

動力性能が著しく進化している

 このダッジチャレンジャーSRT8は、392に進化するとともに、パワーやスタビリティ、ハンドリング、ブレーキ等における動力性能が著しく進化していることが特徴である。

 伝説的なエンジン392キュービックインチ=6.4リッターエンジンは、470馬力、最大トルク470lb-ftを発生させ、いかなる回転域においても潤沢なトルクを提供してくれ、アクセル開度に即応した最高のレスポンスをもたらしてくれる。
 このエンジンには、オートスティック付き5速ATが標準で装備されるほか、旧バイパーに搭載されていたTremec TR-6060 6速マニュアルが、ヘビーデューティクラッチと共に用意されるという。取材車輌は5速ATだが、2012年モデルからステアリング裏にパドルシフトが装備されているのが嬉しい。

 またハンドリングも劇的進化を遂げている。それまでも比較的レスポンス良く反応していた足回りがさらに向上し、6.1時代とは別物に進化。ハンドリングを良くするためにショックを変更し、サスペンション周りにも手が加えられている。
 またコーナリングバランス、ステアリングレスポンスを良くするためにステアリングレシオやキャンバー角等を変更。これによってステアリングの切れ、レスポンス、入力の応答性などすべてにわたって良くなっているのである。
 と同時に20インチの大径鍛造ホイールが採用され、ブレーキもブレンボが装着されるなど、足元の見直しも行われ、その動力性能において不満をもらす箇所はほとんどない。

取材車輌はオートスティック付きの5速AT車。2012年モデルからステアリング裏側にはパドルシフトが装備されている。ATベースなので、ダイレクトなフィーリングとはいかないが、その操作性は非常に良好で、操作すること自体が楽しい。

チャージャーにはATしか存在しないが、チャレンジャーにはMTモデルがセレクトできるので、「生涯の伴侶」として長く乗るつもりなら、MTという選択肢も悪くはないと思う。

「まずはノーマルで」と言わせてしまう完成度

 この車輌を輸入したレアルトレーディングのスタッフに聞けば、「普段、LX系の中古車を扱っていて、車輌販売とともにホイールを換えたり、車高を下げたり…、そういったカスタムのオーダーが当たり前のようにあるんですが、『このチャレンジャーはとりあえずこのままでいい』って感じですよね(笑)。デザインも車高もホイールも何もいじらずに乗っても、めちゃめちゃいいですからね。ホント最高です」

 すでにオーナーさんが決まっており、しかもハマーH2所有のセカンドカーということで、まずはノーマルで乗ってチャレンジャーを味わってみるという。

 これまでレアルトレーディングで紹介している車輌は、基本カスタム系が多かったが、ノーマルでも楽しいと言わせてしまう、チャレンジャーの魅力。オーラといってもいいだろう。

 もちろん、チャージャーなどもノーマルで十分に楽しいのだが、チャレンジャーにおいては、その性能だけでなく過去におけるチャレンジャー伝説みたいな系譜をモロに引き継いだそのデザインに、多くの人々が魅了されるのだろう。特に392においては、爆発的なパワーをも秘めているだけに、手を入れるのはノーマル状態を十分に味わってからで良いのかもしれない。
 レアルトレーディングのスタッフたちもそこら辺は十分に熟知しているのである。

一番の特徴となるフロントマスク。オリジナルの雰囲気をほぼ丸ごと再現していると同時に、唯一無二のフロント形状が、チャレンジャーの所有欲を高めるのである。

20インチの鍛造アルミホイールにブレンボブレーキ、スリット入りローターとオリジナル状態でも総合力はかなり高い。

ブラックボディにシルバーのセンターストライプがよく似合う。また小振りなリアウイングが流麗なボディラインを崩すことなく収まっている。

オリジナルと比較するとボディの厚みが分厚くなっているのが現代チャレンジャーの特徴であるが、レトロとモダンを上手くミックスさせた最高のスタイルを実現していると感心する。

<関連記事>
>> 新旧チャージャーの詳細を見る
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インテリア自体の華飾は少ないが、旧モデルからは確実に進化しているから不満はほとんど感じない。

意外と使えるというか、普通に使えるトランクルーム。

レーシングタイプのフューエルキャップを装備している。

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