マスタングにおけるコブラは、1993年の登場以来、進化を繰り返しながら生産され、2004年まで存在していた。コブラはキャロル・シェルビー率いるシェルビーアメリカンが使用していた名称だが、第4世代、第5世代のマスタングコブラの開発は、フォードのSVT (Special Vehicle Team)によって生み出された経緯から、本国ではフォードマスタングSVTコブラと呼ばれている。
ちなみに、日本への正規輸入は1996年モデルから1997年モデルまで継続されたのみだ。
まるでロケットのように、猛烈な勢いで加速していく。この、地の底から無限にわいてくるようなトルク感はホントに凄い。その加速は暴力的ですらある。運転時は常に冷静なボクでも「おらおら、ドケドケ」と叫びたくなるくらいだから、このクルマを日本で大過なく扱うには、相当に自制心が必要かもしれない…。と、まあこれが、03年型マスタングSVTコブラに乗った第一印象である。
クルマはスティックシフト(=MT)でドライブするに限る、というのがボクの持論だ。だから、アメ車に乗る場合でも可能な限りスティックシフトで乗りたいし、スティックシフトの設定のないクルマには、正直、興味が涌かない。
だが、アメ車をちょっとしか知らない友人は、「アメ車にスティックシフトは似合わない」という。ウインドーを開け、片手でステアリングを握りながら、ダラダラ運転するするのが、アメ車乗りじゃないのか? と。
たしかにそうかもしれないが、このマスタングSVTコブラに乗ってみて、こんなに楽しいクルマなら、是非ともスティックシフトで運転を楽しもうよ、と声高に叫びたい気がしたのだ。
この時代のスタンダードなマスタングには、もう何度も乗ったけど、心底楽しいと思ったことは、残念ながら一度もなかった。
けど、このSVTコブラは、見た目からしていい感じだし、そのちょいワルの雰囲気とスペックがものすごくマッチしている。もう見た目だけでも欲しくなる。
そして実際に乗ればもっと欲しくなる! 搭載されるエンジンは、4.6リッターV8 DOHCスーパーチャージャー。最高出力は390馬力、最大トルクは53.9kg-m。
このV8エンジンは神経質さとは無縁であり、どこから踏み込んでいっても、期待以上のパワーでコブラに鞭を入れてくれる。それでいてブレーキもしっかり強化されているから安心して飛ばせる。
そういう意味では、現行シェルビーGT500も確かに凄いが、中古車としての価値と価格的な面を考慮すれば、SVTコブラの存在価値もけっして侮れないのである。
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