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パーツが豊富な90年代のアメ車らしい楽しみ方

ダッジダコタ (DODGE DAKOTA)

年単位で地道に進化している

2年ぶりに取材したダッジダコタは、当時の状態の良さを残しつつ、さらなる進化によって一段と使い勝手よく、スタイリッシュに進化していたのである。

更新日:2015.02.20

文/椙内洋輔 写真/古閑章郎

取材協力/ジャパンレーストラックトレンズ TEL 0356613836 [ホームページ] [詳細情報]

5年前に取材して以来、着々と進化

 ベースは98年型ダッジダコタである。搭載エンジンは3.9リッターV6。ノーマルパワーは175hpという、ちょっと懐かしい眠たいエンジン。このダコタを最初に取材したのが2010年だからすでに5年前。じつはそれからちょこちょこアメ車ワールドには登場しているから、ご存知の方も多いはず。

 そもそもこのダコタは中古並行車として、「小型のピックアップが欲しい」というオーナーさんの意向により日本上陸を果たした。入手してから数々のメンテナンスをこなし、乗るたびによくなることを実感していくとともに愛着がわき、その後コツコツと手を入れてきた1台である。

 2010年に筆者がこの車両を取材した時点では、エアロが装着されレーシングストライプが描かれていたが、そこにマフラーとへダースを入れることでV6らしからぬ重厚感溢れるフィーリングが得られるようになったのである。

 その後、20万キロ近い距離を刻みエンジンのオーバーホールを実施、加えてリアスポイラーを装備してリフレッシュを果たすとともに、同時にスタイルアップも果たし、着々と進化していったのである。それが2013年4月のことだった。

 ということで今回、約2年ぶりに再会したダコタは、再び手が加えられた状態で待ち構えていた。

 まず一つ目がボンネットフードのエアダクト。微妙なフードの抑揚に合わせたフードダクトは、単なるポン付けの加工品ではない。フードの強度を下げずに穴を開け、エアの流れを導くとともにまるで純正装着のごとき風合いを醸し出している特注品である。

 「リアスポイラーのリアの迫力とのバランスを考え、さらにへダースやカムの入った高性能なV6エンジンが搭載されたエンジンルームに相応しいフードにしたつもりです」とは高橋氏。

 パッと見の瞬間的な印象では、あまりに自然なため見過ごされてしまうような、それほど普通にありがちなフードダクトだが、実際のダコタにはそういった装備はまったくない(笑)。また装着により前後のデザインバランスが取れたことで、見栄え的に良くなった印象が非常に強いと感じた装備だった。

98年型の中古車とは思えないほどの輝きを放っているダコタ。さらにダコタピックアップとは思えないほどレーシーな佇まいが魅力的。もとは一介の中古車だったが地道に手を入れてきた甲斐あって、今では絶対に入手不可能な唯一無二のダコタに様変わりした。

レーシングストライプにレースカーさながらのリアスポイラーが自慢のダコタ。すべてのバランスが最上レベルで整っている。

微妙なボンネットフードの抑揚に合わせて製作したオリジナルのフードダクトは、フードの強度を下げずに穴を開け、エアの流れを導くとともにまるで純正装着のごとき風合いを醸し出している特注品である。装着後は、フロント、リアのバランスが整った副次的効果もあった。

より操作性を高めるためにフロアシフトへ

 一方さらなる追加装備は、コラムシフトをフロアシフトへのコンバージョンである。

 前回のインプレ時に筆者は「ある程度の重みがあるものが回転しているという重厚感と突き抜けるような吹け上がりの軽快感の両立によって街中をゆっくり走っているだけでも悦に浸れるV6エンジン。オーナーさんにとっても世界に1台しかないダコタに、きっと興奮するに違いない。だがこのダコタ、こんなにも素晴らしく心地良いエンジンになったにもかかわらず、コラムシフト(笑)。アメ車らしいけど」と書いていたのを思い出すが、たしかにコラムシフトだとシフト操作の塩梅がよくないという想像は付く。

 ということで、より操作性を上げるためにB&Mの4速フロアシフトに換装したのである。コイツは3速までシーケンシャルシフトが可能であり、4速をオーバードライブとして使用するので、ストリートで頻繁に使用する2、3速で加減速する際が最高に楽しい。

 加えてそのB&Mのシフターがこれまたアメリカ的なゴツくて重厚なフィールなだけに、レーシングマシンさながらの操作フィールに自己満足感がかなり高まるのである。

 「シフトに関しては、オーナーさんが毎日乗る中で感じた欲求不満の解消というか、より使いやすくするための改善といった感じですね。アメリカには、知らない方はたくさんいると思うんですが、ほんと普通にこういったパーツが発売されているんですよ(笑)。普通日本車で『ATをMTに』とか、『普通のATをパドルAT』に換えるといったチューニングほとんどやらないと思いますが、アメリカでは一般的なんですね。だからこそパーツがごまんとあるので、高性能V6を味わう操作性向上のために施工ですね」

 このフロアシフトへの換装は、ATをまるまる交換するわけではなく、もともとあるAT機能をベースに「操作系の配置転換を行った」と考えればわかりやすいと思う。だからこそ、それを知ったオーナーさんも興味がわき、作業へと繋がったのである。

搭載されるエンジンは3.9リッターV6。ノーマルパワーは175hpだったが、現在は吸排気系のチューニングやエンジンカムの変更により、パワーとフィールが伴った非常に面白いエンジンに仕上がっている。

もともとコラムシフトだったが、エンジンの性能を引き出す操作性向上のため、B&Mのフロアシフターに換装。

こちらは以前取材した際のコラムシフト時の状況。コラムシフトでもタクシーの運ちゃんのように操作可能だったが、より確実性を求めた結果B&Mに行き着いた。

無限にあるアメ車の楽しみ方のひとつ

 まるで5年以上にわたる長期レポートのような進化の過程であったが、これこそがまさに「アメ車の楽しみ方のひとつ」と言えるだろう。ベースとなるダコタは90年代のアメ車だけにパーツが豊富であり、かつメンテナンスパーツにも全く困らない(すでに17年モノ)。だからこそ、年単位であっても状態を維持することはもちろん、最新パーツを駆使してさらなるブラッシュアップが可能なのである。

 最新の新車を次から次へと買い換えることももちろんアメ車の楽しみ方の一つだし、ボロボロの旧車を手に入れてちょっとずつレストアしていくことも当然のアメ車の醍醐味である。

 だが、われわれ一般的なサラリーマン家人としては、お気に入りの中古車を手に入れ、実際の乗りながらメンテしながら、時にエアロを装着したり、時に久しぶりに手に入れたボーナスによりマフラー換えたり…、そうやってお気に入りの愛車にチューンナップを加えつつ5年10年寄り添う相棒を作っていくのが、ごく一般的なアメ車ファンの姿ではないだろうか(もちろん、ご自身のお好きなようなアメ車ライフで構わないのですが)。

 そういう意味で、豊富なカスタムをパーツを有する90年代のアメ車を題材とし、年単位でブラッシュアップしているこのダコタは、ひとつのモデルケースとしてみなさんに紹介する価値が大いにあると考えたわけである。

ボディサイズもミディアムクラスだけに、街中でも機動性が高く、かつ重厚なフィールのV6エンジンのパワー感も高く、加えてシーケンシャルATとなったことでより一層の楽しさが得られるようになった。これぞチューニングの醍醐味といった感じだろう。

B&Mのゴツくて重厚なフィールは、エンジンのメカニカルなフィールに非常によく似合っている。3速まではシフトを上下に上げ下げするシーケンシャルシフトが可能なため、遊べるATとなった。

最初に動作手順を覚える必要があるが、この操作にてニュートラルやバックに入れる操作も普通に行える。

流している時は、普通のATさながらの穏やかな走りも可能。さすがアメリカ的チューニングパーツ。

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