TEST RIDE

[試乗記]

V6エンジン搭載のパフォーマンスモデル

2021 ダッジチャレンジャー GT

エンジン以外はR/Tとほぼ同じスペック

「車体のコンディションを重視して高年式が欲しい。けれどV8モデルほどの金額は厳しい」という方に非常に人気が高いV6モデルを取材した。GTについてである。

更新日:2025.11.30

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/BUBU / ミツオカ TEL 0120-17-2290 [ホームページ] [詳細情報]
     BUBU横浜 TEL 045-923-0077 [ホームページ] [詳細情報]

ライバルはSXTではなくR/T

 もう一台が「GT」である。1970年デビューのチャレンジャーに存在していた直6エンジン搭載のベースモデル、いわゆるチャレンジャー6は、現代版チャレンジャーにも同様に存在していた。

 それがV6エンジン搭載の「SXT」であり、このV6モデルは2008年のデビュー当時から存在し、日本でもかなりの数が販売されていた、というのは前項で述べた通り。

 そしてチャレンジャー全体のマイナーチェンジが2015年に行われ、2017年にはV6搭載モデルに二度目のマイナーチェンジが施される。そしてその時登場したのが「GT」である。それ以降「SXT」と「GT」の併売となった。

▲チャレンジャーGTの中古車。走行9356キロの個体。

▲GTには4駆もあるが、この個体は2駆のGT。

 デビュー当時から本国アメリカでもV6モデルは実用モデルとして扱われることが多く、チャレンジャーの格好はしているものの、サスペンション等はスタンダード仕様で乗り心地良く燃費にも優しいというモデルであった。

 そこで2017年に登場した「GT」には、同じV6エンジン搭載モデルではあっても、2つの大きな違いを加え「変化」を生み出した。

 その一つが「AWD」の登場である。いわゆる寒冷地仕様というやつで、アメリカ国内の積雪地方でも乗れるチャレンジャーが欲しいという要望に応えたもの(「SXT」にも同時にAWDが追加されている)。

 そしてもう一つが「パフォーマンス」の追加である。「SXT」と同様の2WDのV6エンジンではあるが、それを存分に使い切れる走り仕様である=V6しか買えなくてもV8並に走れる仕様にしてあげようというメーカーの良心であった!

 その当時日本にも「GT」が一時的に輸入されることが多くなり、日本の寒冷地における「GT」AWDの人気は非常に高かった。事実、筆者の知り合いの知り合いも「GT」AWDを北海道で今も乗っている。

▲搭載されるエンジンはSXT同様の3.6リッターV6で303hp、最大トルク268lb−ftを発生させる。

▲同じV6でもSXTと異なるボンネットフード。V8R/Tと同じ形状。

▲こちらもSXTとは異なるグリル内はブラックアウトされている。

 だが、今回取材した販売個体の「GT」は2WDであるから、2WDベースの「SXT」と「GT」の違いを見ていくと、そこには結構な違いがあるから知っておくべきである。

 大きな違いはボディエクステリアとサスペンション&ブレーキである。「SXT」は独自のエクステリア仕様になっているが、「GT」はV8搭載の「R/T」と同じエクステリア仕様になっている。

 よって「SXT」はじっくり見れば「V8搭載モデルではなくV6モデルだな」との判別が可能だが、「GT」においては瞬時の見分けは難しい。

 一方、サスペンションの違いも明白である。「SXT」はスタンダード仕様であり、「GT」には「R/T」と同一のパフォーマンスサスペンションが装着されている。

<サスペンションの違い>
■「SXT」:スタンダード
■「SXT AWD」&「GT AWD」:ノーマルデューティサスペンション
■「GT」&「R/T」:パフォーマンスサスペンション

<タイヤサイズ>
■「SXT」標準:235/55R18インチ
■「GT」標準:245/45ZR20インチ

▲ホイール&タイヤは245/45ZR20インチ。ブレーキはデュアルピストンのキャリパーでローターサイズもSXTより大きい。

▲ブラックアウトされた給油口。

▲インテリア形状に基本的な違いはない。個体の状態も非常に良い。

 またブレーキにおいても違いがあり、「SXT」はシングルピストンのキャリパーだが、「GT」はデュアルピストンのキャリパーでローターサイズも12.6インチからひと回りサイズが大きくなった13.6インチ。この「GT」のサイズ感は「R/T」の標準仕様と同じブレーキサイズ仕様である。

 
 そして細かい違いだが、GTにはステアリング裏にパドルシフトが付いているから(SXTにはない)、これだけを見てもGTの走りに対する思いの強さが伝わって来る。

 こうして見ていくと「GT」の比較ライバルは「SXT」ではなく「R/T」ということに気づくだろう=「GT」を思いっきり走らせれば「R/T」に引けを取らないパフォーマンスが感じられるからだ。

 前項の「SXT」でも述べたが、V6モデルとV8R/Tとの差はさほど大きくはない。よって、「GT」と「R/T」とでは装着されているサスペンションやブレーキ、タイヤは同じサイズであるから、その差は「SXT」以上にわずかなものと言えるかもしれない。

▲組み合わされるミッションは同じく8速AT。

▲違いはGTにはパドルシフトが装着されている。

▲メーター内の視認性等にも違いはない。

 ということで2021年型の「GT」取材車両である。走行約9000キロの中古車両。4年落ちの1万キロ未満の個体ということで、想像以上にコンディションは良好。

 ボディ&インテリアにおける瑕疵はないし、全体的なヤレはほとんど感じないから、この先まだまだ乗れるし、コンディションを気にして乗る必要は全くないだろう。

 「R/T」に匹敵する走りを可能にする「GT」は、あえて「V6だから」と嘆く必要が全くない仕様であるから、購入後の維持費等を考えてあえてV6にしなければならない方にはうってつけの存在と言えるのである。

▲この個体はファブリック素材のバケットシート。非常に丈夫な素材だけに長く乗ってもヤレが少ない。当然、コンディションも良い。

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