TEST RIDE

[試乗記]

コルベット<第二章>の始まり

2020 シボレーコルベットC8 雑感

ミッドシップで次世代レベルの性能アップへ

初代C1コルベットが登場したのが1953年。それから67年後の2020年に始まるコルベット第二章。第一章とは、67年かけて熟成させたFRのコルベット。そして2020年から始まるミッドシップの新しい歴史。

更新日:2019.07.27

文/石山英次 写真/ゼネラルモーターズ

「FR最速」ではなく「スポーツカー最速」を目指して

 コルベットは、これまで67年かけてFRを磨いてきた。で、限界も感じていた。特に近年は。FR駆動で世界最速の称号は得たものの、あくまで「FR最速」だといわれてしまうジレンマ。

 世界の名だたるスポーツカー&スーパーカーはミッドシップが主流であり、純粋に運動性能のみを追求するならミッドシップが理想的であることは知っている。それが証拠に、コルベットだって過去ミッドシップの試作車を何台も作ってきた。


日本での発売は? いくら?

 ちなみに、ミッドシップにはエンジンやミッションといった重量物を車体中央付近に置くことでマスを車体中央付近に集中させ、また駆動輪(リアタイヤ)の荷重を確保することができるメリットがあり、そうすることで回りやすくなる=コーナリングが速くなる(要するにコマの原理を想像すればわかり易い)。

 さらにリアに荷重がかかればブレーキング性能も向上し、当然リアが重ければ加速するためのトラクションも良くなる理屈だから、「スポーツ」と名のつく車両がこぞってミッドシップを採用するのも、こういった走りのメリットを得たいがためである。

 ただし、メリットがあればディメリットもあるわけで。まずは二座になる(狭かったり、うるさかったり、背中が暑かったり)。さらにミッドシップの設計の煮詰め方によっては、妥協次第によっては(重量物の置く位置や重心位置がダメダメな場合もある)、重量物がリアにあることが逆にリアヘビーを引き起こし、限界を低めてしまう等が起こる。

 とはいえ、コルベット陣営も世界最速を名乗るには当然ながらミッドシップの土俵にいつか上がらないといけないことは理解していた。

 そしてついに2020年に勝負を挑むことになった。ちなみに、全米でもC8は大人気。約8割近い方々がミッドシップのコルベットに賛同しているという。残りの2割の方々は「伝統を捨ててしまったことが残念」といった感じだ。

 で、ここからは個人的な感想。まずもって、写真や動画を見る限り想像以上にカッコよい。すでに日本の自動車評論家の閒では「フェラーリやん」みたいな発言が多数あるらしいが、個人的にはなんと言われてもOK。すでに本国には街中を走行している動画等も掲載されているが、めちゃめちゃカッコイイ。

このリアの造形が何より素敵。アメ車っぽさが滲み出ているスタイル。

 しかも驚くことに現地価格6万ドル以下! ま、何も付いていない本当のベース価格だろうから6万ドルは非現実的なんだろうが、実際はいろいろオプションつければ700~800万円程度にはなるだろうが、でも800万円代でC8が買えるなら、なんと素晴らしいことか。6.2リッターV8NAエンジンのミッドシップですよ!

 いまや世界中のスポーツカー&スーパーカーがエコブースト的なターボチューンを行っているにもかかわらず、驚きの自然吸気V8。しかもOHV(笑)

 DCTの8速とか最先端装備をもたらしているにもかかわらず、ここだけはアメ車のノリ。伝統のOHVを搭載するなんて、なんと素晴らしいことか。OHVだからDOHCよりもエンジン重心はさらに低くなるだろうから理詰めのミッドだろうと思われる。

 しかも、フロントにエンジン等がないから工作の自由度が高くなり、右ハンドルが製作しやすい。イギリス、オーストラリア、香港等、コルベットはこれまでのアメリカ優先車から一転して、世界中で販売される。しかもこの価格帯であれば、十分に世界で戦える。

 言っておくが、昔のアメ車のように「安かろう&悪かろう」では決してないから、正直、これから数年後の世界中のスポーツカーの勢力図が激変する可能性すら秘めている。まずは、ホンダNSXは真っ先に撃沈するだろう(約2300万円)。ポルシェのケイマンだって、フラット6エンジン搭載じゃない、直4ターボは厳しいはずだ。

 とはいえ、コルベットにもまだまだこれから多くの壁がやってくる。まずはタイム測定。どのレベルの走りをするのか、ニュルのラップタイムがある程度の基準となるはずだ。そのタイム如何によっては、これまたスーパーカーどもを脅かす存在として、ランボやフェラーリが嫌でも注目せざえるを得ない存在になるだろう。が、遅ければ…。

これまでのFRコルベットとの最大の違いは、ドライバーの着座位置。写真をみれば分かるが車体中央近くにドライバーが座っている。

 ま、遅かったら遅かったで(そんなはずはないだろうが)、「ZR1」もしくは「Z06」の登場がアナウンスされるだろう。当然、ハイパフォーマンスモデルの存在は当初から予定されており800hpと言われているし、ハイブリッドモデルも登場して1000hpとも報道されているから、いずれにしてもまだまだ引き続きコルベットC8・フィーバーが続くことが予測される。

 個人的には、ちょっとくらいタイムが遅くても、このC8スティングレイは相当いいと思っているし、久々に物欲が刺激されるアメ車だし、とにかくアメ車初のミッドシップ量産車への興味が半端じゃない。

 (フォードGTがあるじゃんと言われそうだが、あんな4000万円車両なんて意味ないし、興味もない。しかもコルベットがもし4000万円で売れる車両を作るならフォードGTよりも何倍も素晴らしい車両を作るだろうし)

 ということで、C8の登場によってこれからますますC8が注目されるはずだから、そして2020年にはC8の他、シェルビーGT500も発売開始されるから、今後、世界中のクルマ好きからアメ車が注目されるはずである。

2020年に出る最新車両にもかかわらずV8OHV(笑)。でもそこがいい。アメ車最新スポーツカーとして世界最速をOHVで目指して欲しい。

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