TEST RIDE

[試乗記]

当時初のメーカークオリティ500hpオーバー車

2012 フォード マスタング シェルビーGT500

フォード&マスタングファンなら一度は乗りたい絶対的存在

日本において絶対数の少ない存在、2012年型シェルビーGT500を取材した。

更新日:2025.05.29

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/BUBU / ミツオカ TEL 0120-17-2290 [ホームページ] [詳細情報]
     BUBU横浜 TEL 045-923-0077 [ホームページ] [詳細情報]

入手できるチャンスはそう多くない

 ここ十数年のアメ車の動向を振り返ると、2010年前後から劇的に進化していることに気づく。特に信頼性とパフォーマンスが格段に上がり、アメ車史的にも画期的というか個性的なマシンが多く排出された。

 なかでも、2007年にデビューしたシェルビーGT500は別格だった。とにかくV8パワーが強調されたマシンだったのだ。

 2009年当時でマックスパワーは500hp、2010年型は540hpとなり、2011年型で550hpとなる。さらに2013年では当時最強の662hpとなり、最高パフォーマンスを発揮する当代一のマッスルカーになった。

 が、これには当時のライバル関係に起因する。その当時のコルベットZ06が511hp、同ZR1の647hp、そしてデビュー間近だったカマロZL1の存在…。

 要するに、ひとりだけ歩みを止めることが許されない状況だったためモデルイヤーごとにパワーアップが図られていたのである。

▲2012年型シェルビーGT500のBCD認定中古車。走行約4.8万キロの個体。

▲もはやこのレベルの中古車が入手出来ること自体が非常に稀。そのくらい個体の数が少ない。

 そんなシェルビーGT500のエンジンは5.4リッターDOHC V8スーパーチャージャー。最後の二年間のみ5.8リッターになったが、基本ベースは5.4リッター。

 DOHCユニットなのはフォード社内のSVT(スペシャル・ビークル・チーム)が深く関わっていたからであり、それ以前のマスタングSVTコブラ(マイチェン前)時代から彼らはそれを続けていた。

 そして、エンジンを組み上げた責任者のネームプレートをブロックに貼るのも彼らの流儀であった。

 組み合わされるギアボックスは6速MTのみ。シフトノブが白い球型なのは、旧時代のチューニングマシンを再現したものだが、シェルビーGT500はデビューした2007年当時からMTのみのギアボックスでドライバーを制限していたのである。

 シフトストロークは硬質なショートタイプで、クラッチも重い部類に属するが、つながりにクセがなく安易にスタートできるのが特徴である。

▲搭載されるエンジンは5.4リッターV8スーパーチャージャー。2012年型は550hpを発生させる。

▲フォード社内のSVT(スペシャル・ビークル・チーム)が深く関わっていたエンジン。

▲エンジンブロックにはエンジンを組み上げた責任者のネームプレートが貼られている。

 くわえて、その際の濃厚なV8エンジンフィールが絶品。この当時のマスタングを含むフォードV8は、シボレーやダッジとは異なる音色を発し、ドライバーを魅了する。

 特にシェルビーGT500のそれは絶品で、当時「フェラーリとはまた違う荒々しい特徴の持ち主だが、伍するくらいの感覚性能を持っている」と感じていたが、その印象は今も全く変わらない。

 だからこそ、フォードファン、もしくはマスタングファンなら是非とも一度は乗って欲しい現代版名車の一台である。

 だが、当時から多くの個体が日本に輸入されていたわけでないし、すでに所有されている方がいるとすれば当然大切にされているだろうから、中古車市場で滅多にお目にかかることはないだろう。

 仮にあったとすれば、整備不良車やトラブルを抱えたままの未処置車両といった感じではないか。要するに危険をはらんだ個体である・・・・との想像は可能である。

▲シェルビーといえばレーシングストライプ。赤いボディに白いストライプがよく似合う。

▲ホイールは純正サイズを装着。コンディションも年式ほど悪くはない。

▲当時のマスタングがベースとなったインテリアでシンプルな形状であるが、走りのマシンとしては必要十分。

 が、目の前にある2012年型シェルビーGT500は、そんなイメージとはかけ離れたレベルの中古車であった。走行4.8万キロの修復歴なし。すでに13年前の車両だが、年平均走行4000キロにも満たない低走行の個体。

 くわえてボディ外装の状態も良く、インテリアにもヤレや瑕疵はなく、荒っぽく使われた形跡は微塵もない。シートに座り各部を動かしてみても、その動作に違和感は皆無。「え、スゴイ個体ですよね、これ」と思わず口ずさんでしまったほど。

 その理由は、個体がBCDの認定中古車であるから。もともと、BCD車両としてカリフォルニアから輸入された個体は、BCDのチェックを受けユーザーさんの元へ販売。そして長い年月を経て大切にされ、その間の整備はBCDが定期的に行ってきた。そしてそれが売りに出されることになり、今回の取材になったという流れ(ざっくりした概要)。

 よって、BCDの管理ユーザー車であったからこそのコンディションの良さであり、決して出会えないであろう名車的存在の中古車誕生である。

▲シフトノブが白い球型でシフトフィールは短い硬質なタイプ。

▲クラッチも重い部類に属するが、つながりにクセがなく安易にスタートできる。

▲当時の質素なセンターコンソールに今は亡き旧時代の面影を感じる。

▲アナログメーターがレッドゾーンまで気持ちよく吹け上がる。その際の音色が最高。

 ちなみに、500hpだったエンジンパワーは2010年型で540hpとなり、2011年型から550hpとなっているが、これはエンジンのヘッドのみがアルミとなり前年比10hpアップとなっている。

 なので2012年型も同様の550hpであるが、翌2013年からボディフロントマスクが変わり、5.8リッターエンジンを搭載することになるため、モデルイヤーの始まりが通常よりも早まっていた。

 よって、2012年型は劇的に個体数が少ないと言われており、そういう意味での希少性を含むのが2012年型である。

▲ボディカラー同様にラインが入ったレカロ製バケットシート。ホールド性も良好で、このままサーキットも走れるレベル。

▲ヘッドレストにはコブラの印入り。

 今となっては500hpオーバーのアメ車は至って普通の存在かもしれないが、GT500のデビュー当時においてはメーカークオリティ500hpオーバー車の希少性はかなり高かった。

 だから当然メンテナンスフリーとは行かないが、それでも「機械的な信頼性は今も全く問題はなく、定期的な油脂類の交換やフォード専用電子デバイスによるチェック等で十分にまかなえ、同時にパーツもまだまだ普通に手に入るということで、中古車購入にまつわる不安要は今の所全くない」とBCDスタッフが教えてくれた。

 現代版マッスルカーの名車候補として君臨するシェルビーGT500。そのコンディション優良車を入手できるチャンスはそう多くないだけに、待ち望んでいた方にはかなりの朗報だろう。

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