知れば知るほど、そして見れば見るほど欲しくなるC8コルベット。まだまだ日本の路上を走るC8コルベットの姿を見た回数はかなり限られるが、それでも確実に広まっている。
そんなC8コルベットだが、コンバーチブルを取材。もちろんスペース横浜に入庫した最新個体である。
クーペ発表から2ヶ月後に登場したC8のコンバーチブルは、史上初の格納式ハードトップを備えたオープンモデル。
そもそも初代コルベットがオープンであり、歴代モデルにも必ず存在していたコンバーチブルではあったが、電動式のハードルーフは今回が初。
すなわちコルベット初となる装備だが、過去にシボレーSSRやキャデラックXLRでのハードルーフの実績がGMにはあるだけに、満を持しての格納式ハードトップの登場ということなのだろう。
C8の格納式ハードトップの開閉は約16秒のワンタッチ。開閉のボタン操作はなんとドライバーズシート横にあるウインドースイッチ類に並ぶ。
これまでの一般的なボタン位置はセンターコンソール、もしくはセンターコンソール上部とか、常に中央位置に配置されていただけに、まさかのウインドースイッチと並ぶ配列に驚きはしたが、実際に操作してみると革新的に操作しやすい。これは走行中にブラインドタッチならぬブラインド操作が可能になるよう考え抜かれた結果という。
それにしても、ミッドシップ+格納式ハードトップと言えばまさしくスーパーカー。しかもオープン化での車重増がたったの約36キロ。これなら重くなったことを感じることなくオープンエアーを楽しむことが可能になる。
一般的にオープンカーはボディ補強と開閉機構のパーツ重量で100キロ程度(もしくはそれ以上)の重量増が見込まれる。それによりボディが重くなり加速が若干鈍くなるというのがオープン化に伴うネガだったが、C8に関してはそのネガがほとんどない。
これは電動化に伴う油圧部分のパーツを6つの小さな電動モーターに変更したことが理由のひとつということであり、そういった数々のトライが高機能なコンバーチブルをもたらしたのだ。
というかC8の場合、開発当初からこのカタチでのオープンモデルが想定されていたために、デザインやルーフ収納、車体の剛性確保といった重要項目に関してはオープン前提として作られているから完成度が高くて当たり前。
だから、見れば分かるが、ルーフ収納時のスタイルが群を抜いて美しく、正直、個人的な感想としてはクーペよりも何倍も魅力的な存在として感じていたし、同時にルーフ収納時の荷室量も犠牲にすることなく(お決まりのゴルフバック2セット収納可能)、かなりの実用性が残されているから、かつて一世を風靡したメルセデスベンツSL的な使用も可能なのである。
このルーフ、開閉に約16秒かかり、時速50キロ未満なら走行したまま開閉が可能というから、咄嗟の雨にも対応できるし、日本の道路事情にはもってこいの存在。
撮影中に何度か開閉操作を行ったが、その動きのスムーズさと素早さはこれまでのアメ車では経験したことがないもの。それほど精密な動きであった。
ちなみに、クーペボディでもルーフが手動で取れるからタルガトップ的な開放感は得られるが、それはあくまで手動による脱トップ。
一方で、コンバーチブルならその行為が全自動になり、車重増といったネガティブ要素が極小に抑えられているのだから、積極的なオープン化を求めるならコンバーチブルが絶対的にオススメと言えるのではないだろうか。
もちろん、それによりエクストラコストが必要になるが、この手のマシンを購入検討できる方々ならほとんどの方が対応可能なレベルである。
C8コルベットのクーペのボディサイズは全長×全幅×全高:4630×1934×1234ミリ、ホイールベースが2722ミリ。車重は乾燥重量で約1530キロということだから、コンバーチブルは約1566キロ。
搭載エンジンは、6.2リッターV8LT2エンジンで495hp/6450rpm、最大トルク470lb-ft/5150rpmを発生させる。
このエンジン、直噴V8のドライサンプ仕様で、オイル量を増やし1Gを超える旋回時にもオイルの偏りをなくすよう、手が尽くされている。
組み合わされるミッションは8速DGT。GM車初となるDGTは、マニュアルミッションのごとき超高速なシフトを可能にする。
これにコンバーチブルなら、ハードトップをエンジン上に格納する構造のため、クーペとはまったく異なるリア周りの意匠を持ち、エンジンも見えなくなっている。
また、この車両には装着されているオプションでフロントウインドーピラーからルーフ、リアピラーにかけてブラックカラーのツートーンになるから、見た目の雰囲気が変わり断然おしゃれな仕様になっているのが嬉しい(オプション非装着の場合はボディ同色)。
しかも、少し動かしただけだが、全体的に非常に扱い安いサイズ感であり、日常的に使用することが可能なレベルだろうし、室内空間の雰囲気や質感がC7以前のコルベットからさらに数段階レベルが上がっているから満足感が高くかなり満たされる。
総じてC8コルベットコンバーチブルは、コルベット的な走りと高級オープンカーを足して2で割ったような存在であり、圧倒的に魅力的な存在だったのである。
なお、この車両を直輸入したスペース横浜は、新車を一早く輸入することで有名だが、人気の秘密はそれだけではない。日本でも5本の指に入る最新鋭の整備施設を持ち、正確な作業を行っていることが、他のショップとの決定的な違いとして多くのユーザーに認知されている。
C8になり、メカの電子化が一層進んでいるから扱えるショップのレベルが求められるが、スペース横浜ではもちろんそれらに対応しているし、現地の最新情報収集にも余念がない。「売るよりも売ったあとが大切」と彼らはよく言うが、口だけではなく本気で対応しているショップである。
この手の最新マシンになればそれこそ本当に高度な対応が要求される。直輸入される数が少なく同業他社における情報が少ないがために、自社にて正しい作業をするしか方法がないからである。
もちろん、スペース横浜では早々にメカニカル対応を行っており納車前にはGM専用の電子デバイスにてすべて確認され納車されている。ちなみにC8に関して言えば、同社ではすでに5台目の販売車ということだから、C8のメカニズムや改善作業に関しても十分に対応できている証拠である。
ルーフの開閉模様をご覧ください。
12,810円
PERFORMANCE
6DEGREES
17,298円
PERFORMANCE
6DEGREES
18,420円
PERFORMANCE
6DEGREES
2,090円
MAINTENANCE
6DEGREES