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2014年型キャデラック・エスカレード Part2

現行エスカレードと新型エスカレードの違いは?

2015年型として登場した新型キャデラック・エスカレードのプレオーダーキャンペーンがGMジャパンより発表されたばかりだが、今回、アメ車ワールド編集部では、あえて2014年型の現行キャデラック・エスカレードのディーラー車を取材してきた。この3代目の最終モデルもまた0.99%の特別低金利ローンが利用できるラストチャンスキャンペーンが発表されたばかり。完成度の高い最終モデルをお得な金額で購入するのが正解なのか?あるいは少し待ってでも最新モデルを予約するのが正解なのか? 購入を検討中のファンならずとも気になる話題ではないだろうか?

更新日:2014.09.29

文/田中享(Tanaka Susumu) 写真/古閑章郎(Koga Fumio)

取材協力/BUBU / ミツオカ TEL 0120-17-2290 [ホームページ] [詳細情報]

ボディサイズやエンジンの違いは?

 価格の次にはサイズを比較してみた。

            現行  新型
全長(mm)     5,155  5,179 
全幅(mm)     2,040  2,044
全高(mm)     1,945  1,889
ホイールベース(mm) 2,950  2,946
乗車定員(名)      7   7or8

 全長と全幅は新型の方が少しだけ大きいが、全高とホイールベースは逆に現行型の方が少しだけ高くなっている。乗車人員に関しては、新型の8名というのはプレオーダーでセカンドベンチシートを選択した場合の話であって、基本的には新型も7名。ボディサイズに関してはほとんど変わらないと言っても差し支えないだろう。

 次はエンジンや駆動系について。

             現行     新型
エンジン種類     V型8気筒OHV V型8気筒OHV
総排気量(cc)     6,153      ←同
ボア×ストローク(mm)103.2x92.0   ←同
最高出力(PS/rpm)  409/5,700  426/5,600
最大トルク(kg-m/rpm)57.4.5/4,300 63.5/4,100
燃料供給装置     電子式燃料噴    ←同
使用燃料       無鉛プレミアム推奨 ←同
燃料タンク容量(ℓ)  98        ←同

 基本的な構造は同じだが、スペック的にはかなり向上しているのが分かる。最高出力で17ps、最大トルクで6.1kg-mというのは、数値的には決して小さくない。もっとも、6リッターを超えるほどの排気量で400ps以上を発揮するようなエンジンの場合、ボディサイズに大きな違いがなければ、一般の人がドライブしてもパワー的な違いはほとんど体感できないだろう。
 ただし、現時点ではテストしていないので予測の域は出ないが、仮にエンジン本体が大きく進化していなくとも、新型の場合、直噴システムや可変バルブタイミング機構&気筒休止システムなどの見直しにより、燃費効率は現行型よりも進化している可能性が高い。
 なお、新旧いずれのモデルも燃料はプレミアム推奨ではあるが、レギュラーガソリンの使用も可能となっている。

エスカレードとしては3代目となる現行型は、2006年に2007年型として登場。日本へは2007年から正規輸入されている。当初は三井物産オートモーティブにより輸入・販売が行われていたが、GMの日本における戦略変更に伴い、2012年よりGMジャパンの扱いに変更された。

アメリカ本国では、標準ボディの他にロングボディのESV、SUT(ピックアップトラック)のEXTがラインナップされており、2008年にはハイブリッドモデルも追加されたが、標準モデル以外は日本へは正規輸入されていない。また、輸入・販売の権利移行の影響で、正規輸入車が存在しない年式もある。

専用のフロントバンパーやLEDヘッドライトを装備する最上級モデルのプラチナムに関しては、アメリカ発売モデルと日本発売モデルでは仕様が異なっている。なお、2012年にマイナーチェンジが行われているが、日本仕様にはマイナーチェンジの前後で大きな変更はない。

ミッションや4WDシステムについて

              現行      新型
駆動方式       フルタイム4WD  セレクタブル4WD
トランスミッション  6速AT          ←同
クラッチ形式     トルクコンバーター    ←同
変速機歯車形式    プラネタリーギア     ←同
変速比・第1速     4.027          ←同
変速比・第2速     2.364          ←同
変速比・第3速     1.522          ←同
変速比・第4速     1.152          ←同
変速比・第5速     0.852          ←同
変速比・第6速     0.667          ←同
変速比・後退     3.064          ←同
最終減速比      3.420          ←同
ステアリング形式    ラック&ピニオン式     ←同
サスペンション(前) ダブルウイッシュボーン式 ←同
サスペンション(後) 4チリンクリジッド マルチリンクリジッド
ブレーキ(前/後)  ベンチレーテッドディスク ←同
ブレーキ倍力装置   真空倍力式        ←同
駐車ブレーキ     機械式車輪制動形     ←同
タイヤサイズ     P285/45R22       ←同

 まず、6速オートマチックトランスミッションについては、基本的に同じものと考えていいだろう。
 アメリカ本国では新しい8ATの情報も伝えられているが、現行モデルでも100km/h巡航時のエンジン回転数は1500rpm前後とかなりのハイギヤードにセッティングされているし、約60kg-mの大トルクと車重を考えれば、既に信頼性の高さが実証されている現行モデルと同タイプのものを新型にも採用したのは当然だろう。

 足回りに関しても基本構造は同じと考えていいと思う。サスペンション形式の部分で、現行の4リンクに対して新型はマルチリンクという表記になっているが、いずれも固定車軸式(リジッドアクスル)だし、独立懸架の場合は4リンク式でも5リンク式でもいずれもマルチリンク式という表記をするので、表記方式を変えただけではないかと思う。ただし、この部分に関してはうっかりチェックするのを忘れていたので、現状はまだ未確認。確認できしだい報告したいと思う。

 ダンパー(ショック)に関しては、現行、新型ともに磁性流体により減衰力を緻密にコントロールする『マグネティックセレクティブライドコントロール』を採用。路面状況を選ばない快適性と安全性を両立させている。

 駆動方式に関しては、現行型が通常走行時がフロント40、リア60の駆動力配分を持つフルタイム4WDなのに対して、新型は2WD、4WD、オートセッティングの選択が可能なセレクタブル4WDシステムとなっている。
 なお、現行モデル、新型ともに4WDシステムはトラクションと姿勢安定性に効果を発揮するスタビリティトラック(姿勢制御装置)と連携してしているのは同じ。

 カタログの項目を比較する限りにおいては、エンジンと同じくミッションや足回りは基本的にキャリーオーバー。駆動方式に関しては、やや進化といった感じだろうか。

>2014年型キャデラック エスカレード Part1へ

新型エスカレードは今年、2014年に2015年モデルとして登場。日本では現在『プレオーダーキャンペーン』を実施しているが、実際の販売は来春からとなる。現行型と同じく正規輸入されるのは標準ボディのみで、現時点ではロングボディのESVの発売は予定されていない。

グレードはベースグレードとなるプレミアムと、上級グレードとなるプラチナムの2種類だが、同一名称ではあってもアメリカ本国のモデルとは装備内容などが異なっており、現時点ではアメリカではまだプラチナムは発売されていない。

ちょうど一年前のC7コルベットと同様、ボディカラーやシートなど、カタログモデルにはない仕様が選べる『プレオーダーキャンペーン』は10月20日までとなっている。C7の際の販売状況を考えると、プレオーダーモデルの販売が終了してからでなければカタログモデルの販売は開始されない事が予想されるので、少しでも早く現車を入手したい方はプレオーダーに申し込むしかないだろう。

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