更新日:2019.06.24
文/椙内洋輔 写真/フォードモーター
2014年までの、いわゆる旧マスタング時の最強モデルとして君臨したシェルビーGT500。旧シェルビーGT500は、当時662hpを発生させた最強FRマシンだったが、2015年にマスタングがフルモデルチェンジを行って以降、GT500のデビューはなかった。
そんなGT500が6年の空白期間を経て遂に登場した。超アグレッシブスタイルと700hp以上のパワーを引っ提げて。
ベースとなるマスタングは、シェルビーGT350。マスタング自体は2018年にマイナーチェンジを行っているが、そのフェイスを使用せず、GT350をベースにして製作されている。
だが、GT500は固有のスタイルを貫いている。大型フェンダーやアグレッシブなスプリッター、さらには取り外し可能なボンネットベンチレーションを備え、圧倒的な攻撃的フォルムを形成しているのである。
くわえてエンジンもGT350をベースにしながらも圧倒的なパフォーマンスを実現。5.2リッターV8エンジンにスーパーチャージャーを装備して760hp、最大トルク625lb-ftを発生させる。この数字は、旧モデル時の662hpを遥かに上回る98hpアップを達成している。
ちなみにGT350に使用されているV8NAエンジンにはフラットプレーンのクランクシャフトが使用されているが、GT500にはクロスプレーンのクランクシャフトが使用されているということである。
このエンジンに組み合わされるミッションが7速DGT。DGTとはデュアルクラッチトランスミッションであり、すでに使用されているフォードGTと同機というからその信頼性はかなりのもの。
結果、インテリアからシフトノブが消え、ダイヤル式のギアセレクターのみが配置され、ステアリング裏のパドルにてシフト操作することになる。なお、現状ではMTミッションは存在しないという。
サスペンションも350ベースであるが、さらに一段リファインさせ、市販車レベル最大サイズのブレンボブレーキを装備(16.5インチ)、組み合わされる20インチホイールはオプションでカーボンホイールが装着可能というからさらに次元の高まった走りが可能になる。なお、タイヤサイズはフロントが305/30-20、リアが315/30-20インチ。
760hpをフォードGT譲りのDGTで操る新世代のアメリカンマッスル。これまでとは次元の違う速さが得られるGT500は今夏、発売が開始される。
この音、動き、そして見栄え。今度のは相当速そう、ということが見れば分かります。
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