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現行モデルは「脱トラック」テイスト

2012 ラム1500 トラック (RAM1500 Truck)

まるで高級車のような風合いが特徴

2008年に登場した現行ラムトラックは、車輌全体のクオリティを上げ、リアにコイルサスペンションを採用するなど、脱トラックを目指した意欲的なモデルである。実際に触れてみると、人気の理由がよく分かるのである。

更新日:2013.04.17

文/石山英次 写真/石山英次

取材協力/レアルトレーディング TEL 0429601611 [ホームページ] [詳細情報]

現行モデルは2008年に登場した4代目モデル

 ここで紹介するラムトラックとは、もとはダッジラムトラックの系譜をたどっていたクルマである。だが、2010年に「RAM」ブランドとして独立したことで、ダッジとは切り離されて、今現在に至っている。

 というわけで、ここではわかりやすくするために、ダッジラムからの流れで紹介する。

 初代ダッジラムトラックが登場したのが1981年。この時代のダッジラムトラックは、販売面でまったく振るわず、フォードやシボレーに対して大きく水をあけられたモデルであった。いわゆる不人気車だ。ということで、この年代のダッジラムについて知る者は、日本ではかなり少ないのが実情である。

 初代の不人気に伴いモデルチェンジし、1994年に登場した2代目ダッジラムこそが、日本でも爆発的にヒットしたモデルであった。押し出しの強い、アクのあるデザインこそがダッジラム、といわんばかりのフロントフェイスを携えて登場したこの2代目モデルには、ダッジバイパーに搭載されたV10エンジンを搭載したスーパートラックも登場し、日本でのラムトラック人気に火をつけたのである。

 そしてその流れのまま2002年に登場した3代目ダッジラム。この3代目には、エンジン、サスペンション、ミッション等が一新され、フロントマスクのグリルが一段と大口径になったのが特徴である。

 この年代にも、前時代と同様にバイパーのエンジンを搭載した「SRT-10」が登場し、世界最速のピックアップトラックとしてギネスブックにも掲載されている。 余談だが、この時代に登場したトヨタタンドラ(2007-)の仮想敵は、じつはダッジラムだったと言われている。あの、トヨタらしくない厳ついデザインは、打倒ダッジラムを目標として製作されたのだ。

 で、2008年に登場した現行型の4代目ダッジラムトラックへと流れは続いて行くことになる。

 この、2008年に登場したダッジラムの特徴は、「脱トラック」である。基本資質はトラックのままに、乗り心地やハンドリング、さらにインテリアの使い勝手や質感を、まるで乗用車のような雰囲気に仕立てることで、他メーカーとの差別化を図ったのである。そしてそのために採用されたのが、リアのマルチリンクサスペンションであり、2013年からはグレードによりエアサスペンションを採用しているのである。
 
 現行のラムトラックは2010年、ダッジブランドから独立し「RAM」ブランドとして現在に至っている。

ビッグ3の中でこれといった特徴を持たなかったために販売が振るわなかった初代ダッジラム(1981-1993)。3速ATに5.9リッターマグナムV8が存在するなど、今となっては意外に面白いとも思うのだが…。当時はマイナーモデルだった。

初代の不振から、デザインを全面的に変更し、アクの強さを押し出してきた2代目ダッジラム(1994-2001)。ひと目見てダッジラムと分かる巨大なフロントグリルが特徴となる。日本でも爆発的にヒットしたピックアップトラックであった。

2代目の成功から、今度はパフォーマンス向上を目指し、エンジン、サスペンション、ミッション、フレーム等、あらゆる部分を一新してきた3代目モデル(2002-2007)。巨大なグリルは変わらずに、性能進化でアピールする。V10エンジンを搭載した「SRT-10」はギネス入りを果たした。ちなみに現行4代目ラムは、この良好なベースを使用し、さらなる進化を遂げたわけだから、良くないはずがないのだ。

脱トラックテイストでまるで高級車のような風合い

 取材したラム1500SLTは、2012年型。4.7リッターV8を搭載したクワッドキャブである。この車輌は、オーナーさんの意向に沿ってレアルトレーディングによってアメリカからダイレクトインポートされたもの。

 事前に現地でシートが張り替えられ、社外のベッドライナーとトノカバーが装着され輸入されている。それ以外はほぼフルノーマル仕様である。

 この年代のラムトラックは、前述した通りトラックというよりは、まるで乗用車のように各部が仕立てられているのが特徴であり、ピックアップトラックとしては珍しいリアコイルサスペンションの採用やベッドサイドの収納スペースなど(ラムボックス)、斬新な挑戦が数多く見られる意欲的なモデルである。

 車輌の良さはボディ各部のパネルのチリやまたインテリアの各部をひと目見ればすぐに分かる。凄まじいほど程度が良く質感高く、さらに全体の雰囲気が良いのである。

 たとえばインテリアは、質実剛健的な質素でチープなトラック的な雰囲気は一切なく、まるで300Cかと思うくらいにクオリティが高い。シートはパンっと張りコシもあり、それでいてホールド製もよく、これまた一流どころのセダンのような風合いである。ステアリング周りに配置されている各種スイッチ類やレバー等のタッチや操作性が硬質かつ正確で、誰が触ってもクオリティの高さを感じるくらい、レベルが高い。

 ここまで来ると、「トラックだから…」といった静粛性や快適性や質感を犠牲にすることはほとんどなく、まるで高級トラックといった風合いを楽しむことができる。

搭載されるエンジンは、4.7リッターV8SOHC。310hp、最大トルク330lb-ftを発生させる。この上にさらに5.9リッターHEMIも存在するが、あえて高出力を望まないのであれば、日本国内においては十分なパワー&トルクを発生させる。フィーリングも良好だし、6速ATとのマッチングも良く、トラックとは思えないほど高級車然としている。

質素でチープなトラックテイスト、というのがひと昔前までの印象だったが、今のラムにはそういった雰囲気がまったくなく、見た目、風合い、触れた時の印象…、すべてにおいて過去のトラック的なテイストを越えた、高級乗用車的な質感を有している。ちなみに、4.7リッター系にはコラムシフトが、5.9リッター系にはフロアシフトが採用される。

メーターパネルの質感の高さはいうまでもなく、ライト点灯時のダイヤルなどのタッチが硬質で、安っぽさを微塵も感じさせない。

近年、ラムトラックの人気が再び高まりつつある

 この車輌はクワッドキャブということで、4ドアモデルとなるが、同様に存在するクルーキャブよりはリア居住スペースが小さく、撮影時に大人が座ってみたが、日本での使用においては特に問題ないと思われる。
 ちなみに、クワッドキャブとクルーキャブは、全長自体は変わらないものの、クルーキャブの方がリアの居住スペースが広くなる分、荷台を短くすることで調整している。

 この車輌に搭載されているエンジンは、4.7リッターV8SOHCで310hp、最大トルク330lb-ftを発生させる。それを6速ATで駆動させる。余談だが、他のラインナップに3.7リッターV6と5.7リッターV8HEMIも存在し、このHEMIに関しては、390hpを発生させる。
 だが、日本の街中ではこの310hpのV8であっても、まったくもってストレスフリーで走ることが可能である。6速ATとのマッチングも最良であるし。

 トラックにおいては革新的なリアサスを持つこのラムは、まるで背の高い高級車のようにスムーズに走る。トラックとしてバタバタした、ちょっと弾むような乗り味は微塵もなく予想外によく走る。筆者はこの年代のラムトラックに乗るのは初めてだったが、驚きを通り越してちょっと言葉が出ないほど新鮮であった。

 「近年、ラムトラックを新車か程度の良い中古車(1、2年落ち)で乗りたいという方が多くいらっしゃいます。これもラム自体の良さが認識されつつあり、逆輸入車とは違って、アメ車ならではの迫力を備えたトラックとして認識されているからだと思います」とはスタッフ談。

 聞けば、ラム自体のクオリティは年々上がっていて、トラブル等も全くないと言うから心強い。近年のラムトラックに関して興味を持つ方は、レアルトレーディングのようなラムトラックに実績あるショップで車輌を探してもらうのが得策である。

 ちょっと前までは、それこそ厳ついデザインやパワーばかりに目が行きがちだったラムトラック。まさか、ここまで進化しているとは…。まさに寝耳に水。現行ラムトラック、恐るべしである。

シートは、レアルトレーディングが現地にて貼り換えをしている。レザーの風合いが良く、ステッチや刺繍などのクオリティは高い。シートにはコシがあり、硬質なタッチがクルマによく似合う。

クワッドキャブであり、クルーキャブよりもリアの空間が小さいが、実際に座ってみると、普通に大人が過ごせるだけのスペースは有している。

社外品のトノカバーを現地にて装着してきた。日本では必需品である。

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