TEST RIDE

[試乗記]

R/Tでしか選べないクラシックパッケージ装着車

2015 ダッジ チャレンジャー R/T プラス

「392」ではなくあえて「R/T」に乗る動機に

現代版ダッジチャレンジャーのなかでもクラシカルな雰囲気満点な一台を取材。まさに往年のチャレンジャーを彷彿とさせる仕様であった。

更新日:2026.06.25

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/BUBU / ミツオカ TEL 0120-17-2290 [ホームページ] [詳細情報]
     BUBU横浜 TEL 045-923-0077 [ホームページ] [詳細情報]

1970年をリスペクトしたクラシックスタイル

 1970年、アメリカのモータリゼーション黄金期に産声を上げた初代ダッジチャレンジャー。当時最強エンジンと謳われた「426HEMI」や「440シックスパック」など、世界を震撼させる超ハイパフォーマンスモデルが数多く存在し、人々はその絶対的なパワーと速さに熱狂した。

 しかし、そんなパワーウォーズの中で、ストリートの若者たちから最も愛された大本命こそが「R/T」。R/Tとは公道(Road)からサーキット(Track)までを意味し、上級グレードほどの大パワーはなくとも、入手しやすく適度に速くそしてカッコイイというグレード。

 そんな当時のR/Tにおける象徴的なスタイルが、R/Tサイドストライプと5本スポークのラリーホイールの組み合わせ。で、その時代に確立されたクールなR/Tの佇まいを現代版チャレンジャーで蘇らせたのがR/T クラシックパッケージである。

▲2015年型R/Tプラス クラシックパッケージの走行約4.1万キロの個体。

▲フルノーマル状態かつコンディション良好かつ低走行車という非常に希少性の高い個体だった。

 現代版チャレンジャーの中古車選びにおいて、人気筆頭は392エンジンを搭載したスキャットパックだろう。確かに1970年当時の426HEMIを彷彿とさせる392エンジンのパワー&加速力は魅力的である。しかし、392エンジンにはないもう一つの選択肢。それがR/T クラシックパッケージ。これぞ1970年モデルへのリスペクトとも言える存在である。

 ちなみに、このクラシックパッケージは、V6モデルにはもちろん、392やヘルキャットには存在しない、R/Tにしか選ぶことのできないパッケージであり、現代版チャレンジャーにおける最もピュアなクラッシックスタイルである。すなわち、392ではなく、あえてR/Tを選ぶべき理由となるスタイルなのだ。

 くわえて、このクラシックパッケージは、2014年までのチャレンジャーにも存在していたが、ご存知のように2014年以前と2015年とでは、超えられない決定的な一線が存在する。その一つが内装のクオリティや装備。2014年までのプラスチッキーな質感、そして古典的な5速AT etc

▲往年のチャレンジャーを彷彿とさせるスプリットグリル。

▲ピッチブラックのボディに映える伝統のデュアルストライプ。これがまた非常によく似合っている。

▲ポリッシュドアルミの20インチ5本スポークホイールの状態も良好。

▲初代モデルからそのまま受け継いだ往年の「Challenger」筆記体エンブレム。

 一方で2015年は現代版チャレンジャー史上最大の変化が加えられた年であり、中身は驚くほど進化を遂げている。中でも最大の変化が8速ATの採用=2014年までのクラシカルなスタイルをそのまま引き継ぎながら、走りの信頼性と洗練さのレベルを引き上げたのが2015年型である。

 なお、このクラシックパッケージの装着が可能だった年式は2015年から2018年のたった4年間。その後T/Aパッケージやシェイカーといったパッケージへと移行していくことになるから、R/Tクラシックパッケージは非常に希少性の高いモデルと言える。

 そして今回取材した個体は、希少性とコンディションがこれ以上ないレベルでバランスしているモデルであった。現代版チャレンジャーは、そのキャラクターゆえに荒々しく乗り回されたり、社外パーツでカスタムの手が加えられたり、といった個体が少なくない。

▲給油口もクロームパーツで統一されている。

▲搭載されるエンジンは5.7リッターV8。375hpを発生させる。V8サウンドも健在。

▲2015年を境に激変したインテリア。個体のインテリアの状態も非常に良い。

 そんな中古車市場において絶版モデルの、さらにクラシックパッケージ装着車の走行約4.1万キロの個体。しかもオリジナル状態を美しく保ったピッチブラックのボディ。長年に渡りチャレンジャーの販売&アフターを続けてきたBUBU横浜ならではの個体とも言える。

 そして実車を見ればみるほど1970〜71年のDNAが息づいていることがわかる。フロントフェンダーに輝くのは、現代的なブロック体ではなく、初代モデルからそのまま受け継いだ往年の「Challenger」筆記体エンブレム。

 ピッチブラックのボディサイドには、伝統のデュアルストライプが走り、足元には初代のクロームオマージュである気品高いポリッシュドアルミの20インチ5本スポークホイールが奢られている。

 下手に社外パーツでいじる必要は一切ない、ノーマルの状態で100%完成された現代版チャレンジャーのクラシックスタイルがここにある。しかも各部のコンディションも素晴らしいレベルで希少性も高い。

 くわえてこの個体はプラスであるから、ナッパレザーとアルカンターラのコンビシートが装着され、夏には背中を涼しく潤すベンチレーション、冬にはシート&ステアリングヒーターが作動する。

▲それ以前の5速ATから8速ATへと進化したことで、走りのすべての面で向上している。

▲クラシカルな雰囲気に似合うインテリア&メーター類。

▲R/Tプラスのためシートはナッパレザーとアルカンターラのコンビになっている。

 搭載されるエンジンは、5.7リッターV8で、375hpのパワーを発生させる。そして8速ATと組み合わされる。いわずもがな392エンジンよりもパワーは低いがそれでも350hp以上のパワーがあるわけだから十分とも言える。そしてご機嫌なV8サウンドは、パワー数値にかかわらず健在である。

 余談だが、最新のダッジチャージャーが本国で発売開始しているが、やはりというべきか、ガソリンエンジンモデルの売れ行きは鈍いという。現地で言われているのが、「V8ではない」というもの。「どんなに速かろうが、V8でないものは買わない」という、一定の層がまだ確実にいるのである。

 ということも含めれば、1970年をリスペクトしたクラシックスタイルをまとったV8エンジン搭載のチャレンジャーは、最新の直6ツインターボを搭載した新型チャージャーよりも価値が高い! くわえて、チャレンジャー専門店とも言えるBUBU横浜が販売する素性の良いコンディションの個体。

 そういう意味では、これを逃すともう二度と巡ってこないかもしれない最後のチャンス、とも言えるだろう。

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