スーパーアメリカンフェスティバル 2018」が8月26日(日)にお台場のウルトラパークにて開催されました。
今年で26回目の開催となるアメフェスですが、お台場で開催されたのは今回が初めて。開催前には「ドラッグレースのないアメフェスがアメ車ファンにどれだけ受け入れられるのか?」と、主催者側はかなり気にしてたようですが、結果的に今回に関しては「成功」だったと言っても良いと思います。
「アメフェスの華」とも言うべきドラッグレースが見れなかったのは確かに残念ではあります。しかし、そもそも近年のアメフェスのドラッグレースは、計測器の故障といったトラブルの影響もあってか、以前ほどの台数は集まっていなかったし。
それに、富士スピードウェイは、日本を代表する世界有数のサーキットであり、関東圏からも中部・関西圏からも行き易い立地条件で、敷地は広大。イベントを行うには最高の施設だとは思うのですが、夏休み中の東名高速の朝夕の渋滞は半端ないですからねぇ…
あくまで筆者の個人的な見解ですが、ドラッグレースというオプションを外した事で、イベント参加者以外の一般来場者の集客も見込める、アクセスに便利なお台場という開催場所を選択出来たことは、アメフェスにとってプラスだったんじゃないかと思います。
主催者側によると「ドラッグレースは例年通りに富士スピードウェイで開催する予定です」とのことでしたし。
「先にお台場という開催場所が良かった」と書きましたが、具体的に良かった点は色々とあります。
その1。お台場が日本有数の観光地であること。
会場の真横には「ダイバーシティ東京」があって、ちょっと歩けば「ヴィーナスフォート」やトヨタの「MEGAWEB」といった観光客にも人気のスポットがあります。
アメフェスの様なカーイベントというのは、お一人様や車好きカップルが参加する分には何の問題もありませんが、家族連れや車に興味のない彼女を持った男には非常に参加し難い面があります。それは何故か?連れが飽きちゃうから(笑)。
アメ車好きのオーナーは半日くらい十分に楽しめますが、付き合わされる家族や彼女はそうはいきません。何と言っても夏休み最後の日曜日ですからね。家族を優先せざるを得ないお父さんが何時もの富士スピードウェイのアメフェスに参加するのは難しいと思います。
でも、今回の開催場所であれば、お連れさんは会場を出て色々と楽しめるので、オーナーさんは誰に気兼ねすることもなく自分の時間を楽しめます。実際、今回わざわざ大阪から家族4人で来てくれた筆者の友人は、その友人以外はとっとと会場を後にして買い物に行ってましたから(笑)。
その2。交通のアクセスが便利なこと。
これは主に首都圏在住のアメ車ファン目線になってしまうのですが、お台場は富士スピードウェイよりも簡単に行けます。
電車の場合、「東京テレポート」や「ヴィーナスフォート」は東京駅から30分程度。クルマの場合、都心部からはレインボーブリッジを渡ってすぐだし、横浜方面からでも千葉方面からでも、首都高の出口を出たらすぐ着きます。
あまり一般的ではありませんが、今回、筆者の知り合いには関西方面からフェリーで参加した人もいますし、羽田空港からのアクセスも簡単です。
富士スピードウェイとお台場では全く環境が違うので比較するのはナンセンスかもしれないし、「富士スピードウェイの方が行きやすかった」という方も少なくないでしょう。しかし、「新たな参加者、新たなファン層の獲得」的な視点で見れば、今回のお台場の開催は良かったと思います。
その3。アワードの授賞式が良かった。
今回の授賞式では受賞者が愛車でステージ前まで行って副賞を手渡され、軽く愛車のポイントをアピールするという手法が取られたのですが、これはなかなか良かったと思います。
どのクルマがどの賞を受賞したのか?が一目瞭然だし、今回は事務局長の増井氏とガレージK&Mの松岡代表、そしてアワードの選者が選考理由を解説したりもしていたので、外から見ただけでは分からない受賞車両のポイントがビギナーにも良く理解できたと思います。
お台場という開催場所を得て、これまでとは少し違う来場者を得ることに成功した今回のアメフェスですが、参加していて「ここは何とかして欲しい」「これはマズいでしょう」と思った点もあるので、こっちも書いておきます。
その1。暑い!というか「熱過ぎ!」(笑)。
いや笑い事じゃなく、マジで熱中症になるかと思いました。
好天に恵まれたのは屋外イベントとしては良いことです。が、これも程度問題。今年は猛暑による被害が毎日のようにニュースになるほどですからね。日陰の全くない炎天下に半日居るのはほとんど拷問。というか自殺行為に近いです。
アメ車ワールドとしてブースを出店し、テントで小刻みに休息を取っていた筆者ですら「ヤバい…」と感じたくらいですから、クルマだけカーショーにエントリーしたオーナーさんは本当に大変だったと思います。
もちろん強烈な紫外線や気温は主催者(スーパーアメリカンフェスティバル事務局)のせいではありません。しかし、「だだっ広い駐車場=太陽光を遮るものが皆無」という環境は開催前から分かってたわけですし、避難場所的な大型テントを会場内に何箇所か設置するとか、カーショー参加者にはパラソルや小型テントの設置を許可するとか、何らかの対策は取れたのではないか?とも思います。
というか、来年以降も今回と同じ場所で開催するのであれば、時期を少しズラした方がいいんじゃ?というのが率直な感想です。
その2。会場のコマ割りについての疑問。
今回の会場ではかなり大きなスペースが空いてました。たぶん当日エントリー車のために空けておいたんだと思いますが、これが実に勿体なかった。
事前エントリーなしに当日エントリー出来るというシステムは、ユーザー目線から見ると有難いことではあります。中には「ギリギリまで行けるかどうか分からない」とか「雨が降ったら動かせない」というオーナーさんも居るでしょうから。
でも、せっかくスペースが空いてるにも関わらず、隅っこにギュウギュウ詰にされたスワップミート参加者達はけっこうブーブー言ってたし、アメ車ワールドのクライアントさんにも「こんなにスペースあるんだったらもっと展示車両を持ってきたのに」というショップさんも居ました。
前記した避難所というか待機所的なスペースのこともあるし、コマ割り=会場の構成については、次回から何らからの改善が見られると嬉しいポイントです。
その3。授賞式が長過ぎ!!
今回のアメフェスが殺人的な暑さの中で行われたというのは前記した通りなのですが、その状況の中で行われた受賞式がヤバかった。これまた前記した通り、今回のアメフェスでは受賞車両をステージ前まで走らせてきて、受賞者にコメントしてもらったのですが、受賞車両は全部で20台。仮に1台3分制限だったとしても全部終わるのに1時間かかる計算です。しかし、実際には1台3分どころか最初の頃は5分以上も楽勝でかけちゃってた。
途中からは少し巻いているようでしたが、アレはダメ。途中で何度「僭越ながら、もう少しスピーディに進行していただかないと熱中症になる観客が出ますよ」と進言しようと思ったことか。ま、大先輩方に対して失礼かと思ったので黙ってましたが…。でも、私は途中で撮影を諦めてテントに避難しました。5〜6台目くらいの段階で頭痛がしてきて、これはマジで危険だと思ったので…。
とまぁ「ここは課題だな」と思った点もあったのは事実ですが、トータル的に見れば課題よりも可能性の方が勝ったお台場開催のアメフェスだったのではないか?というのが筆者の率直な感想です。
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