更新日:2014.05.28
文/石山英次 写真/古閑章郎
中古車というのは、同じ年式の同じ車種だとしても、前オーナーの使い方によってコンディションが確実に異なる。
たとえば、オイルはいつ変えたのか、走りは街乗り中心だったか高速中心だったか、オーナーに子供はいたかいなかったか、ペットは飼っていたかどうか、夜に走る方が多かったか、車庫に屋根はあったのかどうか…etc。
すなわち、ちょっとした状況の違いがクルマという機械の集合体にいろいろな影響を与えるのである。
だからこそ「中古車には二台と同じクルマは存在しない」といわれるのであって、同じ年式の同じ車種だとしても、「まったく異常なし」というクルマもあれば、「ちょこちょこトラぶってたまらない」なんてこともあり、差が生じるわけである。
だが、そうした使用歴を含めた 「差」 を解消すべく徹底した品質チェックを行っている中古車が存在する。それこそがここで紹介している認定中古車である。
最初に乗ったクーガは、欧州車風情を感じさせる硬質な雰囲気が十分に残っていた。先々月乗ったエクスプローラーは中古車とはいえ、まるで新車のようなフィーリングだった。さらに言えば、先月乗ったマスタングは5年落ちのコンバーチブルだったが、ボディはシッカリし、インテリア等に使用感はあれど非常にクリーンな状態が維持され、そのまま乗って帰ってもいいと思えるくらいのコンディションであった。
認定中古車とは最近よく耳にする言葉だが、正直「ディーラーが保証を付けた中古車」程度にしか思っていなかった。だが実際に取材してみると、まったく違う状況であることがわかった。少なくともフォード車は、現場を見てしまうと「もう認定中古車でしか買えない」と思わせるほど充実した驚きの内容だった。
今現在、旧エクスプローラーの認定中古車としての動きが活発であるという。認定中古車としての厳しい基準をクリアしただけあって、旧モデルであっても、アメリカンな雰囲気を好む方々に支持されているというこである。
過去に3台、認定中古車の車両に試乗しているが、どのクルマにも心地よい感触が感じられた。それは、ベース車としての資質が厳しく問われ、さらにその後適切なクリーニングや点検整備を受けていたからであった。
フォードは、メカニックの技能を争うコンテストを定期的に行っており、「フォードマイスター」と呼ばれる技師も誕生している。そうした一連のメカニックたちが、フォード専用のテスター等を駆使して、認定中古車を仕上げるわけである。
実際に乗ったこの3台に共通していることは、われわれが感覚的に持っている「中古車だからこんなものだろう」という認識を遥かに超える “感触の良さ” だった。
取材に対応してくれたフォード成城店の兼田氏は言う。
「われわれが認定中古車として扱っているベース車両の8割は新車購入時からの買い替えによる下取り車です。ですから、前オーナー様の前歴というものが分かりますし、状況把握もかなりの確率で可能となります。そうしたものをベースに認定車に仕上げていくわけですから、その過程での品質チェックはかなりのものと自負しております」
正規ディーラー車としてPDIを受けユーザーに納車された新車たちは、ディーラーにて定期的な整備を受け年月を重ねていく。そして数年経ち下取り車として入庫してきた車両は、認定のベース車になるための基準に当てはめられ、要件を満たす車両か否か厳選チェックがおこなれていくという。
「認定中古車は、初年度登録から7年以内の走行距離7万キロ未満という決まりがあります。また修復歴のあるクルマや並行車、さらには法規を逸脱するカスタム車両はすべて除外されますので、ベース車の厳選が品質チェックにおける重要な役割を占めていると言えるでしょう」
こうして厳選されたベース車に対して、認定中古車は100項目の点検と4品目の部品交換を行い仕上げられていくというが、この100項目の点検整備というのが凄い(年式により点検内容は若干異なる)。ステアリング系に始まり、ブレーキ、エンジン、ミッション、電気系に点火系に…etc。恐らく街の中古車店でここまで念入りに点検されている車両は1台もないのではないか、そんな風に思えるほどの細かさである。
認定中古車に関して説明してくれたフォード成城店の兼田氏。ホームページ上で説明されている「認定中古車」に関する情報とは別に、正規ディーラー独自のノウハウとして車両ごとのチェックポイントが存在していることも教えてくれた。
ベース車両となるクルマは、まず車内のクリーニングが行われる。前オーナーの使用歴を鑑み、車内の見えるところだけをキレイにするのではなく、細かい箇所や際にもこだわり念入りに清掃される。またシートや天井内張りの拭き取り等も行われ、新たな中古車としての質感を取り戻すのである。「当たり前のことだろう」と思われるかもしれないが、実際にここまでクリーニングされている中古車はほとんどない。
例えば子供が乗車した時に車内で飲食をしたとか、例えばペットを飼っていたとか…、そういった前オーナーの実情は、普段見ないようなシートの奥底に隠れていたりするものである。今回撮影した個体のリアシート下は、チリやホコリでまみれていた。認定中古車では、そうした使用歴を確実に消してくれる。だからこそ、そういった細かな行動が、試乗時の良好なフィーリングに繋がるのであろう。
程度がバラバラの中古車を、ある一定の基準値まで引き上げる点検整備は、フォードディーラー独自のノウハウによって行われている。
つまり、冒頭で述べた一台一台異なる中古車となったベース車のコンディションを、この100項目点検整備によってある一定の基準値まで引き上げ、それぞれのコンディションを整えることが認定中古車としての “使命” であり “魅力”となるのだろう。
そしてだからこそ、どの車両に試乗しても心地よい感触の良さを感じることができたのである。
「100項目の点検整備に関して付け加えさせてもらえれば、あえて明記しておりませんが、われわれメーカーの人間が常日頃扱ってきた台数の豊富さや車両のクセ等の認識により、車種ごとのチェックポイント等が分かっておりますので、そういった重点チェックも行われております。それらは、いわゆるディーラーとしてのノウハウと言われるもので、専門分野だからこそ分かるポイントでもあるのです」
社外秘ということで明確な返答はもらえなかったが、日本の道路を走ることによってフォード車に起きる様々な事例をノウハウとして持っているということであり、認定中古車ではそうしたポイントのチェックも行われ、また必要とあれば調整され、納車されるわけである。
すなわち、認定中古車とは、フォード車に精通した人間が、ディーラーに蓄積したノウハウをを加えて仕上げた、こだわりの “中古車” なのである。だからこそ、「単なる中古車」にはない輝きを放っていたのだろうし、「1年間、距離無制限」といった手厚い保証がつけられるのであろう。
フォード本国の基準に照らし合わせたメカニックの称号は、4段階の最高レベル「レベル4」まで存在し、日本にもこの「レベル4」を取得しているメカニックが数名存在するという。フォードはこうしたメカニック養成にも力を入れており、車両整備のレベルを全体的に引き上げる努力を怠らない。
7年7万キロ以内の車両であれば認定中古車としての資質を備えているが、まだ新車保証が1年以上残っているような車両の場合は、新車保証が優先されるという。1年未満の場合は認定中古車の保証で守られるということである。
フォードは、千葉にパーツの在庫センターを持っており、外車特有のパーツ待ち等をなくすよう努力されている。フォード車のクオリティは、世界的に見ても今や5本の指に入るレベルであり、そうした車両をベースとした認定中古車は、質の高いディーラーのメカニックやアフターサービスによって守られていると言っても過言ではない。
日本の道路を走ることによってフォード車に起きる様々な事例をノウハウとして持っていることこそが、認定中古車の強みとなり、単なる中古車とは一線を画す品質となって現れるのであろう。
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