更新日:2014.11.27
文/田中享(Tanaka Susumu) 写真/古閑章郎(Koga Fumio)
先に開催されたロングビーチクラシックスについては、担当者が写真や記事を追々アップすると思います。また、このアメ車ワールド賞を進呈したエルカミーノについても紹介するはずなので、クルマの詳細やオーナーさんのコメントについてはそちらを参照してもらうとして、ここでは選者である私の選考理由をちょっとだけ書いてみたいと思います。
そもそも今回のロングビーチクラシックスというのは、その名の通りアメリカの西海岸のスワップミートやユーザーミーティングをイメージして開催しました。大会会長である九島辰也氏からして、いかにもカリフォルニアでノンビリ生きていそうな日本人離れした緩ーい感じの人ですしね(笑)。
「あんま肩肘張らずにさ。ノンビリした雰囲気がいいよね?」「大人のイベントにしたいね」「五月蝿いショップやヤンキー兄ちゃんいらないよ」「細かいことはいいじゃん?」みたいな?(笑)。
運営スタッフのメインとなった元デイトナ編集長や現エーカーズ編集長なども含め、主催者側にアラフィフの方が多かったし。私なんか今回の関係者の中では一番の若輩者でしたからね。色んな意味で年齢層高かったんですよねぇ。ま、だからこそ落ち着いた雰囲気の良いイベントになったと思うんですが。
そんな感じで開催されたイベントでしたから、カーショーと言ってもノンビリしたもんでした。カテゴリー分けなんかも最小限にしてたし。参加者投票以外のアワードは、各媒体の責任者が好みで選んだ感じ? 少なくとも私は、完全に個人的な趣味でチョイスしました。
何時もの事ですが、イベントって運営に携わっちゃうとけっこうバタバタするんで、会場内の参加車両をゆっくり見て回る閑なんてないんですよね。なので、今回も会場をサーッと見て回って、パッと目についた車両を直感的に選びました。
もうかれこれ15年くらい前になりますが、20世紀末から21世紀初頭にかけてアメ車雑誌の編集をやってる頃、この型のエルカミーノはちょくちょく取材してたんですよね。当時はけっこう人気があったし、その割に価格もそこそこだったので、業界ではポピュラーなモデルだったんです。イベントやツーリングに取材に行けば、必ず数台は見る事が出来きたし。
でも、さすがに最終モデルが発売されてから四半世紀以上経つ今となっては、この型のエルカミーノも随分と見なくなってきました。たまに見かけてもボロボロだったり、逆にえらく奇麗にレストアされていたりカスタムされていたり。そこそこに程度が良さそうな、ごく普通の個体というのはすっかりと見なくなった。で、今回の会場でこのエルカミを見た時に「あっ、なんか懐かしい感じだな」と(笑)。
いかにも「普段から足にしてます」て感じで特別奇麗にしてるわけではないんですが、パッと見た感じの全体像がシャンとしててそこそこ程度は良さそう。ホイールとかステアリングとか、何気にオリジナルを保ってて変にイジってないのもいいし。
適度に色あせたブルーシルバーのボディカラー。ベッドにはカラフルなサーフボード、ボンネットには愛犬(笑)。雰囲気的に大磯というロケーションにマッチしてるというか。車内は色んな荷物が散乱してて雑然としてるんですが、シートや内張りは奇麗だし、足下も汚れてないんですよね。しっかりと掃除してるというか。
何と言うか、「道具として普通に使ってます。もちろん大切にしてます」という感じ? 粗雑には扱ってないけど、かといって神経質なほど奇麗にもしてない絶妙な感じが、今回のイベントの趣旨にも合致してたんですよね。他にも魅力的なクルマはたくさんあったんですが、うちのアワードに関しては、けっこう一目でこのエルカミに決めちゃったんですよね(笑)。
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