更新日:2014.03.04
文/細川智明 写真/フォード
先日、フォード千葉浜野店に伺った時に目にした1台の中古車。あまりの懐かしさに、しばし時を忘れて眺め入ってしまった(写真右)。
2004年型フォードマスタング3.8Gだ。白いボディにストライプが加えられたそれは、インテリアがベージュ基調で構成されていて、俄然オシャレなスポーティカーの雰囲気に包まれていた。
5代目となるこのマスタングの2004年当時、2005年から新型がデビューし(つまり現行6代目のこと)、「そいつは原点回帰によって初代の面影を用いたマスタングだ」という噂がチラホラで出した時であり、正直マトモに評価する気分ではなくなっていた。すなわち、気持ちがすべて「新型への期待」へと持っていかれていたからである。
だがそれから約10年の歳月が経ち、改めて見た5代目マスタングは、当時とはまた違った印象を与えてくれる。というか、超久々だった。もう何百件というアメ車屋さんに取材に出向いているが、この10年まず見かけることはなかったし(マスタングといえば、ほぼ100%が現行型の中古車だった)。
でも、改めて見る5代目は、意外にも「美人」だった。今さらながらだが、気付いてしまったのだ…(だからこそ、「中古車」というカテゴリーがずっと生きていけるのだろうとも思った)。
この5代目マスタングは、1993年にデビューし、デビュー当時は圧倒的な人気を誇ったモデルだった。写真のモデルはその5代目の後期型と言われる存在で、1999年のマイナーチェンジにより登場している型である。
当時から3.8リッターV6と4.6リッターV8(5リッターV8からダウンサイジング)の2本立てであり、V6モデルは193ps、最大トルク30.4kg-mを発生させている。
個人的には、このV6への期待度は高く、何よりシャシーの安定感の高さに感心していたのである。動きのアクションは非常に大きいのだが、慣れれば曲がりのペースも掴め、ロールを許しながらも素早いコーナリングが可能だった。当時の「スポーティなアメ車ってこんな感じだよな〜」といったレベルの中では、かなり高次元な走りが可能だった(じつは、もっともお勧めなのが、コンバーチブルなのだが…、その話はまたいつか)。
ちなみに過去、この3.8Gに乗って東京→御殿場→山中湖→中央道経由の東京戻り約320.8km走行で45リッターのガソリン消費を記録している。リッターあたり約7.12キロというから「こんなものかな〜」というレベルだった(かなり飛ばしたけど)。
現行6代目マスタングが2006年に、初代モデルの復刻デザインでデビューしたが、そいつは基本箱形ボディを形成し、マッスルカー的な雰囲気が見て取れ、俄然魅力的なアメ車になった。
対してこの5代目マスタングは、どちらかというとスポーティクーぺとして流麗なスタイリングが、今となっては魅力的である。しかも走行3万3000キロ弱で総額100万円以内で買えるという(しかもD車)、ある意味奇跡的な物件に出会えるのも、5代目ならではと言えるだろう。
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