丸みを帯びた流線型ボディのC5から、ぜい肉がそげ落ちた鍛え上げられたボディのごとき緊張感がみなぎるデザインのC6。前後オーバーハングの短さと丸型テールライトが特徴であり、再びコルベットらしいシャープなラインが戻ってきた時代のマシンである。
なかでもC6のZ06は、個人的には恐らくもう二度と登場しないだろうと思っているので、資金さえあれば今すぐにでも所有したいと本気で思う一台。なんせ7リッターV8エンジン搭載のマッスルコルベット。アメリカ式に立方インチで表せば「427」V8エンジン搭載車である。と言っている矢先にこのマシンも早々に sold out となってしまった!
それでもちょっと紹介すれば、Z06とは2005年に登場したC6最強モデル。搭載されるプッシュロッドV8(LS7)の排気量は、6リッターから7リッターへと、1リッターもの排気量拡大がなされ、減速時でもオイルが偏らないドライサンプ潤滑システム、チタンコンロッド&インテークバルブなど、ルマンでクラス優勝したC6-R譲りのレーシングテクノロジーが注入されているのである。
そして最高出力は404psから511ps、最大トルクは55.6kg‐mから64.9kg‐mにアップ。もともと1500kgジャストと軽かった車重は、コンポジットボディパネル、アルミニウム製フレーム構造、マグネシウム製エンジンクレードル、カーボン製のボディパーツなど、徹底的な軽量化の追求によって1440kgにまでダイエットしている。その一方で、脱着式だったルーフを固定とし、剛性アップも抜かりない。
レーシングエンジンのようなLS7V8エンジン。7リッターの排気量から511ps、最大トルク64.9kg‐mを発生。市販車のレベルを大きく超えたスペックとアメリカ的427という響きが素敵だ。
ということで、C6Z06はレーシングカー的なスペックを持ち合わせたGM渾身のマシンであり、歴代コルベットの中でも本気で走りを感じさせる数少ないマシンの一台なのである。
この先、コルベットの新型モデルが発売され、仮に800hpのスーパースポーツが登場したとしても、このZ06の価値は決して揺るがない。7リッターV8NAエンジンの完成度と存在感はそのくらい高く、確実に歴史に残る市販車なのである。
だから、中古車市場でもかなりの勢いで売れてしまうということだが、走り系のマシンだけに車両のコンディションには注意しなければならない。いわずもがなだが購入時にはファイヤーボールズのような専門店での入手が一番の近道である。日頃からコルベットの情報収集をしている専門店だけあって、車両の見極めにも精通しているからである。
前回紹介したC5のコンバーチブルもホントに魅力的だし、Z06も乗ると病みつきになるほど刺激的。この年代のバイパーとマジでタメ張れるのはコイツしかいないだろうと思えるほど。だから、できればこの2台がガレージにあれば最高だろう(笑)。平日をATのC5コンバーチブルで過ごし、土日はZ06で走り回る…。ま、考えるだけならタダなんで。
ギアはMTのみ。ストロークの短いシフトフィールは良好であり、一回り以上小さいスポーツカーを操っているような感覚にもなれる。
48,070円
EXTERIOR
6DEGREES
35,530円
EXTERIOR
6DEGREES
8,151円
MAINTENANCE
6DEGREES
2,090円
MAINTENANCE
6DEGREES