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[試乗記]

高年式V6モデルは非常にタマ数が少ない

2023 ダッジチャレンジャー SXT Plus

モパーカラーをまとったV6モデルはもっと少ない

「車体のコンディションを重視して高年式が欲しい。けれどV8モデルほどの金額は厳しい」という方に非常に人気が高いV6モデルを取材した。まずはSXTである。

更新日:2025.11.29

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/BUBU / ミツオカ TEL 0120-17-2290 [ホームページ] [詳細情報]
     BUBU横浜 TEL 045-923-0077 [ホームページ] [詳細情報]

高年式の低走行+サブライムグリーンのV6個体

 2023年いっぱいで生産終了したダッジチャレンジャーだが、今なお売れている。その販売傾向は、まずは低年式の価格帯が安いもの。いわゆる復刻モデルの初期型V8モデルである。

 そして次に人気なのがV6モデル。「車体のコンディションを重視して高年式が欲しい。けれどV8モデルほどの金額は厳しい」という方に非常に人気が高い。

 だが。高年式V6モデルは非常にタマ数が少ない。当時の市場の中心がV8モデルだっただけに見つけること自体が難しい。そしてバリエーションもあるから「どれでもいい」というわけにはいかない・・・・。
 
 ということで、BCDにて今買えるV6モデルを解説してもらった。まずは「SXT」について。

 2008年にデビューした現代版チャレンジャーは、1970年に登場したダッジチャレンジャーの復刻モデルであった。

▲2023年のSXT。BCD認定中古車。走行8849キロのラストコール。

▲高年式のSXTだけでもレアだが、サブライムグリーンの個体となればかなりのレア物と言えるだろう。

 すなわち、2008年から2014年までの前期型は「1970年モデル」をデザインベースに、2015年から2023年までの後期型は「1971年モデル」がデザインベースになっている。

 くわえて、その他過去のモデルを彷彿とさせるモデルやネーミングを積極的に使用しラインナップを増やし、当然ながら、初代ベースモデルのチャレンジャー6に該当するモデルも復刻させていた。それがV6エンジン搭載モデル。

 チャレンジャー6とは、1970年のデビュー時に存在していた直6エンジンを搭載したベースモデルのこと。現代版においては直6ではなくV6エンジンであったが、現代版のデビュー当初からベースモデルとしてラインナップされていた。そして日本での販売率もかなり高かった。

 実際、2014年までの前期型ではV6エンジン搭載モデルの販売率が日本では非常に高かったのだ。

 そんなV6エンジン搭載モデルであるが、デビュー当初はSE、SXTのグレードがあり、排気量は3.5リッターであった。その後SXTのみになり、排気量が3.6リッターへとアップしている。

▲搭載されるエンジンは3.6リッターV6で303hp、最大トルク268lb−ftを発生させる。

▲チャレンジャー最終年式を示す「LAST CALL」のプレート。

▲ボンネットフード形状がV6特有になっている。

 だがV6エンジン搭載のSXTであるが、V8エンジン人気の上昇とともに日本での扱いがどんどん減っていった。多くの専門ショップがV8モデルを積極的に輸入している一方で、V6を扱うショップがどんどん減っていったからである。

 そんななかで、BCDは2020年以降も積極的にV6モデルを輸入しており、今現在においてもBCD認定中古車を有するなど、V6モデルのタマ数を多く所有している。

 聞けば、「V8モデルの人気高は以前と変わりませんが、V8比での維持費の問題や燃費性能等、また地方在住の方で、実用的なV6モデルとして積極的に求める方が多くいらっしゃいます。また弊社がかつて販売したBCD車両が下取り等で戻ってきた優良な管理ユーザー車もまりますので、未だ問い合わせが多くあるんです」

 当然ながら、V8モデルよりも購入価格帯が下がるために買いやすいという理由がある。また搭載されるV6エンジンは、クライスラー300やジープラングラーに搭載されていたものと、チューン内容は違えど同機。

 よってV6エンジン自体の性能や耐久性、およびディーラー車としての認知度もある=それらを知る方々にとっては安心感に繋がる。くわえて、すでにチャレンジャー自体が生産終了しているが、上記他モデルたちとパーツ類の互換性があるから不安なく長く楽しめる可能性が非常に高い。

▲フロントグリルもメタルパーツでV8やV6GTとは異なる。

▲SXTの標準は235/55R18インチだが、Plus仕様だから245/45ZR20インチが装着されている。

▲Plus仕様にはメタルの給油口が装着されている。

 またV6とはいえ後期型なら、その走りのレベルや質感もかなり高い。搭載されるエンジンは3.6リッターV6で303hp、最大トルク268lb−ftを発生させ、それを8速ATにて駆動する。

 エンジン自体に300hp以上のパワーがあり、例えばR/TのV8エンジンと比較すれば69hpのパワー差があるが、同時に車重差でV6モデルが135kg軽いから、フル加速では、差し引きでそれほどの差は出ないだろうという考え方も成り立つ。

■3.6リッターV6
・303hp/6350rpm
・268lb-ft/4800rpm
・車重:1742kg

■5.7リッターV8
・372hp/5200rpm
・400lb-ft/4400rpm
・車重:1877kg(その差135kg)

 もちろんV8パワー、V8サウンドは素晴らしいし、当然、それが理由で購入に至ることが多いのは事実。ただしV8とV6との数値的な「差」を求めた場合、3.6リッターV6と5.7リッターV8とでは大した差がないとも言えるのだ。

▲インテリアの形状に違いはないが、使用されている素材の違いは若干あり。サンルーフが装備されている。

▲組み合わされるミッションは8速AT。

▲視認性の良いメーターはチャレンジャーならでは。

 ということで、2023年型SXTのBCD認定中古車である。走行約9000キロということだから、走行距離のかなり少ない2023年モデルということが言えるだろう。

 またPlus仕様だからレザーシート、サンルーフが付き、20インチホイール、リアの給油口がメタルパーツになっている。プラスして2023年モデル=最終モデルであるからラストコールである。

 そしてさらなるポイントが、サブライムグリーンのボディカラー。上記した通り、実用性のV6モデル=保守的なオーナー像がイメージされるから、必然的にボディカラーは「白か黒」が求められるかもしれない。恐らく他のショップであれば、間違いなくそのどちらかのボディカラーが優先されるはずである。

 だが、BCDにおいては、そうした実用カラーの個体を用意する一方で、V6モデルであっても往年のチャレンジャーを感じたいという方々の希望に応えるようなラインナップが形成されていたから、V6モデルにおいてもモパーカラーが取り揃えられていたのだ(他店では絶対に扱われないような「逆に非常に魅力的とも言える」ボディカラーの個体が用意されていた)。

 だから、チャレンジャーの生産が終了した今もなお、多くの中古個体を扱っており、魅力的なグレード、ボディカラー等を備えたチャレンジャーが多く展示されているのである。

 最終2023年モデルの「SXT」は、はっきり言ってBCD以外では取り扱わないようなグレード。だからレアな個体であり、高年式の低走行+コンディション良好車なV6モデルが欲しいと思う方々には最適な個体と言えるかもしれない。

▲コンディション良好のブラックレザーシート。

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